ラックストーン・レコード雑記帳 - アート・和菓子・音楽

ラックストーン・レコード主人、山口'Gucci'佳宏がアート、和菓子、音楽などなど、徒然なるまま書き綴る、まさに雑記帳。

今日の出来事 [平成二十年五月三十一日]

2008年05月31日 | stroll
今日は昨日の新宿OPENでのイヴェント明け、早起きが出来ず、美術展を訪れる時間が無くなってしまったのですが、ちょっと国立科学博物館へ打合わせの用事があって行って来ました。

地球館2Fでは自動車メーカー、マツダ株式会社が世界で初めてロータリー・エンジン車を市販して40年、それを記念した企画展示「ロータリーエンジン車発売40周年展」が行われていました。じっくりと展示を見る時間は無かったのが残念ですが、1967年に発売した世界初のロータリーエンジン搭載車「コスモスポーツ」が飾られていたので写真を撮りました。コスモスポーツは特撮テレビ番組「帰ってきたウルトラマン (1971~1972)」地球防衛隊MATの専用車「マットビハイクル」に使用されていた車種で、懐しい想いでしたね。しかも、そのフォルムは今見ても色褪せること無くめちゃカッコ良いです。

↓ ロータリーエンジン車発売40周年展 ↓
http://www.mazda.co.jp/corporate/publicity/release/2008/200804/080416b.html

科博はいつ訪れても子供時分を想い出し、気持ちがワクワクしますね。楽しいです。

↓ 国立科学博物館 ↓
http://www.kahaku.go.jp/

今日の美術展 [平成二十年五月三十日]

2008年05月30日 | fine arts
今日は雨が上がった午後から原チャリで出掛け、あまり時間が無かったので白金のひとつのビルにある現代アートを扱う3つのギャラリーを覗いて来ました。もうすぐ梅雨入りでしょうか?! 雨がよく降ります。そして今日は寒さがぶり返し、暑かったり寒かったりで一体、何を着たらよいのか分らないですね。皆さん、体調にはくれぐれもお気を付け下さいませ。写真ネタ無しですいません。

藤田桃子「トネリコ・ユッグドラシル」 於: 高橋コレクション 白金
強烈な衝撃です。会場に入った途端、眼に飛び込んできた異様な雰囲気の巨大な画面、圧倒されました。凄く禍々しさを感じるのですが、しかし、それに対して何故か嫌悪感は無く、むしろ気持ちがぐいぐいと引き込まれる程です。そして、バーンと言う感じではなく、じわじわと迫ってくるイムパクト、とても不思議な感覚でした。絶対、人の内面に於ける何処かにある何かの琴線に触れる作品の数々だと思います。基本的には日本画ですが、絵具以外の素材も用い厚塗りして描がかれた画面の質感も特徴的です。描かれた対象物が初めはよく分らなず、遠目にじっくり見ているとそれが浮かび上がってくるのも面白い感覚でした。現代アートにあまり興味がない自分がとても惹き付けられた希有な作品の数々でした。あと藤田桃子女史の作品を見ていて、自分の好きな夢枕漠氏の伝奇もの小説が思い浮んで来たのが自分の中で面白い感覚でした。ここ高橋コレクションは精神科医・高橋龍太郎氏の現代アート・コレクションを展示するスペース、神楽坂にももう一軒あるそうです。個人でこの様な作品を販売する目的ではない、しかも入場フリーの場所を持てるのは凄い (しかも二軒!) 。羨ましいです。

↓ 高橋コレクション ↓
http://www.takahashi-collection.com/

第三者 THE THIRD 小林香織 平川なつみ 於: 山本現代
ひとつ上の階、新人女性アーティストふたりの展示です。小林香織女史の作品には魅かれました。幻想的で、そこには物語があり、独自の世界観が存在します。画面に描かれた人物達に込められた作者の意識が分る様な気がしますね。方や平川なつみ女史の作品はまさに現代っぽい、漫画・イラスト的、ヘタウマ感覚のポップ・アートでした。面白い視点で描かれたと思う作品もありましたが、自分にはあまり新しさが感じられませんでした。恐縮です。

