ツルピカ田中定幸先生

教育・作文教育・綴り方教育について。
神奈川県作文の会
綴方理論研究会
国分一太郎「教育」と「文学」研究会

豊島作文の会 1月例会案内

2019-01-17 21:40:50 | Weblog

      第532回 豊島作文の会 1月例会案内

◆日 時 2019年1月20日(日) 午後2時~午後5時

◆場 所 豊島区立駒込地域文化創造館 第6会議室 03-3576-2637  

《提 案》 

『’18 児童文詩集 東京の子』(第44集)を読む

(1)「 共同作品研究」の二つの作品をこう読む……日色 章さん

(2)二年生の散文(11篇)をこう読む   ……曽我侑加さん

*10月例会で散文、12月例会で詩と、急ぎ足で分析を続けてきました

のでね。1月例会は、日色さん、曽我さんのレポートを通してじっくり

と時間をかけておしゃべりしましょう!

『東京の子』、お忘れなく!

 

◎12月例会報告

《 参加 》榎本 豊(司会)、工藤 哲(記録)、神山典士、寺木紹子、片桐弘子、田中定幸、鈴木由紀、榎本典子 (伊藤早苗・紙上参加)(敬称略)*この日は、ノンフィクションライターの神山典士(こうやまのりお)さんが特別参加。

 

『東京の子』詩を読む・話し合われたこと

◆1年の作品で、「てんこう」が話題に。「なみだのあめが いっぱいふった」「なみだのあめは とめられない」という表現の中の「なみだのあめ」という言葉の使い方をどのように受け止めるかが問題となった。同じく1年の「ゆうやけ」という作品。「どこか古典的な雰囲気」「どこかで読んだような」とおおむね好評。最後の「三人でゆうやけを見ながら/かえりました」がいいという声。」

◆3年生の「そろばん」という作品。《 そろばんは/カチカチという音がある/…… 》の一行目をどうするべきか。「題は詩の一行と同じ」ということからいくと、一行目の「そろばんは」は、とる方がいいのかどうか。簡単には抜かすことはできないという意見。同じく3年の「ぶどう」。母親の「きょうのぶどう、あまいよ。」の解釈が問題になった。母親はあまいことをなぜ知っているのか(どの時点で知ったのか。)「ぶどう」という題のつけ方、考えさせたい。抽象的で大きすぎないかという意見も。

◆鈴木さんの資料の中に、『日本の児童詩』から国分一太郎の文章の引用があったのだが、それに関連して、国分一太郎が書く文章の特徴、漢字やカタカナなどの使い分けのことが話題になった。「漢字」(漢語)をあまり使わない。「コトバ」「これはウソ」「トッサな」などのようにカタカナを使う。「やまとことば」を大事にするなど。誰もが読めるようにということで、ローマ字の指導も大切にしていたということも話題になった(この辺の話は、榎本豊さんからいつか詳しく話していただければと思う)。

◆3、4年生の部は「行動し考えを深めて」というタイトルになっているが、タイトルに合っていない作品が多いのではないかと。ふつう、3、4年生というのは、活発で自分の考えをビシッと打ち出してくる学年なのに、人への興味とか人へのかかわり方が希薄な印象で、しっかり主張せずにすぐ引き下がってしまう感じを受けたという感想が出た。

◆ナゼ、そうなるのか?……子どもも、大人も、人間として生きていくために喜怒哀楽を感じながら生きている。さまざまに心を動かしながら生活をしている。そういう人間の姿をきちんと子どもたちに(親にも)伝えていないからではないか。◆詩は何を書くものなのか?ナゼ、詩を書かせるのか?『日本の児童詩』には、詩は、心のさけびである(感動=喜怒哀楽、発見、驚き、批判……等々)と出てくる。「それ」を詩にするのだという理解を私たち大人(教師、親…)が身につけて、子どもたちに分からせていく状況を作っていかなければならないのではないか。たくさんの詩を読ませていくなどの仕方で、子どもたちに心のさけびを自覚させてあげなくてはいけない。今の学校では、この心のさけび(感動)を書こうという呼びかけ、指導が行われていない。

