ラックストーン・レコード雑記帳 - アート・和菓子・音楽

ラックストーン・レコード主人、山口'Gucci'佳宏がアート、和菓子、音楽などなど、徒然なるまま書き綴る、まさに雑記帳。

今日の美術展 [平成二十一年十月三十一日]

2009年10月31日 | fine arts
いゃ~、温かいですね、この処。この時期の陽気とは思えないですね。で、今日はたっぷりと展示を見て廻りました。

写真は浅草橋で見つけたたばこの看板。レトロ感漂うナイスな代物。タイポと色目、そして形がゴキゲンです。今は自販機しかありませんが、昔はたばこ屋だったのでしょうかね。

967) 夢と追憶の江戸 – 高橋誠一郎浮世絵コレクション名品展 (中) 於: 三井記念美術館
自己期待度 – 甲
自己満足度 – 甲
自己不満度 - 戊
自己関心度 – 甲
自己推薦度 – 甲
自己趣味性度 – 甲
10/7に訪れた展示の中期展です。今回も今までに見たことのない貴重な浮世絵の数々が並んでいました。中でも今回は葛飾北斎氏、歌川広重氏による秀逸な風景画が多々あり、魅せられましたね。またまた後期展が楽しみです。

三井記念美術館 → http://www.mitsui-museum.jp/index2.html

968) HOUSE 尾形一郎 尾形優写真展 於: FOIL GALLERY
自己期待度 – 丙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 乙
ギリシャ/鳩小屋、ナミビア/室内の砂丘、中国/洋楼と世界三ヶ国の奇妙な建物 (廃墟) を撮影した写真の数々の展示でした。いろいろな数奇な歴史の上に造られ廃れていった建物達、中でもダイヤモンド・ラッシュに沸いたナミビアにドイツ人達が造り、取残された家屋の中に積もった砂の様は奇妙な美しさで、とても興味深いものでしたよ。

FOIL GALLERY → http://www.foiltokyo.com/gallery/galleryindex.html

969) 変成態 リアルな現代の物質性 Vol.5 袴田京太朗 於: ギャラリーαM
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 丙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 丙
シリーズ展の第回目。袴田京太朗氏のカラフルなアクリル板を重ね合わせ削り出した立体作品は今までにも、いろいろ見てきましたが、今回の作品はアクリルだけではなく、木や既存の品物、異素材と組み合わせた趣の変わったもの。何だか違う素材のものが混じり合っていく様で不思議な感じがしました。

ギャラリーαM → http://www.musabi.ac.jp/gallery/

970) あるがせいじ 新作展 於: ラディウム – レントゲンヴェルケ
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 甲
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 丙
自己趣味性度 – 甲
あるがせいじ氏は現代のアート的紙切り職人と言えるのではないでしょうか?! 切り抜かれた平面の紙が重ね合わせて出来た平面と立体の要素を兼ね備えた作品は独特の宇宙を創り出していると思います。とにかく、あるがせいじ氏のこだわりと緻密な作業振りには共感を覚えますね。凄いです。

ラディウム – レントゲンヴェルケ → http://roentgenwerke.com/index.html

971) 愛と笑いと涙を 於: CASHI
自己期待度 – 丙
自己満足度 – 丙
自己不満度 - 丙
自己関心度 – 丙
自己推薦度 – 丙
自己趣味性度 – 乙
三木サチコ女史、根上恭美子女史、悠久斎女史、東條明子女史、4名の女性作家による立体作品を展示したグループ展です。三木サチコ女史による哀愁感が漂う様な彫像など、結構、興味深いものもありましたが、各作家、1点か2点の出展のため、物足りなさを感じました。

CASHI → http://cashi.jp/jp/

972) 池田剛介展 Plastic Flux 於: LOWER AKIHABARA
自己期待度 – 丙
自己満足度 – 甲
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 甲
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 乙
透明のアクリル版に透明の樹脂を滴状に散し、白い平面にその滴に当たった光の影が何とも美しい、とても珍しい作風の作品でした。光の当たり方により、光と陰影の見え方が違うし、それらの作品から、いろいろなことを創造出来そうな可能性を感じましたね。今後、池田剛介氏の展開に注目です。

