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壊れたニッポンを治す為の処方箋#3:11月の日経の記事「中小127万社、後継者未定」の問題点の本質

2024年01月07日 10時03分17秒 | 社会全般
昨年11月の日経に、「中小127万社、後継者未定」と云うタイトルの記事があった。これには幾つかの問題点が内在するが、一番の問題点は、企業として収益を上げられていない為、親族に引き継ぎたく無いと云う経営者が多い事にある。利益が出ないのに、借金をして経営を続ける。この考え方を治す必要がある。

日本の製造業では、コスト削減は大変重要な経営課題であり、目標である。そして、取引先からの値下げ要求(コスト削減)はかなりキツイ。その様な状況下で、多くの中小企業が十分な利益を上げられない状況にあるのだが、この様な経営者の多くは、企業を経営していると云う事で独立はしているが、自立していないと云う事が問題である。

そもそも、企業活動を続ける為には、継続的に利益を上げる必要があるのだが、それが出来ていない中小企業が多い事に問題がある。経営として自立していない事が問題である。

あまり良くない製品を作っているのであれば話しは別だが、良い製品を作っているのに、適正な価格で販売できない理由は、主に次の3つであろう。
(1)供給が需要を上回っている
(2)価格交渉が出来ていない
(3)コスト削減が不十分である

(1)供給が需要を上回っている:
供給量が多ければ、価格競争に走らざるを得ず、その様な業界や製品・商品から抜け出す事が経営者として大事な判断である。または他社より良い製品を出すしか対応出来ない。この状態での課題は根深く、これから脱却する事は容易ではない。

(2)価格交渉が出来ていない
多くの企業の営業はこれに陥っている。要するに、交渉力が無いのである。但し、供給過多の業界・製品の場合、高度な交渉力がないと対応する事は難しい。問題は、良い製品を安く売るレベルの低い営業が多い事にある。

(3)コスト削減が不十分である
これは自社の努力で殆どを解決できる問題であり、中小企業の多くはこの努力が足りていない。但し、問題としてコスト削減で利益を確保するのではなく、売価も下げている事にある。ここで、価格交渉力の問題も関わってくる。

この様に、改善できる事が沢山あるのに、それを行っていない中小企業が多い事が問題である。その為、収益を上げていない為に企業価値が上がらず、後継者を見つけられない場合に、企業を売却する事も出来ない状況である事が問題である。


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