日本の新聞の見方

時事問題の視点ー今の新聞テレビの情報には満足できない人のために

不公正な警察

2009-09-19 08:04:33 | 刑事事件
押尾被告立件へ 女性死亡本格捜査、処置に違法性の疑い

合成麻薬のMDMAを服用したとして、麻薬取締法違反の罪で俳優の押尾学被告(31)が起訴された事件で、マンションで一緒にMDMAを服用したとみられるホステスの女性(30)が死亡した経緯をめぐり、処置に違法性があった疑いがあるとみて、警視庁捜査1課が押尾被告の立件に向け、本格捜査に乗り出したことが18日、分かった。捜査関係者が明らかにした。女性の異変から通報までに約3時間が経過していることや、遺族の処罰感情などを踏まえた判断とみられる。(産経新聞)
 
コメント
 この事件が保護責任者遺棄致死罪に当るのではないかとは当初から指摘されたことだ。それを今頃になってなぜ? 多分当初は押尾が所属するプロダクションの政治的な圧力が功を奏し有耶無耶にする方向であったが、輿論の高まりによってそうも行かなくなったのだろう。警察が如何に輿論、政治家等有力者など外部圧力に動かされやすいか示すよい例だ。

 ついでに酒井法子さんのこと。
なんで覚せい剤を吸引したくらいで警察は40日も拘留するのだろう。それを認める裁判官もどうかしている。彼女は有名なタレントだから特に見せしめのため長期間の拘留となったのだろうか。そうだとすると憲法が規定する「法の下の平等」に反する。 

 私はテレビを見ていてこの二つの事件が出てくるとチャンネルを変えることにしている。事件自体にはまったく興味はないが、事件をめぐる警察の捜査のあり方には興味をそそられる。 

 酒井さんの事件では被害者がいるわけではない。一方押尾の事件では一人死亡していて、殺人ではないにしても彼に何らかの責任があったことは間違いない。
 警察もマスメディアも事件の軽重の判断が間違っていないか。
  警察の薬物犯罪の摘発は、対象がタレントとなるとまるで釣り好きの魚拓自慢の様相を呈する。それに乗せられるマスメディアもどうかしている。

芸能界は薬物一掃を=「青少年への影響懸念」-相次ぐ逮捕で警察庁長官

2009-08-21 02:28:24 | 刑事事件
表記のニュースはヤフーニュースから
8月20日16時6分配信 時事通信

 女優の酒井法子容疑者(38)が覚せい剤所持で逮捕されるなど芸能人の薬物事件の続発を受け、安藤隆春警察庁長官は20日の記者会見で、「この際、関係者は芸能界から薬物を一掃するよう再発防止に真剣に取り組んでもらいたい」と述べた。
 その上で「警察は必要な支援をする用意がある」としており、警視庁などが今後、芸能プロなどに働き掛けていくという。
 安藤長官は「芸能人による薬物事件は社会に与える影響が大きく、特に青少年への悪影響が懸念される」と指摘。「芸能界の取り組みが、社会全体の薬物乱用防止を推進する力になる」と話した。 以上引用

コメント
 警察は犯罪を取り締まるのが仕事であって道徳や倫理を説くのが仕事ではない。大体犯罪者がいなくなったら警察は困るでしょう? 火事が完全になくなったら消防署が、バイキンマンがいなくなったらアンパンマンが仕事がなくなって困るのと同じ。
 (軍事予算を増やすため無理に仮想敵国を作り、それを現実の敵としてしまった愚かな国が極東のどこかにあったのもそう遠い過去ではない)
 それどころか選挙違反や交通違反では無理や犯罪者を作りだしている。交通反則金は初めから予算に組み込まれているので、見積りより上がりが少ないと事故が起きそうもないところでスピード違反取締に精を出したりする。   

裁判員制度

2009-08-06 14:43:34 | 刑事事件

今日初めて裁判員制度による判決がでた。
懲役16年の求刑に対して判決は15年。
もし裁判員制度でなく裁判官だけの判決であればおそらくもう少し軽く例えば10年~12年くらいではなかったか。厳罰主義者である私には歓迎すべき傾向に見える。

