しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

ザ・タウン

2011年02月06日 22時28分26秒 | 作品名(さ行)
第213回「必ずしも、名俳優=名監督とは限らないが・・・」

俳優業もこなし、さらに監督業もする人は多くいますが、そのどちらでも名声を勝ち取る人は、ほんの一握りだけである。最近、めざましい活躍をしているのはクリント・イーストウッドが思い浮かぶ。彼はアカデミー賞を獲得するくらいの名監督となっているが、今夜の作品「ザ・タウン」でメガホンを取り、主演もこなしたベン・アフレックも今後、素晴らしい作品を作ってくれそうな期待を持たせてくれる、いい作品に仕上がっていました。

舞台はアメリカ、ボストンの北東部にある「チャールズタウン」と呼ばれる地域。ここでは強盗事件が日常茶飯事で発生し、「強盗」はまるで職人のように親から子へと受け継がれるような場所。幼い頃からそこで育ったダグも父親と同じように銀行や現金輸送車を襲うことを生業としていた。ある日、彼は仲間と共に銀行を襲う。予定通り現金を奪うことに成功するが、予想外だったのは人質を取ったこと。成り行きで銀行の女性支店長を連れ出してしまう。身元が発覚する事を怖れたダグは解放した彼女に近づいて様子を伺うことに。ところがダグは彼女に恋してしまう。そして彼は自分を変えようとするが・・・

なにより驚いたのは銀行強盗が日常茶飯事であるという事。日本では考えられないですよね。そしてそれが自分の住んでいる街で行われる事。もちろん彼らは綿密な計画のもと、証拠が残らないようにするのだけど、生業にするくらい繰り返せば、どんなに間抜けな警察でも犯人の目星はつきそうなもの。そんなおかしな街があるのか恐ろしくなりましたが、映画の最後でニヤリとしてしまいました。それはこんなテロップが入ったから。
「ボストンに住んでいるのは多くの善良な市民です。」映画を観ながら、そんな配慮も忘れないスタッフに脱帽です。

こういう犯罪物に結末を用意する場合、犯罪者でありながら、すべてを帳消しにするハッピーエンディングか、最後には死ぬバッドエンディングのどちらか。この作品はどちらを選ぶのだろうと思いながらの鑑賞でした。多くは語りませんが、この作品のエンディング個人的に好きです。想像の範囲内でしたが、清々しい気持ちになりました。

作品の点数は★★★★☆です。「グッド・ウィル・ハンティング」の時からベン・アフレックの監督としての才能の片鱗は感じていましたが、この作品を観たことで、今後の彼の作品がますます楽しみになりました。奇抜な展開も大どんでん返しも用意されていませんが、それでも楽しめる作品でした。傑作とまではいきませんが、秀作ではないでしょうか。

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ベン・アフレック,ジョン・ハム,レベッカ・ホール,ブレイク・ライヴリー,ジェレミー・レナー
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