ツルピカ田中定幸先生

教育・作文教育・綴り方教育について。
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『国分一太郎童謡集』ー書評が山形新聞に

2020-12-18 13:49:07 | Weblog
 『子どもたちへ 国分一太郎童謡集
     ー得心のいく分析や考察―


 北の風にのって、北の国から(雪の便りでなく)、『国分一太郎童謡集』(北の風出版)が12月16日の山形新聞に「味読 郷土の本」として紹介されたといううれしい便りが届きました。
 東北文教大短期大学 特任教授 菊地和博さんが「得心のいく分析や考察」と題して、私の書いた、「国分一太郎が『童謡』創作に力を注いだその背景と影響」について詳しくふれながら書評を書いてくださいました。 



『国分一太郎童謡集』より ―「もんぺの子供」(訂正版)

2020-12-02 11:27:50 | Weblog
 12月2日のこの投稿に、会員の哲さんから誤記がある、ブログでも訂正版を出すようにとご指導を受けました。
 童話と童謡をまちがえていました。指摘されて私は「動揺」しました。
 でも、ご指摘には感謝しています。ありがとうございました。

      長瀞小の子どもたちの愛唱歌「もんぺの子供」

 「思ひついた 時々、子供の真似をして みよう。童話 習作」と、市販されている日記帳のとびらに書いた。国分一太郎ははじめは童謡(訂正→童話)を書こうとしていた。しかし、童謡(訂正→童話)は途中でほとんど書かなくなり、日記帳には童謡が書きつづけられた。「童謡・習作」ノートとなった。そこには、258篇もの童謡が書かれていた。
 今回、それを『国分一太郎童謡集』として編集した。この童謡の創作過程は、本書の二部で「『童謡』創作に力を注いだ その背景と影響」でもくわしくふれたように、国分一太郎の教育実践おおきな影響をあてえた。
 このあと、国分一太郎は、学級文集を「もんぺの子」「もんぺの弟」と題して発行していくことになる。
 それは、若い国分一太郎が村の子どもたちをどのように育てていったらよいか、自身の教育論を創造していった過程であるといってよい。

 童謡集のなかでも、記憶にとどめてほしいのが「78 もんぺの子供」である。「もんぺの弟」2号に掲載されて、長瀞小学校の子どもたちに歌い継がれたという。

 78 もんぺの子供

 雪だ もんぺだ
 みんな はけ
 もんぺはく子は
 寒くない
 きりり しめでだ
 むすんでだ
 もんぺはく子は
 しまりよい

 雪だ 吹雪だ
 雪みちを
 学校へ いく子の
 行列だ
 小さい方から
 ならんでだ
 もんぺ はく子は
 げんきよい。
           「北方文選」20号 昭8・2