全米の新聞に「8月16日の社説で一斉に反トランプを訴えよう」と呼びかけた。
「メインストリームメディアはフェイク・ニュースしか流さない」とトランプは言う。
それに新聞がそろって反論すればトランプも少しは大人しくなる。圧力になる。
そんな狙いからだろう。
あるいはその時期から言って11月の中間選挙を意識した反トランプ攻勢とも受け取れる。
しかし傍から見れば新聞の独立性を見失った気違い沙汰に見える。
新聞がペンでなく徒党を組んで脅し上げようというのだから。
まさかと思っていたら驚いたことに『ニューヨークタイムズ』など350紙がそれに同調して、米大統領に対する批判を展開した。
あきれ果てた。
*NHK等の報道だけに接していた私は、そんな背景があったとは全く知らなかったが日本国民の大半、および世界中の人たちにも初耳のはずである*
だいたいフェイク・ニュースは濡れ衣だと反論するメインストリームメディアは大統領選の時にどんな報道をしたか。
選挙期間中ずっとトラップを泡沫候補扱いし、得票率はせいぜい8%とかやっていた。
そのくせ泡沫候補のはずのトランプに対し、女性スキャンダルを持ち出し、脱税疑惑からベトナム戦争時の徴兵免れ疑惑まで伝えた。
そういうならビル・クリントンのときはどうだったか。
彼は同じ時期、英国のローズ奨学生になってオクスフォード大に逃げ、マリファナをやりながらまんまと徴兵逃れした。
明らかにトラップへの差別的報道をやったのは米市民も知っている。泡沫のはずのトラップが大統領選に勝った後のギャラップ調査で「新聞の信用度」は32%まで落ちている。
しかしメインストリームメディアにその反省はない。
差別報道を認めもせず、今度は大統領にまつわるロシア疑惑などを書き立て、その過程で逆にヒラリーの怪しげな犯罪がばれると報道しない自由を公然行使する。
それに加え、トランプを勝たせたSNSなどソーシャルメディア潰しにやっきになっている。
トランプ寄りや反グローバリズムのサイトはフェイクとか言って配信を拒否、世間から抹殺してしまっている。
ブローバリズムに乗るGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)がその急先鋒で、とくにアマゾンがオーナーになった『ワシントンポスト』の反トランプ報道は新聞人の常識を超えている。
もはや米国にはまともなジャーナリズムは存在していないかに見える。
実は笑っていられないのが日本の新聞もまったく同じ症状を示していることだ。
少なくとも大統領選でのトランプ報道は米メディアのデッドコピーだったし、その後のトランプ叩きもすごい。
日本のメディアという自覚を失った幇間のごとき報道ぶりだ。
それだけじゃない。坊主憎けりや袈裟まで憎いのか、トランプと親交のある安倍晋三も重ねて四つにしようとする。
中でも朝日新聞はひどい。
この稿続く。