 だが検察官は内心泡をくっているかもしれない。これまでは検察官と裁判官との間には一種のなれ合いがあって検察官は裁判官の2~3割の値切りを見込み求刑においていわば吹っかけてきた。それが求刑に近い判決がでたことは今後検察官の求刑相場に影響を与えるかもしれない。つまりこれまでの「吹っかけ」を慎むようになるかもしれない。

 逆の可能性もある。民事裁判では1千万円の損害賠償請求に対しそれ以上の賠償が認められることはない。これを当事者主義という。これに対し刑事裁判は純粋の当事者主義ではないので検察官の求刑に拘束されることはない。判決で求刑以上の厳罰を科しても構わない。
 これまでもごく稀に求刑以上の判決がでることがあった。この場合は人事考課上検察官の減点となり出世に障る。そうした事態を避けるためにこれまでの量刑相場以上の重罰を求める可能性もある。いずれにしても今日の判決が検察官の求刑に影響を及ぼすことは間違いない。

 今度の事件は被告も事実については争わなかったので裁判員も量刑だけに集中できたが、被告が無罪を主張し、事実の存否を争えば裁判員の負担は非常に重くなる。

 裁判員制度にはついては当ブログ6月1日号にも書いたので参照されたい。

 それにしてもワイドショーは酒井なんとかや押尾なんとかばっかり。全部女性週刊誌並になった。他の情報が報じられないのは困る。


連続幼女誘拐殺人事件、宮崎勤死刑囚に死刑執行

2008-06-17 15:04:44 | 刑事事件
以下 2008年6月16日11時03分 読売新聞 から引用

 法務省は17日、1988~89年に幼女4人が殺害された連続幼女誘拐殺人事件で誘拐、殺人などの罪に問われ、死刑が確定した宮崎勤死刑囚(45)ら3人の刑を、東京、大阪両拘置所で執行したと発表した。
中略
 上告審の主任弁護人だった田鎖麻衣子弁護士は「再審請求の準備中であり、刑を執行しないよう求めていた。強く抗議する」とのコメントを出した。 以上引用

コメント: ここでは最後の節に注目。一体何を理由として再審請求するつもりだったのだろう。
  もちろん、罪状は被告側も争っていないので精神異常を理由とするしかないだろう。だが凶悪な犯罪者には多かれ少なかれ異常性があるものである。それを一々罪を軽減する理由としたのでは誰にも死刑を科すことができなくなる。麻原も同様。
精神異常を仮装していようが実際に多少の異常性があろうがどっちでも同じこと。

 宮崎にしても麻原にしても、計画性、犯行の反復性、捜査から逃れようと試みたことのすべてを満たしているのだから裁判所が責任能力を認めたのは当然のこと。裁判ではそれ以上立ち入って被告人の内面を詮索する必要はない。そんなことは裁判官の仕事ではなくて、心理学者に任せておけばいいし、一々精神鑑定の請求を取り上げる必要もない。

 大体、罪状で争う余地がない場合、被告側はむやみに精神異常を理由として上訴することで迅速な裁判を妨げているのは法曹倫理に反していないか。


伊藤一長・前長崎市長射殺事件、暴力団幹部に26日判決

2008-05-25 20:20:47 | 刑事事件
2008年5月24日23時33分 読売新聞から引用

 昨年4月、伊藤一長・前長崎市長(当時61歳)が市長選期間中に射殺された事件で、殺人罪などに問われた元暴力団幹部城尾哲弥被告(60)(長崎市風頭町)の判決が26日、長崎地裁(松尾嘉倫(よしみち)裁判長)で言い渡される。
 検察側は「犯罪史上例にない『選挙テロ』とも言うべき凶悪事件で、社会的影響は計り知れない」として死刑を求刑。弁護側は「計画性のない突発的犯行。被害者は1人で極刑は重すぎる」と主張している。
 日本弁護士連合会によると、最高裁が1983年に死刑選択の指標として動機や結果の重大性(特に被害者の数)などの基準を示して以降、死刑が確定した事件は166件あるが、被害者1人のケースは25件。子どもをレイプしたり、金を奪って遺体を切断したりと悪質で残虐な事件が多い。
 検察側は動機について、市への不当要求が受け入れられなかったことへの「逆恨み」と主張。「当選を阻むことで恨みを晴らそうと考えた」とした。犯行の約2か月前から拳銃を自宅に保管し、半月前から知人らに前市長の自宅などを見張らせていた、と計画的犯行を強調した。
 弁護側は「前市長の失脚を狙い、衆人の中で空に向かって発砲して騒動を起こそうと思った」と主張。「前市長の後を追ううち積もった不満がわき上がり、我を忘れて撃った」と計画性を否定し、死刑回避を求めた。
                  以上引用      

