緑とともに・・・・

小田原市にある樹木卸販売を生業とする有限会社小田原植木のBlogです。

業務休暇のお願い(ご案内)

2018年11月14日 | Weblog


2018年12月11日(火曜)~13時
よろしくお願いいたします。
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蜜柑

2018年11月10日 | Weblog
暖かい秋故にまだ緑の葉もあれば、温かい秋なのに縮れて褐色になった葉もあります。
圃場は気候お構いなしに冬支度に向かって一直線。
そんな季節は圃場に向かう農家さんの畑も美しいです。



明治の文豪芥川龍之介氏の短編に表記の作品があります。

横須賀駅を発する直前に下駄を鳴らしながら駆け込んだ貧相な身なりの少女をだらしなく不潔に見ていた主人公。
紳士たるもの慌てるべからず、ジェントルマンを気取るわけではないだろうが、3等の2倍の料金の2等室に座っているのは今でいうグリーン車のようなものだから優雅を楽しんでいたののかもしくは人と接するのを拒むための苦肉の策か…。
鉄道マニアの方ならご存じか、当時は1等がイ、2等はロ、3等はハで、それぞれ車体や切符の色も変えていたとか。1等は白、2等は青、3等は赤。それを知らずに2等室に飛び込んできたのは初めて鉄道に乗るからなのでしょう。
そんな彼女は、トンネルに入ると同時位に窓を開けたものだから煤が車内に飛び込んできますがお構いない。まさに無礼、常識のない、と怒ろうとした主人公が見たのはトンネルを抜けたところに立つ幼い子どもたち。その子らに持っていた蜜柑を車内から投げるというシーンとそれを見て朗らかになった自身の心で締めています。





ミカンの暖かいオレンジは青空に似合います。これから向かう冬にも負けない力強さを感じます。

この短編の少女も奉公に出向くところでしょうか? 初めて乗る鉄道への期待と不安、そしてそのあと彼女を迎える多くの辛苦への不安と腹いっぱいご飯が食べられるという仲介者の甘い言葉への期待。
この話はやはりオレンジ色が脳裏に浮かび応援したくなる話です。

そうだ…思い出したように芭蕉を見に行きました。



だいぶ中が腐って来たのか、フレッシュな緑だった表面も褐色化してきました。
この後はただポトリと落ちるだけなのでしょうか? それとも違う終焉があるのでしょうか?
いよいよ観察も終わりを迎えようとしています。
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