↓ 山本現代 ↓
http://www.yamamotogendai.org/

西山美なコ ~いろいき~ 於: Kodama Gallery I Tokyo
ビル1階のギャラリーへ。真っ白く塗られた壁に掛けられたり、壁の前に置かれているオブジェと額装された作品、それらのどれもが白く、レース編みの模様の様に切り抜かれたものです。光と作品の裏面に彩色された桃色等の色目が織り成す白色と淡い桃色のグラディエーションがとてもきれいな作品の数々でした。その美しさを文章にして表すのが難しいですね。下記のサイトを見て興味を持った方は是非、観に行って下さい。そこは、とても穏やかで優しい空間です。

↓ Kodama Gallery ↓
http://www.kodamagallery.com/start/index.html

明日・5/30 (金) [再生! ブリティッシュ・レゲエ @新宿OPEN]

2008年05月29日 | events
再生! ブリティッシュ・レゲエ THE BRITISH REGGAE NITE @新宿OPEN
下で2枚を紹介しているUKレゲエ界の巨人、デニス・ボヴェル氏が手懸けた珠玉のナムバーをコムパイルしたアルバム4枚がPヴァイン社よりリリースされるのを記念して、明日、新宿のレゲエ・クラブ"OPEN"にてイヴェントが行われます。で、日頃、Pヴァイン社と懇意の誼みで声がかかり、自分も皿廻しを行うこととなりました。デニス・ボヴェル氏のマブダチ、工藤 BIG 'H' 晴康氏を筆頭に各セレクターがブリティッシュ・レゲエを中心としたセレクション、UKものレゲエをたっぷりと堪能出来る一夜です。皆さん、是非、明日の夜は新宿OPENにお立ち寄り下さい。

再生! ブリティッシュ・レゲエ THE BRITISH REGGAE NITE
Selectors: 工藤 BIG 'H' 晴康, NICHI (Grass Roots Tribes), Jah-Light, YAMMIE-CHOICE, 山口 'Gucci' 佳宏 (Groovy Music/RAKSTONE Records)
@新宿OPEN phone: 03-3226-8855
open: 22:00 adm: 1,000円 (w. 1 drink)

↓ 新宿OPEN ↓ 
http://blogs.yahoo.co.jp/club_open

↓ 再生! ブリティッシュ・レゲエ ~ デニス・ボヴェル大特集 ↓
http://www.bls-act.co.jp/artist/dennis_bovell

最近の入手もの [平成二十年 五月二十九日]

2008年05月29日 | musics
今日は一日、雨模様の為、室内作業をこなして過しました。なので、最近、入手したアルバムを挙げておきます。メント、スカ、レゲエ、パンク、ファンク、クラウト・ロックと、かなりハチャメチャで趣味性丸出しのセレクションです....。

上段左より
ESSENTIAL / Byron Lee & The Dragonaires (Dynamic Sounds/VP Music [17 North Parade] VPCD4120-2) US盤
JACOB MILLER LIVES ON / Jacob Miller & Friends (Joe Gibbs/VP Music [17 North Parade] VPCD4119) US盤
DIE ENGEL DES HERRN / Klaus Dinger (NEU!)+Erfinder Von (La Dusseldorf) (LSD 2.000-2) GER盤
DUB 'N' SAX / Dean Fraser (Music Works/Gone Clear GCCD-0411) US盤
THE PUNK UK HITS / Various Artists (東芝EMI TOCP-67870) 日本盤
ARAWAK LABEL SHOWCASE / Dennis Bovell (Various Artists) (P-Vine PCD-93113) 日本盤
THE BRITISH CORE LOVERS / Dennis Bovell (Various Artists) (P-Vine PCD-93112) 日本盤
FROM MENTO TO THIRD WORLD MUSIC / Cedric 'Im' Brooks And The Divine Light (Doctorbird/VP Music [17 North Parade] VPCD4118) US盤
THE VERY BEST OF TOWER OF POWER WARNER YEARS (Warner Archives/Rhino WPCR-11057) 日本盤
FROM THE FOUNDATION / Various Artists (Music Works/Gone Clear GCCD-0394) US盤

