ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

08/11/23 歌舞伎座昼の部①藤十郎の「廓文章」

2008-11-23 23:42:10 | 観劇

前の演目「盟三五大切」でエネルギーをとられてしまい、「廓文章」はウトウト気味になってしまった。
【玩辞楼十二曲の内 廓文章(くるわぶんしょう) 吉田屋】
あらすじと配役は公式サイトよりの引用に加筆。 
「大坂新町の吉田屋に、勘当を受けて紙衣姿に零落した藤屋伊左衛門(藤十郎)がやって来る。店先で若い者の松吉(亀鶴)が追い払おうとするが、主人の喜左衛門(我當)が見つけてたしなめ、伊左衛門を招きいれる。女房のおきさ(秀太郎)とも旧交をあたためるが、本当に伊左衛門が会いたいのは・・・・・・。
ようやく伊左衛門と二世を誓った傾城夕霧(魁春)が現れるが、伊左衛門はすねて辛くあたるので、夕霧は伊左衛門を心配するあまり病になったことを明かす。ここへ伊左衛門の勘当が許された旨が告げられ、夕霧の身請けの金も運ばれるので、ふたりは喜び合い、店の者も勢揃いしての目出度い幕切れ」

「情緒纏綿とした和事の代表作」ということだ。今年3月の仁左衛門の伊左衛門も観ているが、感想未アップ。
傾城買いの上方和事の典型の作品なのだろうが、風情を役者で見せる芝居なのだが、あまりにもドラマがなさすぎて私には物足りない。
舞台写真も入って買った筋書の今月の役々にひとことのコーナーで、秀太郎が同じ「廓文章」でも松嶋屋型と成駒屋型があって同じおきさでも台詞も芝居も違うということが書かれていた。確かに少し違っていたように思えた。

夕霧を探して探して他の客の座敷にいるのがわかり、今か今かと待つ間の伊左衛門の一人芝居の可愛さ。部屋の中をちょこちょこ逡巡し炬燵の上を何気なく乗り越えたりもする可笑しみのある動きも柔らか~く見せる。
右手床の三挺三枚の義太夫に乗っていくが、夕霧登場から下手奥の襖が開いて常盤津連中との掛け合いになる。義太夫と常盤津に乗った男女のじゃらじゃらした芝居を味わうっていう文化は徳川との戦に負けた西方ならではのものということだが、世の中の政争には背を向けてそちらに現をぬかしたんだなぁとしみじみ納得。
勝った方のお江戸では「強いっていいこと」という荒事が有難がられたという。まるでハリウッド映画とフランス映画ってことかもしれない(笑)

写真は歌舞伎座前の大入り看板つきの酒樽。顔見世狂言のみ上がる櫓もうまく入った。                  


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2 コメント

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ごめんなさい。しちゃいました (harumicin)
2008-11-26 21:17:24
時に藤十郎さんのべたなこってり感のあるところもいいのですが・・
ダメですねえ・・この手の若旦さん。
仁左衛門の伊佐さんは好きなんですが。
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★harumicinさま (ぴかちゅう)
2008-11-26 22:45:03
同じ「廓文章」でも松嶋屋型と成駒屋型があって、脇役で登場する人物も違うんですね。
睡魔との戦いになってしまったので、また次回リベン字したい演目となりました。
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