東京里山農業日誌

東京郊外で仕事のかたわら稲作畑作などをしていましたが、2012年4月に故郷の山口県に拠点を移して同活動をしています。

中古耕運機のキャブレター分解,エアフィルター洗浄

2013年01月11日 | 農機具,工具

 東京から持ち帰った耕運機、これまで畑の耕運に何度も使ってきました。しかし、畑を耕しているとだんだん出力が落ちてきて、そのうちパタリとエンジンが停止する故障が頻発するようになりました。エンジン故障の原因を突き止める基本の一つとしてプラグを取りはずして調べてみました。すると、またプラグが真っ黒になっていました。これはガソリン過多が原因です。このさい、耕運機エンジンのキャブレターを取り外して徹底的に調査することにしました。

       取り外して分解することにした、耕運機の吸気を含むキャブレター部


 この耕運機は、数年前に東京八王子市の畑で盗まれたものと同型の耕運機です。使い慣れていた耕運機と同じものを探して、ようやく中古で1万程度のものを見つけて購入したものです。これまで、いろいろ手直ししながら使ってきました。まず、キャブレターを外して、内部を調べてみました。すると、フロート室にたくさんのゴミが溜まっていました。このゴミをキャブクリーナで綺麗に取り除きました。

 キャブレター(左)とエアフィルター(右)        汚れが溜まったフロート室
 

 さらに、フロート室内のガソリン量を一定に保つフロートを取り出しました。このフロートのニードルバルブが磨耗すると、ガソリンを保てずガソリン過多になります。一番多いガソリン過多の原因は、このニードルバルブの磨耗です。かつて、このニードルバルブの磨耗でガソリン過多になったため、ニードルバルブを交換修理したり、ニードルバルブを磨いて修理したことがあります。しかし、この耕運機のニードルバルブは正常でした。このため、キャブレターの原因によるガソリン過多ではないことが分かりました。

     フロート室を取りバルブピンを抜く     バルブの先端をチェックするも正常
 

 キャブレターのその他の部分をいろいろ調べてみましたが、どうもキャブレターが原因ではなさそうです。キャブレターが正常にも関わらずプラグが黒くなるのは、吸入する空気が少ないことで一見ガソリン過多に似た現象になることが原因です。その原因はエアフィルター(吸気フィルターとも言う)の詰まりです。掃除機のフィルターが詰まると、空気を吸わなくなる現象と同じです。吸入するガソリン量は同じでも吸入する空気が少ないと、ガソリン過多となりススが発生し、それがプラグを黒く汚します。

             溜めたガソリンにエアフィルタを浸して洗浄中


 そこで、エアフィルターを取り出して見ると驚きました。なんと、エアフィルターがオイルで湿っているではありませんか。フィルターには乾式フィルターと湿式フィルターの2方式があります。湿式フィルターはオイルで湿らせます。私が推測するに、中古で販売する時に、素人がこの耕運機を調整したようです。乾式フィルターを湿式フィルターと間違えて、オイルで湿らせたのに違いありません。乾式フィルターにオイルを浸すと、時間が経つにつれてだんだんオイルが固まってきます。すると、しだいに空気の吸入量が減ってガソリン過多現象になり、プラグがススで汚れて黒くなります。そして、エンジンの調子が悪くなるのです。

    ガソリン過多で黒く汚れたプラグ           汚れを取り除いたプラグ
 

 オイルを取り除くため、ボールにガソリンを溜めてその中にエアフィルターを浸しました。しばらくすると、オイルがガソリンに溶けてフィルターの詰まりが解消されました。一方、汚れたプラグを赤熱して汚れの原因であるススを取り除きました。その後、分解したキャブレターなどを再び耕運機に取り付けました。また、綺麗にしたプラグも耕運機にはめ込みました。ガソリンコックをひねって、始動ロープを引っ張ると、この寒いのにチョークを入れずに一発でエンジンがかかりました。吸気フィルターのオイルを洗浄したことが正解でした。
 ついでに、耕運機のベルトも調査しました。すると、だいぶへたっていました。取り替えるほどではないのですが、近々に新しいベルトを注文しておこうと思います。2月末にジャガイモの種芋を植え付けますが、その頃から耕運機をよく使うようになりました。今のうちに故障を修理して良かったです。使おうと思った時に初めて故障していたことに気がつくと、植え付けや種まきが遅れてしまいますので。

             だいぶ、へたっていたベルト。近々注文を予定

コメント (2)
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