今日の美術展 [平成二十年五月二十八日]

2008年05月28日 | fine arts
明日からまた天気は下り坂だそうですが.....。もうすぐプール開きでしょうか?! 目黒区のプール (写真) では、まだカモが和んでいました。

コレクション展 作品と作品の間に…4つの変奏 於: 目黒区美術館
当美術館の収蔵作品を4つのキーワードに基づいて選び展示しています。「物語」・「細部」・「美術史」・「快楽」の4つ、幾分、こじつけっぽい処もありましたが、なかなか面白い切り口で作品が選ばれていました。中でも「細部」コーナーの柄澤齊氏による精緻な彫りと細密な画面の木口木版画や「美術史」コーナーの藤田嗣治氏の日本画的な動物画に魅かれました。特に藤田氏の作品はその様な画風の氏の絵を今までに見たことがなかったので驚きました。作家の通ってきた道が解ります。他にもキュレイターのこだわりを感じる作品が並んだ良い内容の展覧会でした。

↓ 目黒区美術館 ↓
http://www.mmat.jp/

Oコレクションによる空想美術館 第3室「内田耕造・栗山斉・COBRAの部屋 - 幻想のHOTEL Magical」 於: トーキョーワンダーサイト本郷
INDEX #4 - YES WE CAN DESTROY 於: トーキョーワンダーサイト本郷

トーキョーワンダーサイト本郷で行われているふたつの展示です。どちらもこだわったインスタレーションを展開しているとは思うのですが、自分には理解出来ないし、解らなくても......、と言う内容の展示でした。ナマ言ってすいません。ですが、興味のある方は是非、ご自身の眼でご覧になって下さい。

↓ トーキョーワンダーサイト ↓
http://www.tokyo-ws.org/index.html

今日の美術展 [平成二十年五月二十七日]

2008年05月27日 | fine arts
今日も良い天気。ちょうど今日くらいの天気が一番イイですね。半袖で原チャリに乗っていて暑くもなく寒くもなく心地良いです。で、今日はちょっと女子ホーンのリハ (写真) をチェックしに行ってきました。

第八回 伝統からの創造「21世紀展」 於: 東京美術倶楽部
日本画・洋画・工芸品、大御所から若手まで日本に於ける現在活躍中の作家の方々による作品の展示です。入札制の販売を目的とした展示なのですが、自分の様な一般者も無料で入場、素晴らしい作品の数々を見ることが出来る、とてもありがたい、有意義な展覧会でした。大御所と言えば平山郁夫氏を筆頭に若手は松井冬子女史や会田誠氏等まで、凄いメンツの作品しか並んでいない豪華な展示、見応えがありましたね。日本画では牧進氏、手塚雄二氏、堀文子女史、大山忠作氏、洋画では池田晴明氏、清原啓一氏、五味文彦氏、工芸品は樂吉左衛門氏の作品に自分は魅かれました。それぞれの作家の方達が展示タイトルの様に伝統の技を現代に活かした上で独自の創作をなされている、素晴らしいことです。

↓ 東京美術倶楽部 ↓
http://www.toobi.co.jp/index.html

方寸の世界を楽しむ 市島春城 印章コレクション 於: 早稲田大学坪内博士記念演劇博物館
初代早稲田大学図書館長であった市島春城氏が蒐集された印章の展示。江戸時代の印章を中心に著名人が使用していたものも多数含まれています。印章には歴史的な深みがあり、押した印字にはいろいろな表情があって、とても興味深いです。彫師の技、使われている石などの素材、刻まれている文字の意味、それ等が相俟って印章は小さな芸術作品ですね。その意味はもちろんのこと、大きさや形、見た目からもコレクターズ・アイテムとして蒐集されることに共感が持てます。こんなコレクションの世界があるのも楽しいです。

