仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

アフロ田中

2016年10月27日 | ムービー
『アフロ田中』(2012年/松居大悟監督)を見た。
物語は、「田中広(松田翔太)は生まれついての強烈な天然パーマのせいで幼い頃からからかわれ、いじめにあってきたのだが、アフロヘアにしてからはいじめにあうことがなくなった。しかし、(本人曰く)この頃が人生の絶頂期であり、その後はありとあらゆる選択を誤り続けた。高校生になった田中は、仲間の大沢きみお(堤下敦)、岡本一(田中圭)、村田大介(遠藤要)、井上真也(駒木根隆介)らに相談することも、深く考えることもなく、その場のノリで高校中退を決めてしまう。そして、さらなる自由を求めて上京し、トンネル工事の現場で働いていたのだが、24歳になって未だ彼女もできない暮らしだった。そんな田中のところに井上から結婚披露宴の招待状が届いたのだが、かつての"仲間5人のうち誰かが結婚する日には彼女を連れてくる"という約束事が頭から離れずに焦るのだった。披露宴の日にちから逆算してスケジュールを立ててみるが、どうしたって間に合わないのだ。悩んでいると、アパートの隣の部屋に加藤亜矢(佐々木希)という綺麗な女性が引っ越してきて・・・」という内容。
勤務先・旭工務店の社長(リリー・フランキー)や先輩・鈴木シンジ(吹越満)らとぐでんぐでんになるまで飲み歩き、「何か思っていたのと違うな・・・。人生」とつぶやく田中は、もっとバラ色の人生を思い描いていたようだ。
ただ、あまり向上心というものを持ち合わせていない人のようで、野良猫に餌を与えながら、「あぁ、自分より下がいると思うとホッとする・・・」と自分の世界に閉じこもる。
それでも、野良猫に餌を与える様子を見て「優しい人」と勘違いしてもらえるのだから、実は田中はラッキーな奴なんじゃないかと思う。
根はとても真面目で素直な男でもあるようだし、自分から悪運を引き寄せているように見えるのが残念だ。
(^_^;)
社長に「何か、もやもやするな・・・」と言わしめるのも、せっかく助け舟を出してくれていることに気が付かない不器用さのせいなのだろう。
だめだめ君の単なる日常を描いた作品であり、非日常なことなど何も起こらない物語なのだが、何だかふわふわして面白く見られる。