JIIN’S ブログ

寺院の住人が綴る、ジーンズをはいた時のような気取りなしブログ!

いい格好しない

2010年08月28日 | Weblog

最終日のおはよう会。

おつとめ(らいはいのうた)が終わって、みんなが焼香しているとき
大きなムカデが出た。

早く退治して… そんな子どもたちの目線を受けながら、僕は 本堂で
仏さまの前で、袈裟・衣をつけて ムカデを 叩き殺すことは できなかった。

幸いに、ムカデは じっとしていたので、急いでホウキを持って来て、
庭に掃き出そうとした。

ところが、築170年の本堂では、畳と敷居のすき間が空いていて
ホウキに掃かれながらも、ムカデは素早くその中へ逃げ込んで見えなく
なってしまった。

「きっと、ムカデさんも、おはよう会にお参りに来たんだよ…。
  このまま逃がしてあげよう。さぁ、体操、体操!」

と みんなを 境内に 出るように促した。


仏さまのお堂で、法衣をつけて僕が みんなの前で率先して殺生など
できない。いのちの尊さを 語りながら、ムカデを逃がすお坊さんらしいお坊さん。

しかし、…ここまでが、 「きれいごと」の僕の姿。

僕は 子どもたちや皆さんが ラジオ体操している間に 急いで
殺虫スプレー剤(ムカデ○ンチョール=劇薬のようによく効く)を
取ってきて、ムカデが隠れて入った「すき間」に しっかりと噴射した。

そう、これが、「ほんとう」の僕の姿

ムカデが隠れている…ということは、また出てくる→刺されるかもしれない。
基本的に こういう虫が苦手な僕 である。

大きなムカデが また出てくるかもしれない…という恐怖は耐えがたい。
だから、抹殺行為に及んだのである。

それも、みんなが見ていないうちに…。


今さら…と後から思うのだが、あの時 「いいお坊さん」を演じた自分を
後悔した。

お念仏の教えは「いい人間」「立派な人」になって救われる道ではない。
「いい人」になろうとしても、「なかなか なれない」とわが身のあり様に
気づかされていく道だ。

とすれば、みんなの前で ムカデを殺しながら、
「こっちの身勝手で 殺すしてごめんよ」
ほんとうの僕を見せれば よかったのじゃないか…。


ほんもの(真実)に遇えば、
「いい格好しなくていい」 のだった。

そう、それなのに 「いいお坊さん」を演じる僕の
「いい格好したがり度」は天下一品。

おはずかしや。おはずかしや。


ひと夏のおわり

2010年08月27日 | Weblog

猛烈に暑い夏だったけど、子どもたちの朝参り
夏休みおはよう会 が 明日で終わる。

昨年から 実状にあわせてリニューアルした新・おはよう会
そういう意味では 2年目だから、なにかとスムーズだ。

とはいえ、子どもの人数減少は とまらず、今年からは
おつとめの当番(お導師・鐘・号令)を   いっしょに
お参りしている 大人のみなさんにもお願いした。

       

7倍くらいの年齢差が 3人並んで おつとめをして下さる姿は、
ある意味 とても微笑ましかった。
これも 人数が超過疎・高齢化の”たまもの”か。

体操の後のゲームも 時には 大人の皆さんも参加。
カルタ取りでは、子どもより熱くなっていらっしゃる。

       

明日の修了式の前に、恒例の皆勤賞トロフィーの用意。
20本近く並んでいたころが懐かしいが、それでも
「テストで百点採るより 素晴らしい輝き」(ONSAI談)は
いつもと 変わらなかった。

       


惨暑お見舞い申し上げます

2010年08月18日 | Weblog

酷暑の後の残暑、いや惨暑となり、

前回のブログ記事から ひと月近くの放置となりました。

このブログどころか、ほかの皆さまのブログさえ 拝見に
お邪魔することも ありませんでした。


とにかく、いろんなことがあり過ぎて、それをブログの記事に書く
までに
次の出来事がまた起こる…。その繰り返しの ひと月でした。

 

お盆前には 2日間で 3件のご門徒(うち1件は県外)の葬儀に
お参りするなど、未知の事態との遭遇も 結構ありました。


そんなハードでタイトなスケジュールの中、わずかなフリータイムには
ブログを書くことよりも、 わが身を癒す”一杯”を優先しておりました。

ということで、安否を気遣って下さる方もありましたが、我がことを差し
置いて、皆さまに尽くす…ようなONSAIではありません。


したがって、夏バテ知らず、したたかに元気です。

とはいえ、海は夏の終わりの色になりました。