禅譲
帝王がわが子に継がせず、もっともふさわしい有徳者にその地位を譲ることを言う。従って、先日のニュースにあったが、小泉元首相が将来衆議院の自分の選挙区を「次男(三男?)に禅譲か?」と言うのは間違い。それは「次男に世襲か?」というべし。そもそも単なる衆議院議員の地位は禅譲の対象とはなりえないし、小泉元首相の意思だけで当選者が決まるわけではない。決めるのは有権者である。
無実の人
「アフガニスタンで米軍の誤爆によって大勢の『無実の人』が殺された」という言い方は間違い。「無実の人」とは刑事事件の被疑者或いは被告人となっていたが実はその罪を犯していなかったという意味である。この場合刑事事件とはなんの関係もないのだから正しくは「罪もない人」或いは「無辜(むこ)」と言うべきである。
逆鱗(げきりん)に触れる
逆鱗とは龍にあるとされている逆鱗のことを言う。中国では古来龍は帝王を象徴している。従って本来この語が使えるのは帝王或いはそれに準ずる地位にある人に限る。
騎虎の勢い
虎から下りたら、食い殺されるのだから、下りたくても下りられない、行くところまで行くしかないという意味。単に勢いがいいという意味ではない。
妙齢
一般に間違って使用されていることが多い。本来十八九から二十歳そこそこまでの女性を言う。従っていいおばさんにこれを使うのは間違い。
血税
これは誤用とは言えない。戦前と戦後で意味が変わった例。戦前、血税と言えば兵役の義務を言った。戦後徴兵制度はなくなり、この語はもっぱら別の意味に使用されるようになった。
前にも言ったけど、新聞記者の文章からうかがえる大人の学力低下も相当深刻。
狭すぎますね。
むしろ、自分より上位にある人とか職権がある人に対して、怒りを買う程度のことです。
この伝でいくと「禅譲」の誤りも「天子である人」のみが出来るので、選挙区程度ではだめです..となりますね。