LOWER AKIHABARA → http://homepage3.nifty.com/lowerakihabara/

973) 伊良波愛理写真展 濃夢 於: 明るい部屋
自己期待度 – 丙
自己満足度 – 丙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 丙
自己推薦度 – 丙
自己趣味性度 – 乙
モノクロの男性の人物写真2点、風景写真、そして、その男性に当てたかの様な手記が組み合わされた作品が並んでいました。人への想いを感じる組み写真、物語や情景が思い浮かんできます。

明るい部屋 → http://akaruiheya.info/

974) 飯田鉄写真展 博物誌に寄せて 於: ルーニィ247フォトグラフィー

自己期待度 – 丙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 丙
自己推薦度 – 丙
自己趣味性度 – 乙
博物館の内部を写したモノクロ写真の数々。博物館と言えばワクワクする気持ちと、その反面、何処か薄気味悪さも感じる場所でありますが、そんな雰囲気が漂って来る様でした。写真家の博物館を撮ると言う意識もそんな処にあるのでしょうか?

ルーニィ247フォトグラフィー → http://www.roonee.com/

975) 原久路写真展「バルテュス絵画の考察」 於: TOTEM POLE GALLERY
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 丙
自己趣味性度 – 甲
20世紀に於けるフランスの画家、バルテュス氏の絵画を元にモデルに同じポーズをさせ、何気なく同じシチュエーションの様に撮ったセピア・カラーの写真。登場人物の女性と男性のふたりがバルテュス氏の絵画と違いセーラー服と学生服と言う服装、そして古い洋館での撮影がマニアックさと淡いエロティシズムを醸し出しています。とても趣と写真家のこだわりを感じる作品でした。

TOTEM POLE GALLERY → http://tppg.jp/

976) J'ADORE PARIS! 於: DAZZLE
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 乙
6/23に見た展示の作家、もとき理川女史も出展されている女性7名によるパリをテーマとしたグループ展でした。カッティング・シートでイラストを制作するもとき理川女史による今回の作品は切り抜いたカッティング・シートを壁に直貼りしたケーキを表現したカラフルなもの。カッティング・シート本来の特性を活かしている処が味噌で楽しい作品でした。他の作家による作品も各々のパリに対する想いが込められていて素敵でしたよ。

DAZZLE → http://www.gallery-dazzle.com/

977) エマージング・ディレクターズ・アートフェア「ULTRA 002」 於: スパイラルガーデン/スパイラルホール
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 丙
自己趣味性度 – 乙
全国51のギャラリーの方がディレクションし、現代アートの若手アーティストを紹介する一大コンベンションです。4/3に展示を見た筒井美馨女史が新宿眼科画廊のブースに出展していたので立ち寄りました。今回の筒井美馨女史の作品は30cm角の小作品が6点、前の展示に於ける大きな作品とはまた趣の違う作風で興味深いものでした。和的な要素が多少薄れ、デカダンで前衛的な味が加味された様に感じましたね。この展示、他にも惹かれる作家の作品が数多くあり、中でも “YUKARI ART CONTEMPORARY” に出展していた大阪・淀川の漂流物を使用したアートを作成するユニット「淀川テクニック」がとても気になりました。現代アートの若手アーティストをいろいろ知ることの出来る良い機会のイヴェントです。

978) 酒井翠『にっき』展 於: ショウケース (スパイラル1F)
自己期待度 – 丙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 丙
自己趣味性度 – 乙
スパイラル・ビル1階の外から見えるスペースでの展示です。ポータブル・テープ・レコーダーが並ぶテープに録音した「こえにっき」とクレヨンそのもので表現した「えにっき」、どちらも作家の主張が伝わる面白い「日記」でした。その発想は興味深いですね。

SPIRAL WEB → http://www.spiral.co.jp/

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これ! ジャケ #38

2009年10月30日 | musics
今日も温い一日でした。スタヂオ仕事の前に一軒、展示に寄ろうと考えていましたが出遅れました....。

彩色写真でしょうか? 妙に鮮やかな発色の写真を使用したアルバム・カヴァー。収録曲の中に「りんご追分」があるからでしょう、りんご娘?! のジャケットですね。内容は米山正夫氏の手による歌謡名曲集の数々を コロムビアオーケストラが演奏したほのぼのとした雰囲気のインスト・カヴァー集。和み系の一枚です。

青春のメロディ〈米山正夫作曲集〉 / コロムビアオーケストラ (日本コロムビア株式会社 AL158) 10吋LP [1959]

今日の美術展 [平成二十一年十月二十九日]

