東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

古い松下製トランジスタラジオ AT-110の修理(1/6)

2015年12月26日 | 古ラジオ修理工房

 この古い松下製トランジスタラジオ AT-110の修理履歴です。それぞれをクリックしてください。
  修理(1/6) 修理(2/6)  修理(3/6) 修理(4/6)
  修理(5/6) 修理(6/6)

  数日前雨で農作業ができなかったため、久しぶりに古いラジオの修理をすることにしました。今回直すラジオは、松下製トランジスタラジオAT-110で、今から60年位前(昭和33年頃)に製造されたとても古いものです。少し傷んでいます。ラジオの修理は、一種知的なゲームです。このお正月をかけて、のんびりと直してみようかと思います。

 故障した松下製トランジスタラジオ                     中波ラジオ モデル名:AT-110
 

 さて、このラジオは電池を入れてもさっぱり音が出ないのです。雑音さえ出ません。電源スイッチのON/OFFを繰り替えしてもクリック音さえも出ません。何らかの原因で電源が入らないのでしょう。また、このラジオは落下損傷したようです。外観がずいぶんと傷んでいます。特に側面にひどいヒビが入っていました。音が出ない原因を探す前に、損傷を直すことから始めました。

       バーアンテナのフェライトコアが破損してスピーカーの磁石に付いている


 損傷の範囲を見極めるため、ラジオの筐体を開いてみました。すると、筐体側面以外にもバーアンテナのフェライトコアも損傷していました。バーアンテナの破片がスピーカーに付いていました。また、電池ボックスも錆びて緑青が出ていました。これら、損傷を最初に直すことから始めました。

 破損したバーアンテナ      緑青が出た電池ボックス      破損した筐体側面
  

 損傷したバーアンテナは欠けた破片を接着剤で固定しました。以前直した日立製トランジスタラジオWH-901を修理した時にもバーアンテナが破損していました。その時は、フェライト棒がポキンと折れていました。その時も接着剤で直しました。このような古いラジオのバーアンテナは当然のことながら販売中止となっています。不完全ながらでも接着剤で繋げるしかないのです。

   接着剤をバーアンテナに付ける        フェライト片をバーアンテナに取り付け
 

 パーアンテナを直すと、筐体側面の破損を直しました。やはり、接着剤を使って接続しました。今回取り付けることができなかった細かな破片は、今回の接着が固まってから取り付けます。真空管ラジオは大きいため落下による損傷は少ないのですが、トランジスタラジオは手に取って運びやすいだけに落下損傷が少なくありません。ハード的な修理が終われば、次に電子回路の修理に入ります。このお正月、コタツにでも足を入れてのんびりとこのラジオを修理しようかな、と思っています。

  損傷部分に接着剤を塗布               外れた部分を取り付けて固定
 

コメント
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