小林先生御ふみ（１２１）

「Ｂｏｏｋｃａｆé紫（ゆかり）より」

今週のおすすめは三浦しをん作『仏果を得ず』です。表紙を見てわかる通り、文楽の太夫が主人公のお話です。以前おすすめした愛川彰の『神田紅梅亭寄席物帳』シリーズや、田中啓文の『笑酔亭梅寿謎解噺』シリーズが、落語の面白さが見えてくるつくりでしたが、それと同じようにこれは文楽の太 夫と三味線の面白さを教えてくれます。帯に「青春小説の傑作」とあるように、楽し～く読めて、かつ文楽に詳しくなれる本です。本屋大賞を取った 『舟を編む』もいいけれどこちらもオススメです。