2009年10月29日 | fine arts
連日、温かいですね~っ。原チャリに乗っていても、寒さを感じないので嬉しいです。取材&ラヂオ仕事の前に銀座のギャラリー二軒に立ち寄りました。

写真はちょっと立ち寄った新宿伊勢丹で見つけた階段横の壁に取り付けてある古いフロア表示。ゴキケンなタイポ、そしてモダンなシェイプ、しゃれおつです。


965) 大谷有花展 – life 於: 第一生命南ギャラリー

自己期待度 – 丙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 丙
物語を綴った絵本を開いたかの様な呈で描かれた其処此処に「ウサギねずみ」が登場するファンタジックな画面の絵画。大谷有花女史の作品はポエトリーでほのぼのとしていて、とても楽しげな雰囲気を醸し出していて良いですね。

第一生命ギャラリー → http://www.dai-ichi-life.co.jp/company/activity/culture/gallery/possess.html

966) 新日本耽美主義宣言 – 現代作家31人のイメージ化されたジャパニーズエロス (後) 於: スパンアートギャラリー
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 丙
自己趣味性度 – 乙
10/14に訪れた展示の後期展です。今回も秀逸でエロティカルな作品が並び、中でも小澤清人氏、真条彩華女史の作品に惹かれました。

スパンアートギャラリー → http://www.span-art.co.jp/

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今日の美術展 [平成二十一年十月二十八日]

2009年10月28日 | fine arts
温かな秋空の一日でした。夕方から出掛け展示を観て、夜は10/17にも訪れたシリーズ・ライヴ「DRIVE TO 2010」へ。今日のお目当てバンドは “SHAMPOO” でした。1979年に結成された女子2人組のテクノ・ポップ系のユニットで、現在は折茂昌美女史を中心としたバンドとなっていますが、そのデカダンなノリのサウンドに惹かれます。今日、観ていたらやっぱり昔、小滝橋通り時代のロフトで観た “SHAMPOO” がフィードバックして来ました。まぁ、臭いですが若き日の想いが蘇りましたね。

961) 菱田春草 (前) 於: 明治神宮文化館 宝物展示室
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 戊
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 乙
明治期、近代日本画壇に於ける巨匠のひとり、菱田春草氏の作品展です。明治天皇所縁の作品や明治神宮鎮座地となった代々木を描いた絵画が並び、また菱田春草氏の画業が分る展示でした。菱田春草氏の描いた静かな雰囲気の作品を見ていると本当に心が落ち着きます。素晴らしい日本画の数々でした。後期展示も楽しみです。

明治神宮文化館 宝物展示室 → http://www.meijijingu.or.jp/homotsuden/index.html

962) 最上さちこ個展「Letters」 於: HB Gallery
自己期待度 – 丙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 丙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 丙
最上さちこ女子の絵画・イラストはとても柔らかな感じがして、良い雰囲気。見ていてホッとします。良いですね。

HB Gallery → http://www.hbc.ne.jp/hbg/

963) Igloo*dining*個展 Come On Routine! 於: OPA gallery
自己期待度 – 丙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 丙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 丙
Igloo*dining* ことヌガワノリコ女史の作品展です。結構、メジャーな仕事をされているイラストレイターですが、そのおパリチックでレトロな雰囲気のイラストはとても可愛らしく、ウケが良いのも分りますね。題材の目の付け処、そしてポップな色目に惹かれます。

OPA gallery → http://www.geocities.jp/opa_gs/

964) 山形季央展 於: ギンザ・グラフィック・ギャラリー
自己期待度 – 丙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 乙
資生堂のアート・ディレクター、クリエイティブ・ディレクターとして活躍中の山形季央氏による新作と様々な今までの作品を紹介した展示です。山形季央氏のグラフィック・デザインは「隙のない美しさ」と言えるのではないでしょうか!? シャープでバランスの良い、凄い表現力のデザインだと思いました。

ギンザ・グラフィック・ギャラリー → http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/index.html

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続・至福の時。

2009年10月27日 | etc.
今日も至福の時がやってまいりました。レコード・カヴァーを持ち寄ってのレコード・ジャケット本ミーティング第3回目です。毎回、決めたカテゴリーごとにそれぞれ所有のレコード・ジャケットを持ち寄る訳ですが、今回の「クリスマス」カテゴリーでは前園氏、鈴木氏、自分の三人で初めて持って来たジャケット (写真) が被りました。それだけ、このレコード・カヴァーが秀逸でお薦めだと言うことですね!! 次回のミーティングも大変、楽しみです。

