ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

13/05/19 歌舞伎座新開場五月公演第二部「伽羅先代萩」「廓文章」

2013-06-04 23:59:12 | 観劇

冒頭は五月公演のチラシ画像。歌舞伎座のこの入り口から入場するのがやっぱり嬉しい。チケットももぎりのスタッフが3人ずつ2列に並んで入場者に声をかけながら送っていくので渋滞しないのがさすがで、国立劇場の2人体制と大違いだ。第一部終演後は地下の木挽町広場に出かけ、第二部で再度入場するので何度も出入りしてしまう(^^ゞ

<第二部>
【伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)】
〈御殿〉        
乳人政岡=藤十郎 八汐=梅玉
沖の井=時蔵 松島=扇雀
栄御前=秀太郎
〈床下〉        
仁木弾正=幸四郎 荒獅子男之助=吉右衛門
2006年1月の藤十郎襲名の「伽羅先代萩」を観ていて、まま炊きの場面が独特で面白かったのだが今回はカット。三部興行では仕方がないだろう。梅玉の八汐、秀太郎の栄御前の悪役ぶりもバージョンアップしていて小気味よい。沖の井、松島で時蔵、扇雀が揃うのもよい。
千松が八汐に刺された直後、鶴千代を上手の別室に隠すやり方も本行を踏まえる藤十郎の型だが、鶴千代を守るだけでなく、まずこの惨劇を見せたくないという気持ちが加わっているようにみえ、私には好ましい。
八汐を成敗した後で、「床下」になる。久しく共演から遠ざかっていた幸四郎・吉右衛門が2006年にこの役で共演して以降は、兄弟でがっつりと組んだいい舞台が積み上げられてきた。今回の「床下」は吉右衛門の男之助に荒事らしい明るさが加わったことが嬉しかった。

【夕霧 伊左衛門 廓文章(くるわぶんしょう) 吉田屋】
藤屋伊左衛門=仁左衛門 扇屋夕霧=玉三郎
吉田屋喜左衛門=彌十郎
吉田屋女房おきさ=秀太郎 太鼓持豊作=千之助
阿波の大尽=秀調 番頭清七=桂三 
仁左衛門×玉三郎の「廓文章」は観ているが感想未アップ。2008年11月の藤十郎の「廓文章」の記事はこちら
「傾城買い」という上方和事の典型演目で、二枚目の風情を役者で見せる芝居。今回ようやく仁左衛門の芸で楽しめるようになったという感じだ。
久しぶりに会える夕霧を探しに吉田屋の座敷をどんどん開けて行き、阿波の大尽の宴席に出ている夕霧を見つけた嬉しさをいっぱいに見せたかと思うと、いざ目の前にするとすぐに来てくれなかったとすねて素直になれず夕霧に当たってしまうという大商家のぼんぼんの子どもじみた可愛さを、仁左衛門にこれでもかと見せつけられるのを楽しめてしまったから、もうこの世界の住人になってしまったかなぁ。

その二人がじゃらじゃらしている膠着を太鼓持豊作がなだめて取り持つ。千之助の踊り、頑張ってました!
玉三郎、文句なく美しい夕霧。伊左衛門の勘当が解けて実家の藤屋から夕霧の身請けの金が6箱も届く。500両でひと箱で三千両ってことかな?
祝儀の打掛が新しくなった。前回の打掛は2011年10月の玉三郎特別舞踊公演でも「傾城」で使われていたと思う。今回は背中に大きく金の鳳凰が、裾には何本もの牡丹が大きな刺繍で入れられていて舞台に映えた。こういう衣裳の工夫も積み重ねているところが玉三郎らしい。

5/19歌舞伎座新開場杮葺落五月大歌舞伎第一部「三人吉三」菊五郎のお嬢吉三の至芸
下は一階ロビーの絨毯のデザイン部分。毛足がしっかりしていて歩くと弾む感じが歌舞伎座新開場のウキウキ感にふさわしい。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