仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

棒鱈 / 金原亭馬治

2021年11月21日 | エンタメ
落語『棒鱈金原亭馬治
噺は、「料亭で酒を飲んでいる二人。酒癖の悪い熊は、隣の座敷から聞こえてくる訛りのきつい田舎侍の声に "酒が不味くなる" と不機嫌だ。大勢の芸者をあげて騒いでいるその座敷に文句をつけに行くと言い出した熊は、連れの寅に "無粋な真似はよせ" と厳しくたしなめられ、一度は思いとどまるのだが・・・」という内容。
熊は寅の前にある膳と自分の膳を見比べては、蛸がなくて芋しかないとか、鯛の骨しかないとか言い出すのだが、それはすでに食べてしまったからで、これはもうすっかり出来上がっている。
(^_^;)
そこに隣の部屋から「赤ベロベロの醤油漬け」とか、「エボエボ坊主の酸っぱ漬け」などと意味不明の料理名が聞こえてきて、「妙な物を喰うな!! 芋侍!!」と怒鳴るのだが、そんな言葉が隣の座敷から聞こえてきてしまっては、つまらない田舎侍の相手をしている芸者さんも迷惑だろう。。
「隣の座敷のお客さま同士の話が聞こえてくるだけですよ。お気になさらないほうがよろしゅうございます」と言うしかないだろう。
ホント悪酔いする酔っぱらいというのは困ったものだ。
酒は楽しく飲みたいものである。
(^_^)
さて、演者の金原亭馬治師匠は、落語協会のウェブページによると、競馬が趣味なのだとか。
"知識だけは記者並みと自負" ともあるのだが、収支がプラスになるかマイナスになるか、知識だけではどうにもならないのが競馬の難しさなので、馬治師匠の戦績が気になるところだ。
(^。^)

景清 / 金原亭馬治

2017年12月22日 | エンタメ
落語『景清金原亭馬治
噺は、「目が見えなくなってしまった腕の良い木彫り職人・定次郎は、医者にも見放されてしまった。友人の勧めで、霊験あらたかといわれる赤坂の円通寺に21日間通い、一心不乱に願掛けしたものの願いは叶わなかったと近所の旦那に話したところ、清水観音堂の観音様にすがってみたらどうかと言われ、その日から雨の日も風の日も100日間毎日通い続けた。そして満願叶うはずの100日目に・・・」という内容。
これは上方の演題が江戸落語に伝えられたものだという。
能や歌舞伎といった古典芸能には、"景清もの"と呼ばれる藤原景清(?~1196年)が登場する演目が多数あるようで、上方落語の『景清』は、平家に仕えた景清が「源氏の世の中は見たくない」と自らの目をえぐり、京都・清水寺に奉納したという伝説を基にした噺らしいが、それが江戸落語となったこの噺は、"京都・清水寺を模した清水観音堂"を舞台にしているところが何ともこじつけ。
(^。^)
この物語に登場する定次郎は、とても負けず嫌いな性格のようで、家を通り過ぎたよと言われても「歌の文句の途中だったから歌い終わってから引き返そうと思った」と返し、白い犬だと聞いても「墨で塗れば黒くなる」と強情を張る、何とも困ったやつだ。
(^_^;)
そういう面倒くさい男が、たった今からでも神仏にすがりに行くと言うのだから、定次郎はよほど絶望の淵に立たされていたということなのだろう。
演者の金原亭馬治師匠は十一代目金原亭馬生門下。
2015(平成27)に真打昇進を果たしたという若手の落語家さんのようだ。
これからどんどん活躍されていくのだろう。
(^_^)