「古典の日」記念 日本伝統文化学科主催「女流義太夫演奏会」について
11月1日は「古典の日」と定められました。これを記念して、日本伝統文化学科では、11月30日(土)13時よりに、講演会、演奏会を開催いたします。
演奏会は、これまで卒業式で演奏を披露してくださっていたご縁から、重要無形文化財「義太夫節」総合指定保持者認定の竹本土佐恵さんと同じく重要無形文化財「義太夫節」総合指定保持者認定の鶴澤寛也さんをお迎えして開催いたします。演目は、「卅三間堂棟由来」(さんじゅうさんげんどうむなぎのゆらい)から「平太郎住家より木遣音頭の段」。解説は、本学科奥山けい子教授が担当いたします。
また、記念講演会は、本学科山下琢巳准教授による「天保期の娘義太夫」です。娘義太夫の盛んだった江戸時代の様子をお話いたします。
他に、学生による雅楽「越天楽」の演奏、本学科の進める研究プロジェクト(「房総地域文化研究プロジェクト」、「千葉のいまを知るプロジェクト」)や学外研修活動などの展示、平安時代の衣装を着装することのできる「装束体験」のコーナーも設け、普段の大学、学生の研究、学習活動の成果を発表する場ともいたします。
高校生、中学生、一般の方のご来聴を歓迎いたします。この機会に、わが国のさまざまな伝統文化の有り様に直接に触れ、合わせて東京成徳大学と日本伝統文化学科を深く知ってくださるよう、期待いたします。
「女流義太夫」について
義太夫は浄瑠璃の代表的な流派です。1684年に竹本義太夫が創始し、江戸時代に歌舞伎をしのいで流行しました。現在は人形芝居に伴奏されて文楽と総称され、歌舞伎でも伴奏されます。歌舞伎でも用いられ、素浄瑠璃は人形や俳優なしで聞かせます。語り手(太夫)も三味線も女性が演奏するのが女流義太夫です。
演奏者紹介
竹本土佐恵
1972年 豊澤猿公に入門、豊澤公佳となる。上野本牧亭にて初舞台
1974年 第19期NHK邦楽技能者育成会卒業。
芸団協新人奨励賞受賞。
2代、3代野澤喜左衛門に師事。
1975年 竹本土佐廣に師事。
1983年 竹本土佐恵と改名。
2000年 重要無形文化財「義太夫節」総合指定保持者認定
鶴澤寛也
1984年 鶴澤寛八に入門、鶴澤寛也となる。翌年国立文楽劇場にて初舞台
1993年 豊澤雛代の預かり弟子となる
1994年度 (社)芸団協助成新人奨励賞受賞
2007年 鶴澤清介の預かり弟子となる
2009年 重要無形文化財「義太夫節」総合指定保持者認定
女流義太夫演奏会「卅三間堂棟由来」について
古典の日記念講演会・演奏会で、女流義太夫の竹本土佐恵、鶴澤寛也による「三十三間堂棟の由来」が演奏されます。
柳の精が人間と結婚しますが、柳が切り倒されることになり、柳の精は夫と子に別れを告げます。切り倒された柳の木はびくともしませんが、夫の歌う木遣り音頭に合わせて息子が引くと、動き始めました。悲しみと愛情にあふれた作品です。油の乗り切ったお二人の演奏をどうぞお楽しみください。
なお、解説は本学科教授の奥山けい子が担当いたします。
記念講演会について 講師:山下琢巳(日本伝統文化学科准教授)
娘義太夫は、享和2年(1802)に京都の少女が大坂へ出て大当りをとったのが、その始まりとされています。その後、天保年間(1830~1844)頃から江戸で流行し,明治20年代から末年までがその全盛期でした。今回の講演では、天保年間の娘義太夫の流行と水野忠邦の天保の改革での女芸人禁止による衰退について述べていきます。
「房総地域文化研究プロジェクト」「千葉のいまを知るプロジェクト」について
本学科では、学生と教員が地域の方々と共に学ぶ場を設けようと、「房総地域文化研究プロジェクト」を進めてまいりました。これまでに地域の研究者を招いての講演会、房総地域への実地踏査、報告書『房総を学ぶ』(現在6号まで刊行)の発行を通して、三者の学びの場を作り出して参りました。
また、学生の活動を主体とした「千葉のいまを知るプロジェクト」は、現在の千葉の姿をさまざまなテーマを設定して見つめ直そうとするもので、「千葉の観光」、「房総地域の道の駅」、「「千葉のローカル線」などについて実地踏査を交えて学習を重ね、報告書なども発行してきました。
「装束体験」について
本学科の教育方針の基本的なことがらとして、「体験」を踏まえた学習活動ということがございます。学科で主催する学外研修などが多く設定されているのもこのことからのことです。
「装束体験」も「体験」を重視する処から設定されたものです。当日は、平安時代の貴族の衣装をご用意し、希望する方々に衣装を着装していただく「装束体験」のコーナーを設けます。もちろん、着装をお手伝いするのは、本学科の学生たちです。
交通のご案内・当日のバスの運行について
当日は、京成線「勝田台駅」北口からの無料スクールバスにてご来場ください。通常のバスダイヤに加えて臨時のバスも運行いたします。所要時間は約15分です。当日は案内係がおります。
バス出発時刻 11時45分 12時5分 12時30分 12時45分 (13時5分)
また、お車でのご来場につきましては、大学駐車場がございますので、ご利用ください。
問合せ先
東京成徳大学総合事務室 047(488)7103
「茂原」のもとの地名「藻原」を残す「藻原寺」は、日蓮上人が一時かくまわれたことで知られる名刹で、一度見たら忘れられない多宝塔型の山門は、茂原市のシンボルとなっています。
この後、房総浮世絵美術館に立ち寄り、無事帰りました。帰路、富士山がとても大きく見えました。
続いて、穂積くんが実習でお世話になった茂原市立美術館・郷土資料館へ。たまたま、同館所蔵の代表的作品、王子江氏の100メートルの大作「雄原大地図」が公開中でした。
美術館の舛田係長にご解説をいただきました。
「雄原大地図」は、箒で描かれたので、その箒も展示されています。
なんと、特別にバックヤードにもご案内いただきました。心より感謝申し上げます。
前日、上総国一之宮(玉前神社)を訪れたので、今日は二之宮の橘樹(たちばな)神社に参詣しました。
本殿の裏手にある、弟橘比売命御陵とされる古墳にも登りました。
二つのお宮に詣でたので、御利益もありそうですね。
境内の紅葉が素敵でした。