コメント:この事件から感じる不快さは、政治的テロというアナクロニズムに加えて行為の計画性を否定し死刑回避を求める被告側の卑怯な振る舞いによる。
 政治的テロ自体許しがたいが、動機が本当に政治的なものであるのなら、自己の政治的信条を公表して潔く自決するか、一切の弁護活動を放棄して極刑に服すべきだろう。
 実はこれに似た事件が1990年にも起きている。同じく長崎市長在任中の本島等氏を右翼団体組員が銃撃したが市長は命を取りとめた。その理由たるや市長が「天皇にも戦争責任がある」と言ったのが気に入らなかったとか。この犯人も、事件後逃げ回り、逮捕後は至近距離から心臓を狙って撃ちながら殺意を否定するという真に醜悪極まる振る舞いであった。
 戦前、政治的テロはもっと多かったが、罪を逃れようとこのような卑劣な振る舞いをしたテロリストは一人も思い浮かばない。内務卿大久保利通を斬った島田一郎らは潔く自首して死罪に服し、外務卿大隈重信に爆弾を投じた来島恒喜はその場で自決している(大隈は一命を取りとめたが右脚を失った)。
 そもそも戦後の自称右翼によるテロが果たして本当に政治的動機によるものか甚だ疑わしいので、彼らを戦前のテロリストと比較すること自体ナンセンスかもしれない。
 今時、政治的テロの無意味さは論を待たないが、せめて大官の命を狙うからには自らの命を引き換えに差し出すという刺客道を弁えてほしい。

ロス疑惑審問、サイパンからのビデオ中継で続行

2008-05-10 10:06:25 | 刑事事件
以下 2008年5月10日08時19分 読売新聞から引用

 1981年11月のロス疑惑「一美さん銃撃事件」を巡り、米自治領サイパン島で拘置されている元輸入雑貨会社社長、三浦和義容疑者(60)(日本で無罪確定)が逮捕状破棄を求めた訴訟の第2回審問が9日(日本時間10日)、ロサンゼルス郡上級裁判所で開かれた。

 スティーブン・バンシックレン裁判官は「三浦元社長が出廷する必要はない」と述べ、今後、サイパンからのビデオ中継を交えて審問を続行することを決めた。

 次回は6月16日の予定。

 また、同裁判官は日本の裁判記録の英訳を提出するよう求めた。

 今後、今回の逮捕が「二重処罰の禁止」にあたるのかどうかが審議される。

                以上引用

コメント:事態は三浦氏に有利に運んでいるように見える。日本の裁判記録を見たいということは「一事不再理」を真剣に考慮に入れるということだろう。
 確かに重罪について「一事不再理」を排除するカリフォルニア州刑事訴訟法の改正は「三浦事件」無罪確定後のものだから法律的にはカリフォルニア警察の分が悪い。
 日本で彼を有罪にできなかったのは彼自身が手を下したわけではないので実行犯つまり殺し屋を特定できなかったことが決定的であった。日本の訴訟実務では直接証拠なしで有罪とすることはできないので、この結論は是認できる。
 アメリカでは直接証拠なしに間接証拠の積み重ねでも有罪とできるので、初めからアメリカで裁判していれば有罪となった公算が高い。従ってロス市警が日本側にない別の有力な証拠をもっているかどうかは問題ではない(私はもっていないと見ている)。
 日本流がいいのかアメリカ流がいいのか議論が分かれるところであろう。



