日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 





1996年に起こった実話の映画化。
タイトルにもあるように、主人公はみんなが愛されている人物なのに、殺人者になってしまう。
それを演じるは、ジャック・ブラック。


バーニー本人は元々、葬儀社に勤務し、街の葬儀をプロならではの手腕で仕切ってきた人物。
彼はこの役を演じるにあたり、本人にも頻繁に会い、自分の演技を固めていったと言う。

確かに葬儀社って、独特に妙なレベルに高いスキル・仕切りの良さを感じさせる。
毎日それをやっているだけに。
その微妙な感じをジャックが絶妙に演じており、「みんなが愛されている人物」感を高めていく。
彼の特徴である「ややアヤシいキャラ」がハマっていると感じた。


そうしているうちに、バーニーは運命の出会いに。
シャーリー・マクレーン演じるマージョリーは、金持ちの老未亡人で偏屈ババア。
誰も相手にしない彼女に、バーニーは優しく接し、2人は親密になっていくが....



殺人のシーンは実にあっけない。
バーニーから、ほんの一瞬放出された「嫌悪」
これが引き起こす事件は、無かった事にして欲しいと誰もが思わされ、鑑賞者は「街の人」化する。
バーニーに思わず同情する、という点で。

このように、殺人がからむ映画なのに、物語全体の進行も実にたんたんとしている。
観賞後に残るのは、妙にざらざらとした感情。
田舎町のリアルさを演出する意図なのだろう。
それはそれで良く理解できる。

監督のリチャード・リンクレイターは元々、アメリカ映画界では個性的な人。
異色のアニメ「ウェイキング・ライフ」とか、食の安全を問う「ファーストフード・ネイション」とかを演出。
有名な作品にはジャックと組んだ「スクール・オブ・ロック」があるが、これも異色と言えば異色か?
このような経歴があって、この映画も異色に仕上がっているのだと納得。



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