しんちゃんの徒然なる映画日記

劇場で観た映画の感想を中心に綴っていきます。これからの参考になれば・・・

世界侵略:ロサンゼルス決戦

2011年09月18日 21時20分48秒 | 作品名(さ行)
第237回「それはSF映画ではなく、戦争映画でした。」
今回の映画「世界侵略:ロサンゼルス決戦」はもう半年以上前から公開をとても楽しみにしていた作品でした。しかし、東日本大震災の影響で公開が先送りになり、いつになるのかと首を長くしていた作品だけに公開日にワクワクしながら劇場に足を運びました。人間VSエイリアンの極上なSF映画が観られるのを期待して・・・

2011年8月、彼らは忽然と現れた。4時間前に探知された飛行物体はその全てが大都市の沿岸に着水し、中から現れたエイリアンは人類に対し攻撃を仕掛けてきた。そしてロサンゼルス沿岸も例外ではなかった。
かつて戦場で部下を死なせたことで心に傷を負ったマイケル・ナンツ二等軍曹はその前日に除隊を決意したばかりだった。急きょ上官に呼び出された彼に与えられた任務は、若いマルティネス中尉のサポートに入り、ロサンゼルス沿岸にある警察署に取り残された民間人を救い出し、3時間後に行われる掃討攻撃までに基地に帰還すること。敵が何者なのか、どの程度の兵力なのか。なにもかも不明なまま任務に当たることになった。

この作品を観ているうちに私は「これはSF映画じゃない、戦争映画だ。」と思い始めていました。確かにエイリアンは登場します。ですが相手もまた統制された軍事行動を行っていたのです。それはかつてのハリウッド映画の中で繰り返されてきた多くの戦争映画と同じように。ハリウッド映画はつねにその時の政治状況に合わせるかのように「敵」を設定してきました。冷戦下においてはソビエトを、湾岸戦争時にはイラクなど中東を、最近ではテロ組織を。そして、ソ連が崩壊し、中東などの独裁政権が崩壊した今、とうとう地球上に敵はいなくなったようです。この映画では敵を地球外に求めたのでした。映画を観ているうちに私はそんなふうにこの作品を観るようになっていました。

そして、完全にSF映画だと思って劇場に足を運んだ人の評価はおそらく低くなるだろうとも思っていました。この作品の楽しみ方は、戦争映画(軍隊映画)を楽しめる人でないと面白くないかも知れません。例えば、「ティアーズ・オブ・ザ・サン」や「プライベート・ライアン」など戦争を真正面から捉えた映画が好きな人にはオススメです。

でもただそれだけの作品ではありません。主人公であるナンツ二曹の部下を失ったトラウマや、年下の上官であるマルティネス中尉との関係、亡くした部下の弟との確執など、人間ドラマも上手に織り込んでいます。

点数は★★★★☆です。戦争そのものについては目を背けたくなるほど否定的ですが、敵が好戦的なエイリアンとなれば、人間側を応援してしまうというもの。これは新たな戦争映画の形を見つけたのかも。なんて思ってしまいました。この新たな手法が許せるかどうかで評価が分かれるところでしょう。個人的には人間VSエイリアンの侵略戦争にのめり込んでしまいました。

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