レコード・ジャケット本ミーティング第1回目 (9/17) 記事

レコード・ジャケット本ミーティング第2回目 (10/2) 記事

今日は台風一過でとても温かい秋空でしたね。

今日の美術展 [平成二十一年十月二十六日]

2009年10月26日 | fine arts
久しぶりに激しい雨の一日です。今日はスタヂオ仕事の前に展示へ訪れました。

スタヂオ近く、雨に煙る東京タワーの写真です。

960) 東方彩夢 森田りえ子展 於: 日本橋三越本店 新館7階ギャラリー
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 戊
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 乙
四条円山派を踏襲し活動する正統派日本画家、森田りえ子女史の個展です。金閣・鹿苑寺方丈改修に当たり描いた杉戸絵「春夏秋冬」を始め、素晴らしい作品の数々が並んでいました。伝統を重んじた日本画を見ると心が安まりますね。本当に素晴らしい作品ばかり、現代女性を描いた一連もまた美しくとても魅せられました。

日本橋三越本店 → http://www.mitsukoshi.co.jp/shop?EcLogicName=storeinfo.storetopInfo&tenpoCd=10

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今日の美術展 [平成二十一年十月二十五日]

2009年10月25日 | fine arts
寒い一日となりました。夕方から用事も兼ねてちょっくら出掛けて写真展を二軒見てきました。

銀座ソニービルの壁画イラスト (写真) は70年代モード風女の子が描かれていました。

958) 伊島薫写真展「最後に見た風景 – Landscape with a Corpse」 於: BLD GALLERY
自己期待度 – 丙
自己満足度 – 丙
自己不満度 - 丙
自己関心度 – 丙
自己推薦度 – 丙
自己趣味性度 – 丙
9/24に訪れた前回の「一つの太陽 – One Sun」に続いて本画廊で行われた伊島薫氏の写真展です。今回の展示では有名女優やタレント、モデル等を被写体に彼女等がいろいろなシチュエーションで死亡したかの様な写真の数々。ドキッとさせられる画面、人選とその場面設定が面白いです。人は実際に死ぬ間際にはその情景を見ているのでしょうかね? 死に方にもよるでしょうが....。

BLD GALLERY → http://bld-gallery.jp/

959) 加藤大季写真展 ヴィトン 於: 明るい部屋
自己期待度 – 丙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 丙
自己趣味性度 – 乙
街中でヴィトンを持った人々を撮影した面白い着眼点による写真の数々。そんな沢山の写真を見ていると老若男女を問わず日本人はホントにヴィトン、そしてブランド品が好きなんだな、とつくづく思います。バカみたい。不況や無職と騒いでいる世の中なのに全くお目出度いもんです。シニカルな視点の作品、心に響くものがありましたね。

明るい部屋 → http://akaruiheya.info/

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今日の美術展 [平成二十一年十月二十四日]

2009年10月24日 | fine arts
今日は3ヴァリエーションの浮世絵展を見て廻り、原チャリでの帰り道、冷たい雨に打たれてしまいました....。大分、寒くなってきましたね。冬の訪れが近づいて来ています。いやだなぁ~っ!

今日は時間があったので暫し、ホテルニューオータニの庭園を散策しました。そこに繁る樹木の力強い枝ぶり (写真) には目を見張るばかりです。生命の力を感じました。

955) 江戸園芸花尽し (前) 於: 太田記念浮世絵美術館
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 甲
自己不満度 - 戊
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 乙
江戸時代に於ける庶民が楽しんだ園芸の場面が描かれた作品ばかりを集めた、ちょっと変わった面白いテーマの浮世絵展です。そんな浮世絵の数々を見ていると花や草木が愛でられた当時の風景が偲ばれました。園芸は江戸時代に於ける大きな娯楽だったことが分ります。今も昔も花は人々の心を癒す大切なものですね。多くの作品にサボテン (覇王樹) が描かれているのには少し驚きました。調べてみたらサボテンは安土桃山時代あたりには日本に入って来たそうです。