↓ 早稲田大学坪内博士記念演劇博物館↓
http://www.waseda.jp/aizu/index-j.html

今日の美術展 [平成二十年五月二十六日]

2008年05月26日 | fine arts
良い天気、日焼けしてます。で、すいません。連日、画像無しで失礼します。

坂倉準三/前川國男/木造モダニズム展 - 昭和初期の住宅に見るものづくりの記憶 於: Gallery A4
江東区東陽町にある大手ゼネコン、竹中工務店東京本店内のギャラリーへ坂倉準三氏・前川國男氏、ふたりの日本近代建築家巨匠の展示を見に行きました。坂倉準三氏が設計し東京世田谷の等々力に建てられ、現在は軽井沢へ移築されている「飯箸邸」と東京目黒に建てられ、現在は江戸東京たてもの園に移築されている前川國男氏の自邸、ふたつの昭和初期に於ける木造住宅をこと細く解説し、また他の木造名住宅を紹介しています。実際に自分は前川邸の方を江戸東京たてもの園にて見ていますが、随所にこだわりを感じることが出来るとてもモダンな建物です。また「飯箸邸」もまた数々の資料や写真、部材などを見ると同様に美しく凝った造りの建物だと分りました。昭和初期にこんなにスマートな建築が行われていたのには驚きですが、逆にこの時期だったからこそ可能であったのでしょう。現在の土地や住宅事情ではこんなに贅沢な造りはなかなか難しいと思います。最近、建築に関する良い展示が多いですが、これもなかなか興味深い良い企画展でした。

↓ Gallery A4 ↓
http://www.a-quad.jp/main.html

河上ヨシタカ展「三角少女の妄想」 於: ヴァニラ画廊
CGイラストレイター、河上ヨシタカ氏の作品展です。少女を題材としたかなりイルでエグく、ヤバい雰囲気のイラストの数々。で、エロさはほとんど感じませんでした。描写力やテクニックは巧みだと思いますが、その画面に自分は興味を持てません。イルでエグく、ヤバいものより自分はエロいものの方がイイです。

↓ ヴァニラ画廊 ↓
http://www.vanilla-gallery.com/

アラン・フレッチャー: 英国グラフィックデザインの父 於: ギンザ・グラフィック・ギャラリー
イギリス・グラフィック・デザイン界の重鎮、アラン・フレッチャー氏が手懸けたポスターの数々が展示されています。タイポや色彩がシムプル、とてもスッキリしていて説得力のある画面構成、ポスター本来の姿だと思いました。自分好みのデザインです。そして、その力強いデザインは、まさにUKグラフィック・デザイン界を造り上げてきた方の作品だと言うことが分りますね。

↓ ギンザ・グラフィック・ギャラリー ↓
http://www.dnp.co.jp/gallery/ggg/index.html

十文字美信展「写真に落ちていく」 於: クリエイションギャラリーG8+ガーディアン・ガーデン
数々の素晴らしい広告・商業写真を撮影されて来た写真家、十文字美信氏のデビュー当時から現在に至るまでの活動を紹介した展示。第一会場のクリエイションギャラリーG8では氏の足跡となる作品が展示されています。イムパクトがあり、美しさと斬新さを兼ね備えた数々の広告・商業写真 (ポスター) がずらっと並んだ様は圧巻で、そして氏のオリヂナル作品はとても独創的で、広告・商業写真にも言えることですが、氏ならでは視点・思考で撮られていると感じます。特にオリヂナル作品は凄いですね。良くこんなことを考えて写真が撮れるものだと、感心ひとしきりでした。第二会場のガーディアン・ガーデンでは十文字氏が撮った数々の仏像写真が展示されています。暗闇の中に渋い黄金色にに輝く仏像の姿は荘厳であり、大きな存在感がありました。そして立体写真で仏像を見せる処は十文字氏ならではだと思いました。この展示は、とにかく十文字氏は凄い写真家であることを認識出来ます。