別件逮捕

2008-05-08 12:57:40 | 刑事事件
 最近の殺人事件の報道によれば、警察は先ず容疑者を「死体遺棄」や「窃盗(被害者のキャッシュカードで預金を引き出すなど)」容疑で逮捕することが多い。殺人者以外の人物が被害者の遺体を捨てたり、被害者の預金口座から金を引き出すはずがないではないか。なぜ初めから「殺人罪」で逮捕しないのだろう。「殺人罪」で逮捕状を請求するのに十分な証拠がある(ように見える)にもかかわらずそうしない。
 
 おそらく、取調べのための勾留期間をできるだけ長くするためにそうしているのだろう。本件と密接に関連する罪による逮捕だからいわゆる別件逮捕でもなく違法でもないが、フェアではない。

 別件逮捕といえば、オウム事件の時、警察は無茶苦茶な別件逮捕を行ったが、それに対するマスコミの批判はまったくなかった。例えば、宿帳に偽名を書いたのを「私文書偽造罪」他人の月決め駐車スペースに車を止めたとして「住居侵入罪」など。凶悪犯人なら別件逮捕も許されるのかな。

 逮捕されると先ず素っ裸にしてすみずみまで身体検査される。自殺や逃亡の防止を理由としているが特に社会的地位の高い企業経営者や国会議員などにあっては彼らの自尊心をずたずたにすることによって黙秘権を行使する気力を萎えさせるのがもう一つの目的である。

 そもそも逮捕は裁判のため被告の身柄を確保するのが目的であって取調べが目的ではない。ところが逮捕の実態は自白を引き出すための手段と化している。罪状を認めないと勾留を何度も延長して中々身柄を自由にしない。そのため一時の自由がほしくて不本意ながら検察の主張を認める人もいる。安易に勾留延長を認める裁判官も問題である。遺憾ながらそのことを疑問視する論調を新聞で見たことがない。

鳩山法相、鹿児島選挙違反事件「冤罪と呼ぶべきでない」と発言

2008-04-30 13:38:10 | 刑事事件
以下2008/2/14 CASTニュースから引用

鳩山邦夫法相は2008年2月13日、法務省で開かれた検察長官会同で、被告12人全員の無罪が確定した鹿児島県議選の選挙違反事件「志布志事件」について、「冤罪と呼ぶべきではない」と発言した。
この事件は、元県議らが有権者を買収したなどとして公選法違反で逮捕・起訴されたもの。鹿児島県警の「踏み字」などの違法な取り調べが問題とされ、検察側が控訴を断念している。鳩山法相は会同後、「無罪事件にまで冤罪と呼ぶと、無罪は全部冤罪になってしまう」などと述べている。この発言を受けて、野党からは「法相として不適任」といった批判の声が上がっている。 以上引用

コメント:これもちょっと前のニュースだが 来年の9月までには衆議院選挙があるので取り上げてみた。無罪と冤罪とはどう違うのだろう。無罪には立証不十分つまり灰色無罪と真っ白無罪つまりアリバイがあるとか他に真犯人がいたとか、この二つが含まれるが、冤罪は真っ白無罪のみを指し、しかも警察がでっちあげたものと定義できるのではないか。

私が問題にしたいのは鳩山法相の発言ではなく、警察の選挙違反摘発の実態である。以前私が書いた「日本国憲法論」の中から一部を抜粋する。

選挙の度に、警察が「選挙違反取締り本部」を設置したというニュースが流される。そのニュースを見るといつも「選挙は警察の点数稼ぎのためにあるのではない」のにと、いやな気分にさせられる。明るい選挙をいうのであれば選挙運動をもっと自由にすべきだろう。
  日本の選挙法はあまりに瑣末な規制が多いので、選挙法に精通したプロがいなければ、たちまち選挙違反に問われることになる。このことも新人が立候補する際、なにがしかの障害となっている。しかもその摘発の実態は恣意的、政治的な色合いが濃い。某野党には厳しく、当選議員より落選議員に厳しいという評が多い。個別訪問が摘発されたのは共産党だけという明白な実績(?)もある。
  選挙違反の摘発がいかに恣意的に行なわれているかの具体例。島根県選出の竹下登が初めて衆議院選挙に出たとき、多数の選挙違反者を出した。これは彼の支持層が青年団を中心とする若い層が中心で国政選挙に不慣れなこともあったが、それより大きかったのは旧内務官僚であり警察に強い影響力があった同じ選挙区の大橋武夫の指示によったものと地元では信じられている。二人はその後仇敵の間柄となったのだからこの風評の信憑性は高いと思われる。以上抜粋

