『カラスの親指』(2012年/伊藤匡史監督)を見た。
物語は、「競馬場。馬券を買い終わった入川鉄巳(テツ/村上ショージ)は、券売機を前にして立ちすくむスーツ姿の男(タケ/阿部寛)が気になって声を掛けた。男は"競馬は初めてなのでどうしていいのか分からない"という。競馬関係者は馬券を購入してはいけないので獣医の自分が頼まれて代わりに買ってあげているという入川は、自分が関係者から聞いているという裏情報をその男に教え、教えられた通りに買ったその馬券は見事に的中したのだった。その一部始終を近くで見ていた別の男(ユースケ・サンタマリア)は、"あの男はコーチ屋だ。あんたはこれから金をむしり取られるぞ。大変なことになる前に俺がその馬券を買い取ってやるよ"と言う。どうせ競馬の素人だろうからと騙して安く40数万円で買いたたく。その馬券は400万円ほどになるはずだったが、いざ換金しようとして、それが偽造馬券だと知る。なんとそれはタケとテツ2人による手の込んだ詐欺だったのだ。それぞれ辛い過去を持っているタケとテツは詐欺師として生きていて、半年ほど前に知り合って以後はチームを組んでいたのだが・・・」という内容。
その2人が借りた一軒家に河合やひろ(石原さとみ)と河合まひろ(能年玲奈)の姉妹と、やひろの彼氏・石屋貫太郎(小柳友)が転がり込んできて、まるで家族のような共同生活が始まるのが面白い。
赤の他人の集まりとはいえ、ひとつの部屋に集まってくつろいでいる場面や、食事の場面など、結構楽しそうにしているように描かれているのだが、それはきっと、それまで彼等にとって決して叶うことがなかった"団らん"というものを、例え疑似体験とはいえ味わうことができたということなのだろう。
姉のやひろはどうにも頼りがいのない女性に見えたが、妹のまひろは料理が得意で随分としっかりしている女のコのようだった。
スリを生業としているだなんて、若いのに彼女も訳ありな人生を背負って生きているようで切ない展開だ。
芸人・村上ショージの演技はお世辞にも上手だとは言えないのだが、劇中映し出されるあの笑顔がすべての不備をチャラにしているように思える。
(^_^;)
本編160分という長さには驚いたものの、飽きることなく見られた面白い作品だった。
物語は、「競馬場。馬券を買い終わった入川鉄巳(テツ/村上ショージ)は、券売機を前にして立ちすくむスーツ姿の男(タケ/阿部寛)が気になって声を掛けた。男は"競馬は初めてなのでどうしていいのか分からない"という。競馬関係者は馬券を購入してはいけないので獣医の自分が頼まれて代わりに買ってあげているという入川は、自分が関係者から聞いているという裏情報をその男に教え、教えられた通りに買ったその馬券は見事に的中したのだった。その一部始終を近くで見ていた別の男(ユースケ・サンタマリア)は、"あの男はコーチ屋だ。あんたはこれから金をむしり取られるぞ。大変なことになる前に俺がその馬券を買い取ってやるよ"と言う。どうせ競馬の素人だろうからと騙して安く40数万円で買いたたく。その馬券は400万円ほどになるはずだったが、いざ換金しようとして、それが偽造馬券だと知る。なんとそれはタケとテツ2人による手の込んだ詐欺だったのだ。それぞれ辛い過去を持っているタケとテツは詐欺師として生きていて、半年ほど前に知り合って以後はチームを組んでいたのだが・・・」という内容。
その2人が借りた一軒家に河合やひろ(石原さとみ)と河合まひろ(能年玲奈)の姉妹と、やひろの彼氏・石屋貫太郎(小柳友)が転がり込んできて、まるで家族のような共同生活が始まるのが面白い。
赤の他人の集まりとはいえ、ひとつの部屋に集まってくつろいでいる場面や、食事の場面など、結構楽しそうにしているように描かれているのだが、それはきっと、それまで彼等にとって決して叶うことがなかった"団らん"というものを、例え疑似体験とはいえ味わうことができたということなのだろう。
姉のやひろはどうにも頼りがいのない女性に見えたが、妹のまひろは料理が得意で随分としっかりしている女のコのようだった。
スリを生業としているだなんて、若いのに彼女も訳ありな人生を背負って生きているようで切ない展開だ。
芸人・村上ショージの演技はお世辞にも上手だとは言えないのだが、劇中映し出されるあの笑顔がすべての不備をチャラにしているように思える。
(^_^;)
本編160分という長さには驚いたものの、飽きることなく見られた面白い作品だった。