仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

マネーボール

2012年04月02日 | ムービー
『マネーボール(原題Moneyball)』(2011年/ベネット・ミラー監督/アメリカ)を見た。
物語は、「2001年シーズン。アメリカ、メジャーリーグの名門球団オークランド・アスレチックスは、アメリカンリーグ西地区ディビジョンシリーズでニューヨーク・ヤンキースに敗れた。シーズン後には主力3選手のFA移籍が確定的であることから、GMビリー・ビーン(ブラッド・ピット)はオーナーに補強費の増額を求める。しかし返事はつれなく、限られた予算の中での補強を余儀なくされるのだった。トレードの交渉に出向いたクリーブランド・インディアンズのオフィスで、イエール大学卒業のスタッフ、ピーター・ブランド(ジョナ・ヒル)と出会い、そこで"セイバーメトリクス"という聞いたことも無い理論を知る。彼をヘッドハンティングし、自分の補佐役としたビリーは・・・」という事実を踏まえた内容。
一般的に行われている選手の評価方法とは余りにも違ったためスカウト達とはうまくいかないし、アート・ハウ監督(フィリップ・シーモア・ホフマン)などは、GMのビリーが"セイバーメトリクス理論"を基に獲得してきた選手達をゲームで使おうとしない。
何と「監督は監督の仕事をする。そうしなければ次の就職活動で自分を主張できない」というのが理由で、ビリーがハウ監督お気に入りの選手を次々とトレード等で放出し、集めてきた選手達を使わざるを得ない状況を強引に作り出すまでマッタクGMの方針に従わなかった。
そしてその後のアスレチックスは理論を基に集めてきた選手達の活躍もあって、リーグ新記録の20連勝を記録してしまうのだから、このハウ監督がいかに障害となっていたのかが伺える。
現実の世界でこのハウ監督は、アスレチックスでの好成績を買われて後年ニューヨーク・メッツの監督に就任しているのだが、メッツは大金をはたいてとんでもない人間を監督にしてしまったわけだ。
(^。^)
そして、新庄剛志選手が2003年シーズンにニューヨーク・メッツに復帰した際の監督がこのアート・ハウ。
オープン戦で首位打者になり絶好調だった新庄をほとんど起用することなく埋もれさせ、挙句の果てにはマイナーに落としている。
あの2003年シーズンのメッツの監督がこのアート・ハウでなかったら、新庄はもっとメジャーで大活躍できた筈だと仁左衛門は今でも信じているのだ。
と、少し『マネーボール』の話題からズレてしまったが、これはなかなかに面白い映画だった。