ちいさな幸せ

幸せの基準ってある?
それは自分の心の中にあると思う。
私は何時も陽だまりのような幸せの中に居た。

遍路 (61回)

2009年10月24日 | 思い出話
              平成15年3月13日
        第58番札所 仙遊寺   第59番札所 国分寺



   距離:31K  笑福旅館 ~ 泰山寺 ~ 栄福寺 ~ 仙遊寺 ~ 
            国分寺 ~ 栄屋旅館     (2)







「栄福寺」から第58番札所 仙遊寺までは2.5Kしかないはずなのに、私は
距離を感じました。この道も遍路道、しかも上り道、すり鉢の底から上に登っ
て行く感じです。「仙遊寺」の入り口に入ってからもくるくる廻った登り坂、道の
脇には無縁仏の墓が点々とありました。ここでも其々におみかんが供えてあ
りました。やっとたどり着いた仁王門、「三叉の花」(後で名前を知った)が黄
色い花を咲かせて迎えてくれました。そこからが又大変です。階段から又階
段です。ロープが張られていましたので、すがりつくように登りました。

納経所の女の人に花の名前を聞きました。「三叉の花です。咲いていました
か? 育つかどうか心配しながら植えたんですよ。帰りは車の道を行かれて
はどうですか? 町が一望に見えますよ」と教えていただいたので、そのとお
りに車道を降りました。


               疲れた私を癒してくれた「三叉の花」


トイレを済ませて、その傍のベンチで暫く休みながら男遍路の方と四方山話を
しました。「お先に」と私たちが歩き始めますと、私達の後姿に声が追っかけ
てきました。「良いですね~夫婦遍路!後ろから見てもいい感じですよ!うら
やましい!!」私は振り返って会釈でその言葉に礼をいたしました。主人は
「貴方もご一緒なされば…」「私にはもう居ないのです」奥様の霊を弔う遍路
だったのだろうか…。その人の状況が解らないのに、主人はいつも一言多い
のです。私は何時もハラハラします。


           下りの車道から… 今治市とその先は瀬戸内海です



下りはアッと言う間に仁王門に着きました。暫く下り、「国分寺」への遍路道に
入りました。町なかに入り「吉祥禅寺」の門前を借りて、靴を脱ぎ、足に風をあ
て(気持ちのよさで癖になってしまった)カロリーメイトとクッキーを食べました。
これが朝食です。時間のロスが空腹の時間を越えていたらしい。町なかでパ
ン屋さんを見つけたので昼食用にサンドイッチ、ラスク、牛乳を買いました。

尋ね訊ねてやっと
第59番札所 国分寺につきました。入り口にあったお店で
「接待です」と小さな白いハンカチを頂きました。ベンチでサンドイッチを食べて
いましたら、男遍路の人が話しかけてきました。

その人は3度目で、この度は逆打ちだそうです。「横峰寺」辺りから車の接待を
受けた為に、早く着きすぎて、今夜は何処に泊まろうかと思案しているのだそう
です。奥様が亡くなられてから、息子家族と同居。息子の扶養家族なんですと話
ます。年に2回、1ヶ月づつ遍路しているそうです。

              国分寺   左:本堂  右:大師堂

           「修行大師」と握手をする  勿論私もしました

       なぜると病を治すといわれる壺 まだ新品のようでしたが利く? 
               ただひたすら信じましょう



境内に庭の手入れをして居る男性がいました。垢に汚れている感じの人でした。
その人が私に言いました「奥さんは鯖大師のお姿に似ています」「そうでか?」
あまり嬉しく無い。だって「鯖大師」っておとこさんでしょう?帰宅後、調べてみ
ました。

謂れ話: 「鯖大師」で知られている鯖大師本坊は四国霊場の番外札所として知られている
名刹。馬子の馬が病気になった時に修行中の大師に出会居ました。馬子は大師に積荷の
塩鯖を差し出して、大師に病気を治してくれるように頼んだという。その塩鯖を海に放つと生
き返ったという伝説から鯖を3年絶って祈祷すると願いが叶うといわれている。交通安全の
守り神。馬頭観世音菩薩も安置されている。


「観世音菩薩」は女性だからこちらに似ているといわれるなら解るのですが…。
「鯖大師」にお参りしましたけれど「鯖」の形をなぜてはきましたけれど「観世音
菩薩」にはお目にかかっていないので真偽の程は定かではありません。

               国分寺を後にして…


暫く歩いていますと「ジュースでも飲んでください」と500円のお接待を頂きま
した。またまたおばあさんでした。そういえばおじいさんが歩いているのにあま
り出会いません。


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