太田記念浮世絵美術館 → http://www.ukiyoe-ota-muse.jp/index.html

956) 肉筆浮世絵と江戸のファッション 町人女性の美意識 (前) 於: ニューオータニ美術館
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 乙
当時の着物と肉筆浮世絵を通して江戸時代に於ける女性のファッションを紹介する展示です。美しい着物、そしてその時代の風俗を反映した女性画、そして小袖模様の雛形本の対比によって江戸時代に女性の間でどの様な着物の柄が流行ったかの変遷が分り興味深い内容でした。今も昔も女性のファッションは華々しく素敵で時代を彩る重要な文化ですね。

ニューオータニ美術館 → http://www.newotani.co.jp/group/museum/index.html

957) 小林清親と土屋光逸 - 師弟による明治のおもかげ木版画展 於: 礫川浮世絵美術館
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 甲
自己不満度 - 戊
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 甲
自己趣味性度 – 甲
今日の最後は浮世絵の最も若い形、新版画の展示を観に行きました。土屋光逸氏の作品を中心に師である小林清親氏ともに紹介する展示でした。土屋光逸氏はあまり知名度のない絵師ですが、その作品は川瀬巴水氏の作品に負けず劣らない情緒ある版画です。氏もまた新版画の名絵師のひとりですね。この土屋光逸氏を掘り下げてコレクションしている土井利一氏には感服です。初摺り、再摺りに関する興味深いお話を聴かせて頂きました。そう言えば土屋光逸氏の作品は9/25に訪れた江戸東京博物館で行われている「よみがえる浮世絵 うるわしき大正新版画展」にも出展されています。

礫川浮世絵美術館 → http://homepage2.nifty.com/3bijin/

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今日の美術展 [平成二十一年十月二十三日]

2009年10月23日 | fine arts
今日は久しぶりにいろいろと展示を見て廻りました。

写真は今日の美術展廻りとは関係ないのですが、最後に訪れた “Bunkamura” の美術書店 “NADiff” で見つけ入手した一冊。関西の出版社、京阪神エルマガジン社が刊行している情報誌「ミーツ・リジョナル」の別冊で、現在、創作活動をしている東京の新旧職人さん達とこだわり品の販売店を紹介しています。いろいろな訪ねてみたい処や興味ある情報が掲載されていますよ。

946) 幟展 ~江戸期民衆の祈り 於: 大崎ウエストギャラリー
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 乙
9/8に渋谷区立松濤美術館で幟旗の展示を観ましたが、そこで出展されていたおひとり、北村勝史氏による幟旗のコレクション展示でした。民衆の願いや想いが込められた力強さを感じる品々、いつ見ても興味深いですね。素朴であり、またそこに描かれた筆致、技巧の高さには驚きます。

大崎ウエストギャラリー → http://www.etegami-goods.co.jp/gallery/

947) 小林耕平 右は青、青は左、左は黄、黄は右 於: 山本現代
自己期待度 – 丙
自己満足度 – 丁
自己不満度 - 丙
自己関心度 – 丁
自己推薦度 – 丙
自己趣味性度 – 丙
ペインティング作品、そして淡々と進む映像作品。う~んっ、ちょっと興味が持てませんでした。すいません。

山本現代 → http://www.yamamotogendai.org/

948) 佃弘樹個展 [Recollections] 於: NANZUKA UNDERGROUND
自己期待度 – 丙
自己満足度 – 丙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 丙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 丙
モノクロで描かれ、鋭角な直線で構成された幾何学的なドローイング作品。建築物を描いているかの様で不思議なランドスケープ感を見せる画面、凝視していると妙な錯覚を起こします。現代のだまし絵の様に感じました。

NANZUKA UNDERGROUND → http://www.nug.jp/

949) 鷹取雅一「ドローイングドローム」 於: 児玉画廊
自己期待度 – 丙
自己満足度 – 甲
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 甲
自己推薦度 – 丙
自己趣味性度 – 乙
天井から無数に吊り下がるドローイングやペーパー・カットアウト、そしてペインティング作品やオブジェ。会場全体がジャングルの様でその中にあるゴチャゴチャと様々なものが置かれた木のボックスはまるで子供の頃に作った秘密基地の様です。何だが子供時分に抱いていたエロや秘め事への憧れが大人になって爆発した様なインスタレーション作品に思いましたね。面白いベクトルのパワーを感じます。

