■「便器をつまらせろ」と記事に
朝日新聞は「組織変更」に伴って幹部級人事を発表した。
それによれば、論説主幹だった大野雅人氏は編集委員に降格。
それと入れ替わって政治部出身の根本清樹論説委員(55歳)が、役員待遇論説主幹に就いた。
根本氏はかつて「天声人語」や、日曜朝刊のコラム「政治断簡」を担当していたが、民主党政権時代、与党民主党にかなりベッタリで、当時の枝野幸男官房長官とその著書を紙面でたびたび取り上げていた。
また「論説主幹代理」のポストにも注目が集まった。
これまで論説副主幹には社会部出身の立野純二、経済部出身の山瀬一彦両氏がいたが、今回の人事で立野氏がその座を射止め、山瀬氏はジャーナリスト学校ディレクター兼編集担当補佐に異動となった。事実上の左遷だが、立野氏の抜擢には、「テレビ朝日の『報道ステーション』に出演し、番組内で繰り返し安保法制とその審議を批判し続けた功績が認められた」(朝日関係者)という声もある。
本紙連載『日本警世』(74~75ページ)の高山正之氏も指摘したが、朝日のある女性記者の記事が低劣なのだ。
高橋純子政治部次長の「政治断簡」(2月28日付朝刊4面)は「だまってトイレをつまらせろ」。
会社でケチな経営者がトイレにチリ紙を用意してくれないとき、新聞紙でお尻を拭いてトイレをつまらせろと主張。
最後は安倍政権批判を展開し、「為政者に『この道しかない』なんていわれるのはイヤだ」「だまってトイレをつまらせろ。ぼくらはみんな生きている」だって。
さらに高橋氏は「スプリング・ハズ・カム」(3月27日付)で先の記事に批判と激励が来たことを紹介しつつ、「死刑にしろ」の批判に噛みつく。
「どんなに気に食わなかったにせよ、刑の執行というかたちで国家を頼むのは安易に過ぎる。お百度踏むとかさ、わら人形つくるとかさ、なんかないすか」とは、政治部ナンバー2の書く文章か。
これでは朝日新聞に将来はないと思わせるばかりだ。
(2016年5月号掲載)
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