ニュージーランド移住記録:日記「さいらん日和」

2004年に香港からニュージーランドに移住した西蘭(さいらん)一家。子育て終了、仕事もリタイア。好きに生きる記録です。

ノースランド行:ビッグキャット

2012-11-12 | 旅行
カモの商店街を抜けるとすぐに家もなくなり、牛が草を食む長閑な光景。

だだっ広い牧草地が広がるばかり。


そんな場所に見えてきたのは、

えっ 象牙?
でも、継ぎ目があるし~?


遠目に見えるのは、

白いネコ?


いいえ、


白いライオン


犬小屋ならぬ、ライオン小屋の上で寛ぐ、



本物のホワイト・ライオンでぇ~す



ここはキングダム・オブ・ザイオンという、ライオンやトラ専門の動物園。

ビッグキャットと呼ばれるネコ科の猛獣の王国です。


百獣の王だ

ドヤっ
ドヤ顔する、なかなか人間臭いライオン


見事な毛皮のチーターは爆睡中



ガイドさんが声をかけようが、私たちが話をしようが、

微動だにせず


アタシは起きてるけど~

ヒマ~


こちらの女の子も

爆睡


「キャットだからやっぱり夜行性なの?」
と聞いてみると、

「いや別に。1日20時間ぐらい寝るから、いつも寝てるの!」という返事


でもこのホワイト・タイガーは起きてます!



小屋から出てきてくれて、



わぁ、人懐っこい

と思ったら、


飼育員が話しかけても、

素通り~


遠くの園の入り口の方を見ながら、

不安そう


そしてクルっと



小屋へ引き返していきました。

すぐに出てきて、また同じ事の繰り返し!


アタシ、

車椅子とか傘とか、クルマのタイヤとか、丸いものがダメなのよね~


なので誰が入って来るのか入り口の方をずっと気にしているんだそう。

美しい毛並みでこの園の顔の1頭でもあるの、なんだか可哀想


こちらのベンガル・タイガーも起きてます!

トラ年なので、やっぱりトラを見るとアガります。
美しい


世界でも珍しい、ライオンとトラの同居

長年「同居はムリと言われてきたらしいですが、
「子どもの時から一緒に育ったのでこの2頭は大丈夫
だそうで、本当に仲良しなんだそうです。


飼育員が話しかけると、

顔を近づけてきました。


「ねぇねぇ、アタシの悩み、聞いてくれる?」




堂々たる毛並みのボクたちも

悩み中


若くてピチピチのアタシたちも

悩み中


オレらもだよなぁ~

みーんな、
恋人募集中


でも、オレら世界的に頭数が減ってるじゃん?

ライオン専門の出会い系サイトもないし、


出会いがあっても相手はアフリカとかだし~

ここにいるのは家族やきょうだいばっかり


やめろっ、兄ちゃん

オレらきょうだいだし、オス同士だってば



ガイドさんによれば、近親相姦は種としての生命力を弱めるのでご法度。
生まれた赤ちゃんを外国の動物園と交換したりしているものの、
数を増やす目的での交配はしていないそうです。


「本当は避妊手術をしてあげた方がいいんだろうけど・・・・」
と難しい選択のよう。避妊手術は1頭6,000ドル(約40万円)とか。
まだまだ出産できる年齢のメスが多いので、数が増えたらいいのにと、
個人的には思ってしまいますが、経営面での判断もあるのでしょう。


堂々たる体躯の雄ライオン。

映画「ナルニア国物語 第1章ライオンと魔女」の
ライオンのCGのモデルになった、セレブ・ライオン、ザイオンでした。


でも同じ檻のガールフレンドは遠い目。



目線の先には恋人ライオンの姿が・・・・

セレブのところにお嫁に来てしまったものの、かつての恋人が恋しいよう。
なんだか、可哀想




この園は昨年倒産して、今年から経営者が変わったばかり。園の創設者でありながら一時経営陣から外されていた、「ライオンマン」ことクレイグ・ブッシュ氏が再び園に戻ったところ。彼は自宅でネコのように子どものホワイト・タイガーを飼い、テレビ番組で有名になった人。


ガイドさんによれば、
「クレイグのトラたちは、冷蔵庫の開け方まで知ってたのよ!」
とのことで、園のビデオでも仲良くしている姿がふんだんに出てきます。


しかし、2009年に南アフリカ人の飼育係がホワイト・ライオンに襲われて死亡するという痛ましい事故を境に、クレイグ本人といえどもビッグキャットたちに直接触れることや檻に入ることは禁じられています。


クレイグが檻の中でビッグ・キャットと戯れるというかつてのショーは、今では幻になってしまいました。新経営陣のもと、この園がどうなっていくのかはわかりませんが、縁あってここにやってきたり、ここで生まれたビッグキャットが少しでも幸せに長生きしてくれるように、と思います。



本当は善(15歳)を連れて春休みに家族で行きたかったのですが、
「絶対行かない。ライオンなんか興味ない ママとパパで行けば?」
と頑なに断られ(まぁ、もう高校生ですからね~
「ついでにノースランド旅行でも
と思っていた計画はあえなく


クーポンで2人分の入場券だけは半額で買ってあったので、善の言うとおり、平日に夫婦でやってきたわけです。予想通り私たちのツアー時間は他にお客がおらず、完全なプライベートツアーでした


おかげでゆっくり説明が聞けて、いろいろ質問もできて、ガイドさんもトラ年で話が盛り上がり、なかなか楽しいひと時でした。イギリスではライオンのフンは野良猫防止用に売っているそうで、
「NZでも売り出したら百万長者になれるかもよ~
とフンを片付けていた飼育員たちと大笑い。

(ちなみに肉食動物のフンは熱が強すぎてガーデニングには絶対使えないそうですが、地中深く埋めることで肥料にはなるんだそうです)


みんな元気でね

(どうも平日の遠出はサボっているようで、やや気が引けます~



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