児玉画廊 → http://www.kodamagallery.com/

950) 村田朋泰 2003-2008 於: GALLERY MoMo Roppongi
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 甲
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 乙
9/25に村田朋泰氏の最新作展示をを本画廊・両国で見ましたが、こちらは過去の作品の展示です。最新作と比べてレトロ感があり、ほんわかしたイメージの映像とその映像の場面を描いた絵画、全てに独特な村田朋泰ワールドが表現されていました。細部のディティールにまで極めて拘った映像には本当に惹き付けられますね。現在、日本橋島屋で行われている展示にも訪れる予定です。

GALLERY MoMo → http://www.gallery-momo.com/

951) 藤田美菜子個展 Milky Time 於: ゆう画廊
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 戊
自己関心度 – 甲
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 乙
7/14に訪れた “OPA gallery” でのグループ展に出展していた藤田美菜子女史の個展です。前回見たパステル色をちりばめた様な作風とはまた違った白を基調とした作品の数々、ほんわかしたとても良い雰囲気でしたね。厚塗りされた白と、その上に重ねられた彩色部分の質感が印象的、まさにミルキーでした。見ていて嬉しい気分になるイラスト・絵画です。

ゆう画廊 → http://m-s-c.cc/ginzaYW/index.html

952) 中村裕太 めがねや主人のペンキ塗り 於: newtron tokyo
自己期待度 – 丙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 乙
自己推薦度 – 乙
自己趣味性度 – 乙
どんな展示なのか分らなかったのですが、ギャラリーの床一面に白色のタイルと緑色の釉薬が美しいタイルが敷き詰められていました。白色のタイルには谷崎潤一郎氏による「陰翳礼讃」の一節を引用したひらがなが一文字ずつがうっすらと焼き付けられています。作家のタイル、セラミックに特化したこだわり、そして建築資材のひとつであるタイルに全く異質の意味を持たせた意識に惹かれました。

953) 橋本佳代子展「FACE」 於: newtron tokyo
自己期待度 – 丙
自己満足度 – 乙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 丙
自己推薦度 – 丙
自己趣味性度 – 乙
眼がいくつもある女子の顔を描いたイラスト的作品の数々。どの顔にも様々に並んだ眼が幾つも描かれています。きっとそれらの眼は世の中に於けるいろいろな事柄を見ているのでしょう。その画面にはメッセージ性も込められている様に思います。ポップさとアイロニカルを持った興味深い作風ですね。

newtron tokyo → http://www.neutron-tokyo.com/index.html

954) ベルギー幻想美術館 於: Bunkamura ザ・ミュージアム
自己期待度 – 乙
自己満足度 – 丙
自己不満度 - 丁
自己関心度 – 丙
自己推薦度 – 丙
自己趣味性度 – 丙
姫路市立美術館が所蔵するベルギー美術コレクションから幻想的な作品の数々が並んだ展示です。「幻想」と言うのが少々、こじつけっぽい括りの様に思いましたが、ポール・デルヴォー氏やルネ・マグリット氏の優れた作品を多数見ることが出来たのが良かったですよ。

Bunkamura → http://www.bunkamura.co.jp/index.html

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これ! ジャケ #37

2009年10月22日 | musics
温かくて良い天気が続きます。実は今日、レコード・コレクターズ誌の「大鷹俊一のレコード・コレクター紳士録」と言うコーナーの取材を受けました。自分の様な若輩コレクターを取り上げてもらって恐縮ですが、いろいろと自分のバカ話を聞いて頂き、自分のヘン (?!) なコレクションの数々を見て頂きましたよ。ホント、光栄です。この模様は来月15日に発刊される12月号に掲載されますので、機会があればご覧下さいませ。

そんな訳で今日も出掛けずに在宅でいろいろと用意や片付けをしていました。

印象的な赤バックにトロムボーンが並ぶシャープなデザインのレコード・カヴァー。なかなかカッコ良いジャケットですね。内容の方は今でこそ、この様な曲が使用されているかは分りませんが、自分の子供時分、運動会の入場行進で使われていた様な世界各国の行進曲が収録されています。消防庁音楽隊、ブラスバンドによる勇ましい演奏、聴くと背筋がピシッと伸びる様な気がしますよ。昔はこんなレコードが多数リリースされていて、実際に運動会等の現場で実際にレコード自体がそのままかけられていたもんです。内容にピッタリ合った優れたデザインによるアルバム・カヴァー、1960年代前半の一枚。

世界行進曲集 / 消防庁音楽隊 (テイチク株式会社 NL1079) 10吋LP