ユニコムかつしかつれづれ日記

NPO法人ユニコムかつしかのパソコン教室活動などのよしなしごとを、そこはかとなくゆるりと書きしるしてまいります

三角の世界

2017-11-17 | 日記

遊びが目的の旅と無縁になってずいぶん時が経つ。

ふつうはリタイアしたら、行きたいところにも自由に行くのだろうが。

でも、ほとんど行くこともなく、むしろ現役の頃のほうが多かった。

 

濁り酒濁れる飲みて草枕しばし慰む・・・。

若い頃、そんなイメージを抱いてよく一人旅もした。

もし、明日、1冊の本を持って旅をするとしたら、漱石の「草枕」か。

 

小説のような、随筆のような、芸術論のような・・・。

少し毛色の変わった作品である。

住みにくい世の中を住みやすくし、人の心を豊かにするのが芸術である、と。

 

四角な世界から常識と名のつく一角を摩滅して、三角のうちに住むのが芸術家。

そんな作中の一節から、「草枕」の英訳書名は「三角の世界」。

その「草枕」を愛読したのが、カナダのピアニスト、グレン・グールド。

 

30代の頃に聴いて虜になった。

常識とかけ離れたモーツァルト演奏は、三角の世界に住む人ならではの演奏か。

いまでも、ベートーベンの晩年のピアノ・ソナタをよく聴く。

この命なにをあくせく、明日をのみ思いわずらう・・・。

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