緑とともに・・・・

小田原市にある樹木卸販売を生業とする有限会社小田原植木のBlogです。

艶葉木

2014年02月04日 | 商品紹介
ツバキの花が咲いています。台風の甚大な被害をうけ、そこから立ち上がろうと椿祭りも1月26日から開催が始まっています。大島の皆様には改めてお見舞い申し上げます。

さて、ツバキの語源は、艶葉木だと新井白石は語ります。
花が見事な点も挙げられますが、確かに言葉通り光沢のある葉が特徴的ですよね。
艶という言葉、艶(あで)やかになまめかしい様子、色っぽさでもあります。花が妖艶であったりしますが、葉に対して艶という言葉が驕られるのはなかなかなものではないでしょうか?
光沢のある照葉樹だけでは語りつくせない『何か』がある故の艶なのかもしれません。



原口真智子氏が同名のタイトルの作品を書かれています。
日本神話の女神の話とからめさせ、闇に堕ちていくことがわかりながらも足を止めることができなかった女性の始終を描いた短編小説です。
堕ちていく行為を体験する中で主人公は椿の花をフラッシュバックのように思い浮かべます。
原口氏は、この花・葉に、そんな闇の世界に誘(いざな)う妖艶さを感じたのかもしれません。



一方万葉集ではツバキの文字を海石榴市(つばきち)と当てているものが多くあります。神下る山の三輪山のふもとに咲いているとも読まれたりしていますから、ご神木としてあがめられたのでしょう。こちらは艶やかさとは無縁で、豊穣でありながら質素な古代日本の村を守る神聖な木としての記載です。

また、木の名の由来(ISBN4-487-72231-4)の著者は、朝鮮語のton-baik(冬柏)だと語ります。
さまざまな語源由来がある理由の一つは、ツバキ油がとれるなどこの木を重宝し、神様からのプレゼントの思いが強かったのかもしれません。また、各地に椿の老木が妖怪化する話も伝わっています。これは椿の木が里山の木でありながら長寿であることに由来するのでしょうし、大事に扱われていた証拠だと思います。



そういえば猿田彦を祭った鈴鹿の椿大神社というのがあるな、と少し検索してみましたが、ニニギノミコトの道案内をしたので、道案内の古い言葉で「道分き(ちわき)」と言い、それが転じて「つばき」になったという御説もあり、こちらは当て字のようにお見受けしました。



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