ツルピカ田中定幸先生

教育・作文教育・綴り方教育について。
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国分一太郎「教育」と「文学」研究会

力を付けるためには「読む」「書く」が重要

2006-11-04 22:46:46 | Weblog
 すこし前の話になるが、日本教育新聞18年10月9日号を読んでいたら、次のような記事が目についた。
「学びと育ちの主体を創るー確かな学力の向上を目指してー」をテーマに、日本教育新聞関西支社主催、松江市で開かれた「エデュココミュニケーション21・教育セミナー2006」の記事である。
《「言語力育成と体験の体験化」を探る》というテーマでのパネルディスカッションで梶田叡一(兵庫教育大学長)さんが次のように話されたという。
「力を付けるためには『読む』『書く』が重要」(小見出し)
梶田学長は、言葉そのものの緻密な意味、表現、論理など、きちんと自分の力として得るためには、聞いたり、話したりするだけでなく、「読む」「書く」ということが大事であると指摘。
 自分の中で十分に対話をしながら、自分で納得できる、自分の内側にきちっと根拠のある言葉が出てくる、自己内対話が必要であるとし、そのためには体験が不可欠であると強調した。
 体験については、ただ単に体験するだけだとすれば、思い出が残るだけで力にはならないことを指摘。体験は経験化されなければならないと強調した。
 教科、領域においても今、体験が大事だと言われているが、体験だけでとどまることだけではなく、それに気付きを書き留めることが大事であるとし、気付きを基に、みんなで話し合い、話し合ったものをもう一度振り返って自分だけのまとめにしておく作業をしないと、なかなか力になっていかないと述べた。
 梶田学長は、小学校の高学年や中学生と話していると言葉が貧弱になっていることに触れ「これからの教育は、確かな学力を、本当に生きて働く学力を身に付けさせようと思ったら、もう一度、言葉というものを原理的にとらえて、授業の中でどうそれを生かすか、考えなければならない」と述べた。

◆自己内対話、それは自己表現!そして、体験イコール生活経験。経験化(意識化)させるために、「過去」の体験を、再生的にことばで表現させることによって認識をたしかなものにする。意味や美をつかませる。書かれたものを鑑賞させる。
 梶田学長のこの話は、生活つづり方・作文教育の大切さを指摘しているのではないかと思った。我田引水?