◆では、詩の指導はどうすればいい?どのように指導を進めるべきか?①クラス担任が、子どもたちが感じ、つかんで書いてきた日記をもとに、「不断に耕す」。子どもの心を動かしていかなければできない。これが常道。これができていないことが、今の日本の教育で考えなければならない一番の問題だろう。②担任(教師)でなくてもできる。公民館での指導の例。学校も、学年もちがう、そういう子どもたちを集めて取り組んだやり方。友だちの作った詩をいくつもいくつも読み合いながら、「ここがいいね」と話し合いの中で見つけていく。そのくり返しがいい土台となる。こういうことを書けばいいんだ、ああいうふうに書くといいんだなと分かっていく。これも大事な方法。

③由紀さんの3時間の実践。これも、二回目、三回目と、いくつもくり返し指導が続いていけば、子どもたちはさらに理解を深めていく。書けるようになっていく。              

*上記のような話し合いが続き、さらに議論が続いていたのですが、この辺で。  

*「文に、手紙に、仕事に、生活に、詩をつかえ。」(『日本の児童詩』(P46) 

(アンダーラインは文責者がつけました。)      (文責:工藤)      


「横須賀・逗子作文の会」1月例会のお知らせ

2019-01-07 23:25:40 | Weblog

□「横須賀・逗子」作文の会

1月例会のお知らせ

 

 明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 年末年始はいかがお過ごしでしたか。私は、『ひょうご 2018 こどもの詩と絵』、詩の選考委員になっていたので、700点もの作品をこの間に読んで、5日の選考委員会に出席してきました。大変だったけれど、やはり子どもの作品にふれられることは楽しいものでした。

 山形の村田民雄さんからは、次のような添え書きのある賀状をいただきました。

 みなさんからのご支援により一昨年発行した『画文集 昭和の記憶』が反響を広げています。この本の編集と「想画」「生活綴方」を取り上げた山形放送の作品が「民放協スペシャル」として全国放送されます。是非ご覧ください。

       放送日 山形県内  YBC    2月11日(祝) 10:25~

       関東圏   テレビ朝日 2月9日(土) 10:30~

 リニューアル東の杜、「想画」の力も加わり一歩前進です。ありがとうございました。

 

 東の杜…というのは、東根にある国分一太郎展示室が4月に、リニューアされてオープンするということです。東北へ旅行された時には、是非、お立ち寄りください。

 今の教育状況の中からも「生活綴方」が話題とされ、実践の上でも必要とされる年となりそうです。お力添えをよろしくお願いいたします。例会でお会いしましょう。

 

〈提案〉「支援級児童への実践」

             〜様々な面からのアセスメントを通して〜

 支援級児童は少しの環境の変化にも敏感に反応します。環境調整、見通しの持てる授業構成を基本とし、本人の特性をしっかりとアセスメントした上で、強い力を伸ばしていけるような指導を心がけています。

 実践と共に皆さんで様々な取り組みについて考えていけたらと思います。

 今年もどうぞご指導のほど、よろしくお願いいたします。

                              大原 照恵さん

 □ 2019年1月18日(金)18:30~20:50

 □司会者   島 美紀さん(次回提案予定)

 □場 所   横須賀市総合福祉会館 5階 第3会議室

 □会 費   1回300円(年会費 3,000円) 

 □連絡先   田中 定幸  自宅 逗子市新宿3―2―45 

                   ℡・FAX 046-873-4339   

 □次回例会  2月13日(水) 18:30~20:50 総合福祉会館 

『画文集 昭和の記憶』(長瀞小学校画文集刊行委員会)は、定価2,000円(税込)です。送料がかかる場合があります。田中まで申し込んでください。