仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない

2017年05月18日 | ムービー
『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』(2009年/佐藤祐市監督)を見た。
物語は、「イジメを受けて高校を中退し、8年間引きこもっていた大根田真男(小池徹平)は、母・佳子(朝加真由美)の交通事故死をきっかけに一念発起。プログラマーの資格を取得して就職活動を始めた。不採用の連続だったものの、零細IT企業の"黒井システム株式会社"の面接で黒井策士社長(森本レオ)によって採用され、ようやく働くことができた。入社初日にマ男(まおとこ)とあだ名を付けられ、住所が早稲田だったことから早稲田大学出身と勘違いされてしまう。横暴で責任感もやる気もないリーダー・阿部道大(品川祐)、ガンダムおたくでリーダーの腰巾着・井出哲也(池田鉄洋)、自己主張ができなさそうな上原学(中村靖日)、必要経費を一切認めない経理・瀬古さだ子(千葉雅子)、社内で唯一まともそうな藤田巧己(田辺誠一)等に紹介されたが、製品の納期とあって全員殺気立っていた。日常的な阿部と井出の嫌がらせにも負けず、黙々と仕事に取り組んでいたマ男は過酷な残業が続く中、自力でプログラムを完成させ、人生初の達成感を覚える。そして、その成果が認められ、マ男はプロジェクトリーダーに大抜擢されるのだが・・・」という内容。
マ男は崖っぷちとあってへこたれない。
会社をクビになってしまうと、行く所などどこにもないからだ。
安部と井出はどこまで知っているのか分からないものの、マ男へのイビリは果てしない。
それは上原に対しても同様で、もうどうしようもなく性格が悪い2人のようだった。
(-_-;)
新プロジェクトの際に派遣社員の中西亜矢子(マイコ)が採用になり、その後しばらくして、大手企業から早稲田大学出身のエリート・木村翔太(田中圭)が転職してくるのだが、リーダー経験者とはいえマ男はまだまだ未熟で、いつも藤田に助けられる。
「リーダーというのは人に指図するんじゃなくて、みんなを引っ張っていくんだよ」と言う藤田は諸葛孔明に例えられていて、安部は曹操に例えられる。
何とも的確だ。
(^。^)
これは確か公開時に映画館で見たはずで、その当時、世間に明らかになってきたブラックな状況のため、"IT離れ"が起きたと記憶しているのだが、現在はどうなっているのだろうか。

アフロ田中

2016年10月27日 | ムービー
『アフロ田中』(2012年/松居大悟監督)を見た。
物語は、「田中広(松田翔太)は生まれついての強烈な天然パーマのせいで幼い頃からからかわれ、いじめにあってきたのだが、アフロヘアにしてからはいじめにあうことがなくなった。しかし、(本人曰く)この頃が人生の絶頂期であり、その後はありとあらゆる選択を誤り続けた。高校生になった田中は、仲間の大沢きみお(堤下敦)、岡本一(田中圭)、村田大介(遠藤要)、井上真也(駒木根隆介)らに相談することも、深く考えることもなく、その場のノリで高校中退を決めてしまう。そして、さらなる自由を求めて上京し、トンネル工事の現場で働いていたのだが、24歳になって未だ彼女もできない暮らしだった。そんな田中のところに井上から結婚披露宴の招待状が届いたのだが、かつての"仲間5人のうち誰かが結婚する日には彼女を連れてくる"という約束事が頭から離れずに焦るのだった。披露宴の日にちから逆算してスケジュールを立ててみるが、どうしたって間に合わないのだ。悩んでいると、アパートの隣の部屋に加藤亜矢(佐々木希)という綺麗な女性が引っ越してきて・・・」という内容。
勤務先・旭工務店の社長(リリー・フランキー)や先輩・鈴木シンジ(吹越満)らとぐでんぐでんになるまで飲み歩き、「何か思っていたのと違うな・・・。人生」とつぶやく田中は、もっとバラ色の人生を思い描いていたようだ。
ただ、あまり向上心というものを持ち合わせていない人のようで、野良猫に餌を与えながら、「あぁ、自分より下がいると思うとホッとする・・・」と自分の世界に閉じこもる。
それでも、野良猫に餌を与える様子を見て「優しい人」と勘違いしてもらえるのだから、実は田中はラッキーな奴なんじゃないかと思う。
根はとても真面目で素直な男でもあるようだし、自分から悪運を引き寄せているように見えるのが残念だ。
(^_^;)
社長に「何か、もやもやするな・・・」と言わしめるのも、せっかく助け舟を出してくれていることに気が付かない不器用さのせいなのだろう。
だめだめ君の単なる日常を描いた作品であり、非日常なことなど何も起こらない物語なのだが、何だかふわふわして面白く見られる。