以下は前章の続きである。
安倍首相は「外交の天才」だが……
―教育政策において、安倍首相に求められるのもやはり脚下照顧でしょうか。
藤原 はっきり申し上げますが、安倍晋三首相は外交に関しては「天才」です。
アメリカや中国、ロシア、ドイツなど大国の力関係を見抜き、日本がどの国と協力すればよいかを即座に判断できる。
北朝鮮の核・ミサイル問題についても、「金正恩を徹底的に経済制裁で締め上げる」という現在の方針は大正解。
本当のことをいえば、北朝鮮のミサイルは現時点ですでに東京やソウルに届くから、いまアメリカが北朝鮮攻撃に踏み切ってしまったら、困るのは日本と韓国です。
アメリカは困らない。
安倍首相はそのことを知っていて、北朝鮮を即刻潰してしまいたいトランプ大統領を懐柔しながら、日米関係を絶妙にコントロールしている。
いま国民としては絶対に、安倍首相を代えるわけにはいきません。
しかしながら、残念なことに教育政策は「落第」といわねばなりません。
安倍政権は「働き方改革」を進めていますが、わが国に必要なのは裁量労働制の拡大による長時間労働ではなく、短時間の頭脳労働へのシフト。
したがってITや英語のような無駄な教育に、子供たちの大事な時間を費やす暇はありません。
よしんば英語が身に付いたとしても、十年以内には必ずスマホに自動音声翻訳機が完備されます。
いまの小学生が大学を卒業するころは、スマホさえ持っていれば英会話をすることができるようになります。
何のための小学校英語か。
小学校教育の最大目標は「自ら本に手を伸ばす子」を育てることなのです。
これが人間をつくり、日本人をつくるからです。
-つくづく藤原先生が文部科学大臣だったらいいのに、と思います。 藤原 でも、おそらく身体検査で引っ掛かるでしょう(笑)。
昔付き合った世界中の女性たちにあることないことを週刊誌に告げ口された挙げ句、女房に離縁を勧告される悲劇は何としても避けたいところです。