仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

電送人間

2014年04月18日 | ムービー
『電送人間』(1960年/福田純監督)を見た。
物語は、「昭和34年の東京。遊園地のスリラー小屋で起きた目撃者がいない刺殺事件の被害者は塚本(大友伸)というブローカーだった。犯人が残した遺留品のひとつに興味を抱いた東都新聞文芸部の科学担当記者・桐岡勝(鶴田浩二)は、恩師の電気工学博士・三浦(村上冬樹)との会話から、それが"クライオトロン"という将来トランジスタにとって代るだろう真空管の一種であることを知る。塚本の部屋を調査に行った桐岡は、冷却装置を扱う日邦精機営業部・中条明子(白川由美)と出会い、また、大学時代の友人である公安部・小林警部(平田昭彦)と出くわす。塚本は密輸に関係していたのだ。そして、第2の殺人は桐岡と小林が張り込んでいた店で起きた。被害者は海南貿易社長・大西正義(河津清三郎)、土建屋の滝(堺左千夫)らと一緒にいたキャバレーの経営者・隆昌元(田島義文)。追跡の末に犯人を追いつめた2人だったが、犯人は炎と共に消え、そこには送電機のような冷却機械のような奇妙な装置が残されていたのだが、そこから"クライオトロン"を発見した桐岡は・・・」という内容。
何が凄いかというと、第2の殺人事件が発生した場所が凄い。
そこは入口に"DAIHONEI"とのネオンがキラキラ光っている【軍国キャバレー・大本営】という何とも凄い場所なのである。
(^。^)
その店のホステスは旧日本海軍の水兵のようなセーラー服姿で、ウェイターは旧日本陸軍の2等兵のような姿。
勇ましい軍歌が鳴り響く中、コスプレで客をもてなしているという設定だ。
当時こういった店が本当に存在したのかどうかは定かではないが、面白過ぎる。
(^_^)
さて、警察の捜査が進むと、犯人の次のターゲットと予想される人物や一連の事件の容疑者が浮かび上がってくる。
その際、「警察は何も人を捕まえるばかりが仕事じゃないんです。人命保護こそ最も大事な仕事だということを忘れないでください」との小林警部の台詞があるのだが、そう考えている警察官というのはどの程度存在するのだろうかと真面目に考えてしまった。
(^_^;)
これはいろいろと楽しめる面白い作品だ。