ニュージーランド移住記録:日記「さいらん日和」

2004年に香港からニュージーランドに移住した西蘭(さいらん)一家。子育て終了、仕事もリタイア。好きに生きる記録です。

白昼の死角

2007-04-25 | 経済・政治・社会
今日はアンザック・デーの休日。
(アンザックの由来は昨日の日記からどうぞ)

(温は昨夜スカウト仲間とビデオ三昧。睡眠2時間で早朝の式典へ。朝9時に帰ってきてチャッチャと爆睡→)

谷の向こうから哀愁漂う進軍ラッパが響いてくる中、いつもより厳粛な気持ちで、朝からジョギングに出ました。

さほど暑くもなく、「長めに走ろうかな?」と思い、通りがかりのショッピング・センターに入りました。トイレを借りようと思ったのです。そこを過ぎると公衆トイレはありません。

特別な休日のためスーパーマーケットも午前中は休みで、他の店もカフェも完全に閉まっていました。人っ子一人いないのかと思っていたら、男性が1人、パンフレットが置いてあるコーナーで立ち読みをしていました。ちょうどその時、彼は手前のATM機に移動しました。

奥手のトイレに向かおうとすると、彼はATM機の横にある掲示板を見上げてメッセージを読み始めました。私は彼に構わず左に曲がり、トイレのある細い廊下に入りました。
手前が女子トイレ、奥が男子トイレ

私は女子トイレの前を通り過ぎました。そして男子トイレの前も。
廊下は狭く行き止まりになっています。
私はまっすぐ廊下を進みました。廊下の先に非常口があることを知っていたからです。内側からしか開かないドアを押し開けながら、そっと振り返るとちょうどあの男性が廊下に入って来たところでした。

EXIT(出口)
の文字が目に飛び込んで来ました。ドアの向こうは眩しいほどの朝。気分は脱出でした。

このショッピング・センターは地元の小さなものなので、このようにふと誰もいない瞬間がよくあります。先日の日曜日の夕方に訪れた時も、入ってくる人は入り口付近のスーパーに吸い込まれ、店が1軒も開いてない奥まで入ってくる人は皆無でした。その中でトイレを借りた私は(トイレばっかり行ってる´▽`A)、
「物騒だと思わない?」
と、一緒に行った夫に疑問を呈していたばかりでした。

あの長髪の中年に見えた大柄の男性が不審者なのかどうかはわかりません。ただ、私が通りすぎる数十秒内に3ヵ所を移動し、ATM機のパネルに手をかけながら、次の瞬間には掲示板を見上げていたのには不自然さを感じました。

しかも、彼の位置から廊下までは距離があったので、いくら大柄な男性でも足早に通り過ぎた私以上の速度で来ないと、私が廊下にいるうちに角を曲がることはできなかったように思います。

金目の物を持っていないのが一目瞭然なランニング・ウェアの私。狙われるとしたら考えたくはありませんが、レイプでしょう。誰もいない廊下やトイレでナイフを突きつけられ、個室に押し込まれたら・・・
私でも考え付くような容易なシチュエーションです。

彼が瞬時にATM機を離れた瞬間、不審を感じたので、すぐに回れ右をして出て行くこともできました。でも私はあえて廊下に入りました。
彼が付いてくるかどうか確かめたかったのです。
住んでいるエリアにも白昼の死角があるのか知りたかったのです。
(決して真似はしない下さい。危ない時はズラかるのが一番です)

私のこの辺の危機管理は半生の海外暮らしでかなり鍛えられています。各国各様にリスクがあり、女性であればその管理は一層厳重にしなければなりません。日本の感覚だけでは非常に危険です。

しかも、ここニュージーランドは知る人ぞ知る、レイプ大国。
ドアをノックして玄関から堂々とレイプ犯が入ってきたり、人目がありそうな公園やショッピングセンターの駐車場で昼間からレイプがある国です。被害者も子どもから70代の老女まで、まさに手当たり次第。最近も日本人女性がパーマストンノースで襲われました。

今日の出来事が読者の方の参考になればと思い、「被害妄想!」と思う向きもあるかもしれませんが、あえて記してみました。
お互い気をつけましょう!

(↑今日の夕焼けは先日のピンクとは打って変わってダークオレンジでした)

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