ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

08/01/26 壽 初春歌舞伎座千穐楽夜の部②高麗屋父子の「連獅子」

2008-01-29 23:50:24 | 観劇

「連獅子」は、高麗屋父子のを一昨年正月のNHK新春桧舞台という番組で観たのが初めて。舞台で観た初回は昨年の中村屋父子3人のもの。
昨年10月の錦秋演舞場祭の「三人連獅子」の感想はこちら
さて今回の高麗屋父子の舞台はどうだろう。しっかり詞章も聞き取りながら観ようと、今回は以下のサイトをプリントして予習と膝に置きながらの鑑賞。
連獅子(正治郎連獅子)の詞章はこちら
【連獅子】
今回の配役は以下の通り。
狂言師右近後に親獅子の精:幸四郎
狂言師左近後に仔獅子の精:染五郎
時宗の僧遍念:高麗蔵 法華の僧蓮念:松江

やはり詞章を手元に置いていると意味も聞き取れて眠くならない。三味線は杵屋栄津三郎だなぁとか唄は誰だろうとか、いつもよりもしっかり双眼鏡を覗いてしまう。ただプリントアウトした詞章全ては唄われず、上演も長い短いいろいろあるのかなぁと推測。
染五郎はいつも切れのよい踊りを見せてくれるからまぁいい。踊りがあまり上手いと思ったことのない幸四郎だから、あまり期待をしないで観たのだが、思ったよりも丁寧に踊っているような気がした。
ちょうどこの週にNHKの「この人にトキメキ」に出ていたのを見ていたので、贔屓目に見てしまったのだろうか(^^ゞ
それにしても獅子が仔獅子を千尋の谷へ突き落して、なかなか登ってこないので「登り得ざるは臆せしか あら育てつるかいなやと」と嘆く様子はなかなか情感たっぷりの表情を見せていた。やはり幸四郎には悲嘆の芝居がよく似合う。(子どもに厳しくしてそれに応えてくれないからガッカリというのでは現代の子育てはできないなぁと思いつつ見てしまうのだが(^^ゞ)

時宗の僧と法華の僧の宗論の間狂言のところはやはり眠くなって目を閉じるところが多かったが、耳は起きていてしっかりとやりとりは聞いていた。なかなか面白い内容ではある。獅子が現れる気配を感じて怖くなった僧ふたりが山を下りて退場。
後シテの白いカシラの親獅子と赤いカシラの仔獅子が登場。3階B席なので後ろ向きの引っ込みが見えないところは残念。
髪洗いも毛振りも2人が揃っていないのを観たら、中村屋が3人で揃ったのはすごかったんだなぁとあらためて思った。しかしである。幸四郎はそれなりに一生懸命振っているように見えた。ゆっくりではあるが45回ほど毛振りをしてくれて、おぉ頑張ったじゃないかぁと感心。染五郎は何回か余計に振っていたが身体の回し方にメリハリがないような気がした。毛の振り方って役者によってこんなに違うものなんだろうか。

筋書に幸四郎のひとことのところで白鸚がつくった前シテの衣裳が新品のまま倉庫から出てきてそれを使うと書いてあった。着物の方が古風な感じがいいなぁと思っていたところだった。その姿で二人で極まったところの写真を1枚買った。多分高麗屋の3代で連獅子をするということはないんじゃないかという気がする。

写真は歌舞伎座前の酒樽の飾りと本日千穐楽のタテ看板。そういえばこの酒樽って中身は入っていないよねとかフッと疑問が湧いた。どなたかご存知だろうか(^^ゞ
1/26千穐楽夜の部①「鶴寿千歳」


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