ぴか の観劇(芸術鑑賞)日記

宝塚から始まった観劇人生。ミュージカル、ストレートプレイ、歌舞伎、映画やTVドラマ等も書きます。

08/01/26 壽 初春歌舞伎座千穐楽夜の部①「鶴寿千歳」

2008-01-27 02:38:57 | 観劇

昨晩は市村×鹿賀両ご贔屓共演の「ペテン師と詐欺師」観劇でテンションが上がってしまい、夜なべしてしまった。そのために昼過ぎまで寝てしまい、夜の部というのにギリギリに到着するのがやっとの事態となった。
「鶴寿千歳」って観たことあるしなぁという油断がいけなかった(^^ゞ
【鶴寿千歳(かくじゅせんざい)】
今回の配役は以下の通り。
姥:芝翫 尉:富十郎
松:歌昇 竹:錦之助 梅:孝太郎
幕が開いて松竹梅の踊りが始まったところで着席。箏曲中心の御祝儀舞踊はお正月らしくっていいなぁとしみじみする。舞台の奥は普通の松羽目じゃなくて松などを描いたもの。次が「連獅子」だからちゃんと変えているのねと思う。
3人がそれぞれ松竹梅の枝を持っての踊っているが、松の濃い緑と竹の明るい緑の両方が綺麗だなぁ、錦之助、華があっていいなぁと見惚れる。萬屋、松嶋屋の掛け声がバンバンかかるのも千穐楽っぽくていい。
さて、後半の人間国宝のお二人は舞台後方の細長く切ったセリで上がってくる。エッ?二人とも白髪で翁と媼の姿なの??事前にネットで確認もしていなかったので、予想外の新鮮さを感じてしっかり見てしまった。

富十郎は茶筅髷というのか後ろに立てた髷に被り物で太閤になった秀吉みたいな頭。ここまで老けメイクのお姿は初めて見た。芝翫は私の媼のイメージの下げ髪ではなく、片はづし?のような鬘で政岡のように赤い着物の上に片袖だけはずした織の上着を巻きつけている面白い着付けだった。
芝翫の媼の方がシャキシャキと元気に踊り、富十郎の翁の方が動作が鈍く、おこつくと媼が介添えしてというしぐさが入った踊りが面白い。元気そうでも媼もおこつき、すると翁が気づかうという振りが微笑ましい。
小島に生えた松の根元に翁と媼が寄り添う人形を見た記憶が甦る。「なんでこんな人形があるの?」と聞いたら「長生きを願うんだよ」という答えを聞いた。あれは誰とのやりとりだったのだろう。
歌舞伎座百二十年の正月興行にふさわしいご祝儀舞踊だったというわけだ。舞踊は眠くなりやすい私も集中して見ることができた。うーん、歌舞伎は侮れないと痛感した幕開きの演目だった。

6日に観た昼の部の感想もまだ書いていないが、その日には気づかなかったが、今日1回のポスター掲示場所を見て驚いた。2月公演のポスター3種にびっくり。真ん中の染五郎の「春興鏡獅子」の弥生と獅子の写真を使った物はポスター用撮影の物だろう。以前の何かの公演用の写真の使い回しかもしれない。驚いたのはその両側だ。右に七段目の由良之介の幸四郎、左に「積恋雪関扉」の関守関兵衛の吉右衛門の舞台写真のポスターだ。初代松本白鸚二十七回忌追善興行ということで子と孫の3人のポスターを揃えてきたのか。気合を入れているなぁとかなり感心。ハイハイ、ちゃんと来月も観ますからね。

写真は今月の千穐楽の垂れ幕。明日は演舞場の千穐楽に行くので、今日はこれまで~m(_ _)m


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