文明のターンテーブルThe Turntable of Civilization

日本の時間、世界の時間。
The time of Japan, the time of the world

一面識もないロシア人演出家メイエルホリドもスパイだと言わされた。彼女の自白で杉本とメイエルホリドは拷問の末に銃殺された。

2019年07月18日 08時50分08秒 | 日記

以下は一昨日発売された週刊新潮からである。
以下を購読された人たちは皆、高山正之は本当に凄い!と感嘆の声を上げ、彼は戦後の世界で唯一無二のジャーナリストであるとの、私の評に対しても、黙って頷いたはずである。
支那に死す
パブリックスクールからケンブリッジに進んだいいとこの坊ちゃんキム・フィルビーは何が不満だったのか共産主義にかぶれ、ソ連のスパイを買って出た。 
大学を出るとタイムズ紙の記者の肩書でスペイン内戦に飛び込み、フランコ将軍の暗殺計画をモスクワに上申した。 
これは不発に終わったものの、このときキムをスパイと見抜いた他社の記者を戦闘に巻き込まれた風を装って殺害している。 
帰国後は英諜報部M16に入り、何と対ソ連諜報網を担当する。 
ソ連にとっては実に貴重なスパイで、キムの通報によってポーランド人スパイ網もアルバニア人の反共組織も皆殺しにできた。 
英諜報機関の真ん中に鎮座していたソ連スパイ。
その化けの皮は実に30年後の1963年にやっと剥がされることになる。 
尋問を受けた彼はその夜、ソ連に亡命してフルシチョフからKGB顧問という働き口を与えられた。 
しかしキムがあれほど憧れたソ連は貧しく、うらぶれていた。
百貨店グムにはハロッズに並ぶような品は何一つ置かれていなかった。 
英国上流階級育ちの彼には相当応えたようで臨終の言葉は「もっとウースターソースを」だった。
彼がスペインで初めて殺しをやったころ、同じようにソ連に憧れた演出家の杉本良吉と女優の岡田嘉子が北樺太の国境を越えた。
しかしそこは常識の欠片もない共産主義国家だ。
二人はスパイ容疑で捕まる。 
岡田はオランダ人の血が8分の1入ったエキゾチックな美貌が売りだったが、偏屈な社会主義者の父に似て性格も素行も悪かった。 
痛いのも嫌いで、拷問されると「はいスパイです」と自白し、連れの杉本もスパイだと認めた。 
一面識もないロシア人演出家メイエルホリドもスパイだと言わされた。 
彼女の自白で杉本とメイエルホリドは拷問の末に銃殺された。 
彼女もまた10年の刑を宣告され、女日照りのあちこちの刑務所に回された。 
なんであんな国に憧れたのか。
彼女もキム・フィルビーと同じ自問を繰り返したことだろう。 
ただキムは祖国にソースを送ってと哀願しなかった。
岡田もまた祖国に助け出してとは言わなかった。 
二人とも己の不明をひっそり恥じた。
岡田は後に帰国したものの、ここで安楽に暮らす資格はないと思ったか、嫌な思い出しかないソ連に戻っていった。
潔かった。 
支那人は狡い。
毛沢東が使い残した化学兵器を「日本軍が遺棄した」と嘘を言って日本政府に処理費の1兆円を出させた。 
そんな汚いカネでもフジタが飛びついた。
社員4人が支那に行ったら、スパイ容疑で拘束された。 
その直前に尖閣で支那の漁船が巡視船に体当たりして船長が捕まっていた。 
フジタの社員はその報復で捕まった。
その証拠に船長は19日間、勾留されたがフジタの社員もきっちり19日後に解き放たれた。 
ファーウェイ副会長の孟晩舟がカナダで逮捕されたら支那は即座に在支那カナダ人13人を捕まえた。
ついでに覚醒剤持ち込みで15年の刑に服していた別のカナダ人を再審にかけて死刑を宣告した。 
こういう報復をまるで膝蓋腱反射みたいにやる国が支那だ。 
当時の日本大使は支那かぶれの丹羽宇一郎・伊藤忠会長。
むしろ尖閣を譲らない日本を「おちんちん丸出しで騒ぐ餓鬼」と口を極めて非難している。 
その乗りで伊藤忠は落ち目の支那中信集団に6000億円を投資したものの未曾有の赤字を出した。 
途端に支那は同社の男性社員を拘束した。
伊藤忠が投資を引き揚げたら死刑にでもする気だ。
共産国家がいかに碌でもないかはキムや岡田嘉子が人生をかけて証明した。 
それも学ばず、まだ支那に夢を託す企業がある。 
社員はその犠牲になった風に見えるがそうじゃない。
そんな会社に喜んで入って支那語を嬉々として学ぶ社員も十分に悪い。


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