日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 






David Byrneのプロジェクトはだいたい抑えるのだが、これだけはパスしていた。
なんたってテーマが、フィリピンから追放された権力者、イメルダ!
(元フィリピン大統領夫人のイメルダ・マルコス)

なのでCDの購入は、パス。
だったが、オフ・ブロードウェイでミュージカル化?と聞き、駆けつけた。
その感想は...



不覚にも感動(笑)

貧農の家に育ったイメルダが、その美貌でローカルな美人コンテストで優勝、これを機に首都マニラへ。
たちまち課員議員 フェルディナンド・マルコスと恋に落ち、何と11日めで結婚。
その後、見事大統領夫人の座を勝ち取る。

ところが数年で、主人は全身性エリテマトーデスを煩い、早々に死別。
それからは彼女が全ての権力を掌握。

するとそこからは、日常 権力について感じていることが次々と再現。
めまい、吐き気すらしてくる(笑)



それは...
権力というものがいかに醜くなりがちなものか。

1.おもねる者の言うことしか聞かなくなる。
2.しかも、そうする人を取立てる。
3.そして、いったん手にした権力は、屁理屈をつけ離さない。

こんな処で、忘れてしまいたい悪夢が蘇るなんて(汗)



こんなヘビーな内容を、変幻自在のステージや演出で、場を巧みに操縦。
もちろんコンセプト・作曲のDavid Byraneの音楽が冴える。
時折鳴るロック・ギターは、間違いなくByrneのフレージング。

なぜByrneがイメルダに興味を持ったかが最大の興味ポイントなので、調べてみた。
するとわかったのは、イメルダが当時世界一と言われたディスコ「NYスタジオ54」の常連だったことを知ったことからとか。
おそらくディスコ・ビートで踊るイメルダのイメージから、プロジェクトが急展開したのだろう。
ビッグ・ビートの発展に寄与したFatboy Slimの起用もうなづける。


【後日談】
感動したので、今度こそCDを買おうと思い、SOHOのCDショップでこのCDを発見。
ところが、CDのジャケットはイメルダ写真のみ。
で、何のクレジットも無いデザイン。
買うはずだったのに、あまりのデザインの思い切りの良さに怯み、またもやパスしてしまった!
恐るべし、イメルダ(笑)

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