仁左衛門日記

『あかね空』(2006年/浜本正機監督)を見た。
物語は、「江戸時代。豆腐屋・相州屋清兵衛(石橋蓮司)とおしの(岩下志麻)は、永代橋の上で4歳になる一人息子・正吉と生き別れてしまった。長い月日が流れたある日、京都で修業した栄吉(内野聖陽)という男が美味しいと評判の井戸がある蛤長屋で豆腐屋"京や"を始める。しかし、柔らかい京都風の豆腐は深川で生活する人たちの口に合わず、客はほとんどつかないのだった。同じ長屋の桶屋の娘おふみ(中谷美紀)の励ましを受けながらなんとか店を続けていく栄吉。そして、おしのは栄吉に生き別れた正吉の姿を重ね合わせ、身元を隠したままで豆腐を買い続けるのだが・・・」という内容。
庶民の口に合わず毎日売れ残ってしまう栄吉の豆腐だったが、同業者がその美味しさを認めているのが面白い。
質の高いものが売れるとは限らないのだ。
そして、京やの井戸を狙う平田屋(中村梅雀)の執念は恐ろしい。
善人の顔をして近づいて、やがて全てを奪おうとする。
これが犯罪者の手口なのだろうな。
さて、これは2002年に直木賞を受賞した山本一力著『あかね空』が原作。
確か山本氏は奥さんの実家が抱えた2億円ほどの借金を返済するために作家としての活動を始めた人で、その辺りの話は『爆笑問題のススメ』というテレビ番組で話していたはずだったものの、発売されている同番組のDVDには山本氏の登場回が収録されていないのが残念である。
この『あかね空』は面白い映画だったし、山本作品は今後もどんどん映像化されていくのだろう。

録画しておいたテレビ番組『爆笑問題のススメ』を見た。
これは2002年の秋から深夜に放送されている番組で、爆笑問題と眞鍋かをりちゃんが司会をしている。
この番組には毎週一人の作家がゲストで出演するのだが、テレビの脚本家だとかひどい時にはお笑いの【鉄拳】が出演した頃もあったので、半年も続かないだろうと思いながら見ていたら、これがなかなか終わりそうで終わらない。
毎週欠かさずにこの番組を見ているというわけではないが、仁左衛門がこれまで見た放送の中で面白かったのは、山本一力氏が登場した回と、リリー・フランキー氏が登場した回。
山本一力氏は第126回直木賞を受賞した作家さんだが、妻の実家の莫大な負債を返済するために作家になることを決意したという人。
登場回の内容は、自社ビルを建てて映像関係の仕事をしようとしたが失敗したという話や、貧乏時代も貧乏を楽しんだという話（だったと思う）。
リリー・フランキー氏はテレビ番組『ココリコ・ミラクルタイプ』にレギュラー出演しているイラストレーターで、仁左衛門が以前つきあっていたカノジョがファンだったことから結構前から知っていた。
登場回はDVD（『爆笑問題のススメVo.2/うさん臭いのススメ』）になって発売されているようなので、興味がある人は見るとよい。
で、今回の出演者は、ヒキタクニオ氏（マルチクリエーター）。
『凶気の桜』の原作者であるが、自分はナショナリストでも右翼でもないとのことであった。
内容は「日本をほめちぎろう！のススメ」ということだったが、眞鍋かをりちゃんが日本の良い所・好きな所として、特定の国家や特定の宗教を憎むような教育をされていないから、自分に【心の敵がいない】こと、【生まれた時から恨みの感情が根本にあるわけじゃない】ことを幸せに思うと言っていた。
偉い！
さらに好きになったぞ、かをり!!
(^◇^)
ヒキタ氏の話も面白かったのだが、今回は眞鍋かをりちゃんのこのコメントには誰もかなわなかったのだった。