ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

07/12/07 社会人のための文楽鑑賞教室①「寿柱立万歳」、解説

2007-12-16 14:42:09 | 観劇

昨年12月に「社会人のための文楽鑑賞教室」を初体験→こちら
今年は2日ある公演のうち、Bプロの7日(金)19:00~で鑑賞。
【寿柱立三番叟(ことぶきはしらだてさんばそう)】
<概要>三河万歳の太夫と才三が街角で五穀豊穣、息災延命を予祝する歌と舞でご祝儀をもらう様を見せる。徳川将軍家が三河出身ということで幕府から優遇されて江戸城や諸大名の屋敷も回ったのだという。この優遇措置というのが面白いではないか。

太夫=豊竹睦大夫:吉田一輔
才三=豊竹つばさ大夫:吉田清五郎(予定の和右が休演のために代役)
太夫のかしらは若男で、梶原源太のように烏帽子に紅白梅の枝をつけている。才三は祐仙で写真のような年配の男で三枚目。「忠臣蔵」の鷺坂伴内のような後ろを見返る可笑しいポーズもとる。
数え歌というのは昔からあるのだとあらためて思う。「一本の柱が一の宮よ」「ニ本の柱が二千だか」「三本の柱が榊の明神」「四本の柱がシロクヤ天王」「五本の柱が牛頭天王」「六本の柱が六八幡とや」「七本の柱が七尾の天神」「八本の柱が正八幡」「九本の柱が熊野三社の大権現とヨ」「十本の柱が十羅刹」「十一本の柱をばヨ十一面観世音」「十二本の柱をばヨ薬師の十二神とや」「千本あまりのはしらをば御取り立て悦ばれたり」「真にめでたう候ひける」全ておめでたいことに結びつけるのだ。
床に太夫が4人(+呂茂大夫・靖大夫)、三味線が3人(清志郎・龍璽・寛太郎)という若手が並んでの賑やかな三番叟。

【解説 文楽のたのしみ】
先に相子大夫が義太夫節の浄瑠璃についての解説をし、三味線の解説を清丈が担当し、後半は二人がかけあいで。三味線の解説は昨年と同様の内容だったが、かけあいも上方漫才のノリで楽しい。相子大夫が先月末の十九大夫の不祥事にひっかけた業界自虐ネタを入れたが客席の反応少なし。サラリーマンのつらい心情の例として「つこてはいけない金をつこてしまった時の気持ち」......ちょっとわかりにくいなぁ。いらなかったかも。

人形の遣い方は今年も一輔。今日の席からはかしらのしくみでわかっていなかった部分の構造がわかったのが前進。ソフトムードでいいなぁ。
②の「沼津」に続く
写真は筋書より「寿柱立三番叟」の才三。


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