付記:選挙が始まると地元の飲み屋街の人通りが少なくなる。それは私服刑事が飲み屋を徘徊し、供応ではないかと客の話に聞き耳を立てているので気分が悪いからである。どこに明るい選挙がある。供応と買収は共犯関係にある二人がいて成り立つわけだが、取調べの際相手方はもう自白したぞと偽って自白を誘導しようとしたり、同じ留置場に悪事をはたらいて捕まった犯人を装ったスパイを送り込んで供述を得ようとする。「おれはこんなことをやって捕まったが、お前は何をやった」といった調子でさりげなく聞く。以上読者の後学のために。選挙を暗いものにしているのは瑣末な規制と警察のせいである。

「不当判決で厳罰化加速」弁護団が批判 光市母子殺害

2008-04-22 22:28:07 | 刑事事件
アサヒドットコム 2008年04月22日21時01分からの引用

 光市母子殺害事件の差し戻し控訴審で、広島高裁が被告の元少年(27)に死刑を言い渡したことを受け、弁護団は22日午後、記者会見し、「極めて不当な判決だ」と述べた。また、閉廷後に面会した元少年の様子について「至って冷静だった。僕らの方が冷静じゃなかった」と語った。

 主任弁護人の安田好弘弁護士は「専ら捜査段階の供述に信用性を置き、客観的証拠や(鑑定などの)専門的知識による供述の見直しが行われることは一切なかった」と判決を批判。さらに「死刑はやむを得ない時だけ適用するという従来の考え方から、凶悪な事件はまず原則として死刑とする考え方に転換してしまった。『疑わしきは被告人の利益に』の哲学と全く反している」と述べ、判決をきっかけに厳罰化が加速するとの考えを示した。   以上引用

コメント:『疑わしきは被告人の利益に』だって?この事件で疑わしいところはない。事実は明々白々である。

私が6年前に書いた憲法論の中の一節を以下に抜粋する。

そもそも刑事裁判の目的は、迅速な正義の実現と因果応報、一罰百戒を万人に知らしめること、さらには被害者と遺族の怒り、無念の思いを慰謝するところにあるのではないか。にもかかわらず、戦後の判決及び犯罪者処遇の実態は、犯罪者の矯正や社会復帰の可能性等を重くみる教育刑的傾向が強すぎた。再犯、再再犯の事例が多いのは戦後の教育刑的思想の破綻を示している。刑罰はその犯罪自体に見合ったものであるべきで、被告人の更生の可能性や犯行後の情状を重視すべきではあるまい。反省や悔悟、被害者への弁償等を量刑の重要な資料とするのは刑罰の本質にそぐわない。それでは反省や悔悟、被害者への弁償が情状酌量のための手段に堕してしまう。刑罰の道義性と威嚇的、抑止的機能をもっと重視すべきではないか。
                            以上抜粋から

結論:従って今回の死刑判決は上記の理由によって是認できる。

付記:この事件に関しては瀬尾なんとかという青山学院のセンセイが自身のブログで被害者の幼児を0.5人とし、「幼児はすぐ死ぬので傷害致死の可能性も否定できない」と書いておられる。
 青山学院と聞いてもう一人のセンセイを思い出した。寺谷なんとかいうソ連、ロシアの専門家。このセンセイは確かブレジネフが死んだ時の後継者に関して「ソ連は常に「はげ」(レーニン、フルシチョフ)と「ふさふさ」(スターリン、ブレジネフ「ひげもじゃ」とおっしゃったかもしれない)が交互にトップについている。だから次は「はげ(アンドロポフ)」の番だとおっしゃっていた。一瞬この人は大道占い師かと思いきや大学のセンセイと知ってまた驚いた。いったいどんな授業をしているのだろう。
 この大学には少なくとも二人のおもしろいセンセイがいるようだ。