↓ リクルート2つのギャラリー ↓
http://rcc.recruit.co.jp/

今日の美術展 [平成二十年五月二十五日]

2008年05月25日 | fine arts
今日は電車移動でしたが、雨が上がってから出掛けました。そして夜は"THE 69YOBSTERS"のライヴ・ツアー打ち上げへ。明日からは暑い陽射しが戻るらしいのでうれしいです。

日本近代洋画への道 - 高橋由一から藤島武二まで 山岡コレクションを中心に 於: 八王子夢美術館
やっと最終日に見に行くことが出来ました。日本の近代洋画が確立された幕末から明治期にかけての日本洋画の先駆けとなった名画家達による名画の数々が並んだ見応えのある展示でした。日本に於ける洋画黎明期の画家、司馬江漢氏から、かの有名な高橋由一氏による数点存在する「鮭図」の内の1点、そして黒田清輝氏、青木繁氏、藤島武二氏の作品まで、素晴らしい絵画ばかりです。当然、この頃の洋画は画家の方々が試行錯誤して描いていて、日本画の影響や流れも感じられ、かえって日本独自の洋画ではないかと自分には思えます。なので、日本画好きの自分にとって日本洋画史に於けるいちばん興味深い時期、作品の数々でしょう。しかしながら高橋由一氏の「鮭図」は存在感がありますね。板に鮭を描いているのですが、地の木目と鮭の絵が一体となっているのが凄いです。

↓ 八王子夢美術館 ↓
http://www.yumebi.com/

Fresco 時を航るフレスコ 於: 多摩美術大学美術館
こちらも最終日にすべり込み。フレスコ、いわゆる古代、洞窟や建築物の壁や天井に描かれた障壁画を研究し、古来の手法を用い現代に於て、どの様にフレスコを制作しているかを紹介した展示です。実際、今までフレスコがどうやって制作、描かれているのかは分らなかったので、とても興味深い内容でした。石灰の壁塗りをしてから絵を描き切るまで短時間で行わなければならないのには、ちょっと驚きました。そして場所や用途、表現の仕方により、いろいろな技法があることを知りました。

↓ 多摩美術大学美術館 ↓
http://www.tamabi.ac.jp/museum/default.htm

今日の美術展 [平成二十年五月二十四日]

2008年05月24日 | fine arts
今日は湘南方面へ。天気さえ良ければ原チャリで行く処でしたが、生憎のハッキリしない天気の為、電車で出掛けました。次回は原チャリで行けるかな?! (写真: 鎌倉では東京の街中では最近ほとんど見かけないアオスジアゲハが一生懸命、花の蜜を吸っていました。)

東西の水辺の情景 清方からデュフィまで 於: 鎌倉大谷記念美術館
初めてここの美術館へ訪れました。ホテルニューオータニの前会長、大谷米一氏の私邸を氏を偲んで美術館にしたそうです。鎌倉の静かな郊外、緑多く海が眺望出来るとても良いロケーションにありました。今回は当館収蔵による水辺の景色が描かれた和・洋両方の作品の展示です。洋画はラウル・デュフィ氏の作品が多く、率直にとてもきれいな絵の数々でした。他に洋画ではオディル・ルドン氏の明るい色彩の水車を描いた作品、暗い絵のイメージがあるルドン氏だけにこの絵は目を惹きました。日本画では郷倉千靭氏の鮎を描いた作品がとても瑞々しく爽やかな画面が印象的で気に入りましたね。展示作品数はそれ程、多くありませんが、素晴らしい絵画を良い環境で見ることが出来ます。今度は天気の良い日にここを訪れたいと思いました。

