労働者のこだま(国内政治)

政治・経済問題を扱っています。筆者は主に横井邦彦です。

復活する日本の左翼運動

2006-11-06 02:17:34 | Weblog
 どの辺が「左翼」なのだかよくわからないところもあるが、日本共産党の『赤旗まつり』や中核派の『11.5集会』がまずまずの動員力を回復しつつある。
 
 その他にも「9条の会」のような市民団体の集会も盛況で、日本の左翼運動は全体として20年近く続いた長い冬からようやく脱却しつつあるような印象を受ける。(もちろん、われらの赤星マルクス研究会はあいかわらず、動員力ゼロであるが・・・)
 
 しかし、日本の「左翼運動」の本当の困難はこれからである。
 
 労働者の本当の信頼を得るためには、信頼に足りうる組織でなければならないし、組織は人によって構成されているのである。
 
 こういう例を出すのはまことに申し訳ないが、現在、解放同盟は大きな危機にある。
 
 それはいうまでもなく、奈良県や大阪府で不祥事が相継いでいるからである。実際、5年間に6日しか出勤しなくて、給料をほぼ全額もらっている労働者をどのように弁護すればいいのか?
 
 われわれがいくらすべての闘う労働者の味方だいっても、弁護のしようがないことをやっていては味方をすることもできないではないか。
 
 こういう人がいては解放運動の信用は大きく傷つくし、一度失った信用は不祥事を起こした者を処分すれば回復するというものでもない。
 
 われわれの敵は表からではなく、つねに裏から攻めてくる。共産党の筆坂問題にしても、革マル派とJR東日本労組の不正常な関係にしても、中核派の関西、九州の問題にしても、われわれの敵は準備周到な調査と用意をして、組織のもっとも弱い部分を突いてくる。
 
 こういったことすべてについて、われわれは、腐敗しているものは、腐敗しているとしか言えないし、よろしくないものは、よろしくないとしか言えない。それがわれわれの敵を喜ばせるだけであるということがわかっていても、われわれが不正の側に立つことはありえないのである。それは一般の労働者も同じである。
 
 そして、困ったことに、現在われわれの敵は、「左翼運動」が息を吹き返していることに危機感をつのらせている。だから、虎視眈々(こしたんたん)とわれわれのスキをうかがっているので、そのうちとんでもない左翼のスキャンダルが飛び出すかも知れないし、スキャンダルがなければねつ造されたデマが飛び出してくるかも知れない。

 そういう点では左翼運動をしている人の精神性がためされる時代とも言えよう。