06/09/06 メトロ文楽を初めて立ち見～

メトロ文楽というイベントに初めて行ってきた。地下鉄永田町駅乗り換え広場の特設会場にて18時30分～19時。10分くらい前に到着したが、立ち見だし見えるかどうかギリギリの位置。早く行けば椅子に座れたのね。

内容は文楽人形遣いによる人形解説と実演ということだが、今回の演者は吉田玉女師。左遣いの幸助、足遣いの玉勢、そのお手伝いが玉若という４人で実演してくれた。最初のカシラの説明は男のカシラで目玉とか眉を動かしたり、うなづきの糸を使って見せてくれたところを予想以上に面白く解説してくれた。操作のコザルというところを間違うととんでもない表情になるとか、糸が切れると首が下がったままになるので毎日舞台の前にチェックされているとか。またカシラの中にはセミクジラの革を削ったものをバネ代わりにしているのでこういう動きになるとか実際の動きを見ながらだと本で読むだけよりよくわかる。
人形全体の解説のところでは玉女さんが女の人形を遣っているのがなんとなく珍しかった。昨年のＮＨＫの「日本の伝統芸能入門」では相当コチコチの感じがしたのだが、今回は終始ニコニコと笑顔で優しい声で親しみやすかった(おぐしの色もいつもちょっと茶髪風なのが舞台に合わないと気になっていたのだが、今回は黒っぽくなっていてこれで今月の舞台は安心して見ることができそう)。それと比べてしまったからか幸助さんがとてもコワイ顔にみえた。玉勢さんは普通に真面目顔。女の人形には足がないよと裾を広げながら下から顔を出した時はニッコリと登場(こういうシャッターチャンスはうまくとらえられない)。なかなかの好青年で贔屓になる方の気持ちもわかって、彼の顔が写るように機会を伺うことになってしまった。

写真は文楽公演にあわせて発売するメトロカードを先着数人に三人遣いで手渡すところを撮影。駅長の挨拶によると、カードがＩＣ化されるために今回が最後の文楽メトロカードになるそうだ。収集されていた皆様、残念ですね。でもこのメトロ文楽もなくなっちゃうのか、それも心配～。

実演は今月の『仮名手本忠臣蔵』通し上演から寺岡平右衛門がかけつける場面。やっぱり玉女さん、がっしりした体格のせいかもしれないが男の人形を遣う方が似合うと思った。
５分前には終了したが、残りの時間は整理券を持った方のみに平右衛門人形の手からカードを渡すセレモニー。玉女さんのサインが台紙に入っていたし、皆さんしっかりと一緒に写真を撮ってもらっていた。私はそれを横から観て３人の顔がしっかり写る機会をうかがっていたのだった。この写真、苦心の結果だが携帯がもう旧式なのでこれが限界。でも雰囲気はわかるでしょ？

今月の文楽は１・２部を通しで９／１６に、３部を９／２１に観る予定。歌舞伎座の秀山祭も９／１８と２６で予定。伝統芸能中心になりつつあるのがこわいような(^^ゞ
まっ、こういう時期もあるということでよしとしよう。
追記
①会場の近くの壁にこれまでの文楽メトロカード発売のポスターのバックナンバーが貼り出されていて圧巻だった。吉田文雀師のサインが入ったものもあった。もう発売されないのね～。そうきくと寂しいな。
②この企画を教えていただいた「大入り！文楽手帖」さんの記事はこちらでした。