↓ 鎌倉大谷記念美術館 ↓
http://www.komam.co.jp/

山口蓬春・名画誕生の軌跡 - 本画と下図から探るその絵画の魅力 (後) 於: 山口蓬春記念館
4/20に訪れた展示の後期展です。展示替えされた作品は僅か4点だけでしたが、まさにそれを見たいが為に出向きました。その作品は四季を描いた連作《春・夏・秋・冬》の内、今回は《夏・冬》二図の本画と下図です。《春・秋》はもちろん素晴らしい絵でしたが、《夏・冬》も良いですね。華やかな画面の夏、そして枯れた雰囲気の冬、四季の雰囲気がとても良く出ています。特に《冬》は絶妙でしょう。他の季節は花と鳥、花鳥画なのですが、この《冬》はゴツゴツとした岩場に鳥、ちょっと変わった趣。ですが、他の3点としっかりと調和しています。今度は《春・夏・秋・冬》、全てが並んだ様を見てみたいもの、収蔵先である東京国立近代美術館に是非ともお願いしたいですね。

↓ 山口蓬春記念館 ↓
http://www.jrtf.com/hoshun/

曼陀羅 つどうほとけたち 於: 神奈川県立金沢文庫
ここ金沢文庫へも訪れることが多くなりました。今回は神奈川県各所に納められている様々な曼陀羅図を一堂に集め公開しています。数多くの曼陀羅が並び、とても圧巻でした。特に弘明寺の黒地に金泥で描かれた大曼陀羅 (曼陀羅本来の大きさだそうです。) は凄い迫力でした。曼陀羅は密教教典の記述を基に絵図に仏を配置し、仏の世界を可視化したもので、その画面自体がひとつの宇宙だとよく言われますが、確かに曼陀羅をじっと見ていると自分が浮遊しているかの様に思えてきます。とても不思議ですね。経年の煙等で煤けてしまった曼陀羅には人々の信仰の深さや重みを感じます。今回、特別公開されている重要文化財の弘明寺本尊、十一面観音菩薩立像は平安時代に作られたノミの彫り跡を残した味のある造形のありがたい仏様でした。

↓ 神奈川県立金沢文庫 ↓
http://www.planet.pref.kanagawa.jp/city/kanazawa.htm

今日の美術展 [平成二十年五月二十三日]

2008年05月23日 | fine arts
今日も日焼け日和。30℃を越え、もう夏ですね。明日から週末は雨模様らしいですが...。で、昨日の流れで、宇山あゆみ女史に「明日も是非。」と言われ今日も夜はアートコンプレックス・センターへ。また楽しく盛り上がってしまいました。

杉本貴志展 水の茶室・鉄の茶室 於: ギャラリー・間
空間デザイナー、杉本貴志氏が手懸けたふたつの茶室を展示しています。鉄の廃材で造られた「鉄の茶室」とワイヤーを伝わる水滴 (多分、実際には水ではなくオイルだと思いますが、) を連ねて壁を造った「水の茶室」です。「鉄の茶室」(写真) は様々な形の鉄の廃材が織り成す文様の美しさ、そして鉄の質感や色彩で渋い趣の茶室で、一方、「水の茶室」は暗い空間内で光を当てられた水滴が輝いて「鉄の茶室」と対照的にきらめいた美しさのある茶室でした。どちらも斬新ながら、どこか伝統的な和の美を感じる良い佇まいの茶室です。

↓ ギャラリー・間 ↓
http://www.toto.co.jp/gallerma/

LEE FRIEDLANDER 桜狩 - Cherry Blossom Time in Japan 於: RAT HOLE GALLERY
アメリカの名写真家、リー・フリードランダー氏が桜の樹木を1979・81・84年に東京・奈良・京都・四国・広島で撮影した写真の展示です。桜の写真なのに全てモノクロ、思いもかけないものでした。モロクロである為、華やかな桜の花なのに、美しさがありながらも何処かうら寂しい雰囲気があり、そして荘厳な感じもする、とても不思議な感覚になる写真の数々でしたね。桜の写真とは思えない様にも見え、とても興味深かったです。

↓ RAT HOLE GALLERY ↓
http://www.ratholegallery.com/index.html