仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

エンド・オブ・ホワイトハウス

2017年01月18日 | ムービー
『エンド・オブ・ホワイトハウス(原題Olympus Has Fallen)』(2013年/アントワーン・フークア監督/アメリカ)を見た。
物語は、「クリスマスの夜。キャンプ・デービッド(別荘)でベンジャミン・アッシャー大統領(アーロン・エッカート)とその家族を護衛しているマイク・バニング特別捜査官(ジェラルド・バトラー)は、吹雪の中を走行する大統領専用車の車列で護衛任務に就いていたが、突然の事故で大統領夫人マーガレット(アシュレイ・ジャッド)が転落死してしまった。事故から1年半経ったある日、現場任務から離れ、デスクワークへと異動していたマイクは、テロリストによるホワイトハウスへの攻撃を目撃する。財務省勤務だったものの、ただならぬ事態に遭遇したマイクはすぐに現場へと駆けつけたが・・・」という内容。
ホワイトハウスを占領され、アメリカ大統領をはじめ、副大統領のチャーリー・ロドリゲス(フィル・オースティン)、国防長官のルース・マクミラン(メリッサ・レオ)など、重要閣僚が北朝鮮のテロリストの人質になってしまうという前代未聞の展開で、下院議長のアラン・トランブル(モーガン・フリーマン)が大統領代行となるのだが、はじめのうちはどうにも頼りなく、テロよりも美味しいコーヒーに気持ちが向かっていたようだった。
ただ、次第に自分や政府が置かれた立場を身に染みて感じるようになってきてからは、暴走気味のエドワード・クレッグ陸軍参謀総長(ロバート・フォスター)をたしなめるなど、指導者らしくなってきた。
立場が人を作ったわけだ。
(^_^)
アメリカという国を快く思っていない人がこの作品を見たとしたら、やられっぱなしのアメリカ政府の姿を見て、大喜びしながら見ているのかもしれないと思ったので、劇中、一連のテロ行為を伝えていたテレビニュースが「アラブの国々は大喜びです」という報道をする場面では、その通りだろうなぁと笑ってしまった。
(^_^;)
事件の発端は、ワシントンD.C.の飛行制限空域内に未確認機が侵入し、2機の米軍機が警告するという場面だったが、現実であれば、そうなる前に撃墜されているのだろう。
正体不明の飛行機がまっすぐホワイトハウスへ向かって飛んでいることなど、何百キロも先にいる時からレーダーや人工衛星の情報で分かっているのだろうから。
自身を警護していた人間のほとんどが実は北朝鮮の工作員だったという韓国のイ・テウ首相(ケオン・シム)が一番マヌケな存在に描かれていたが、40人のテロリストがホワイトハウスを攻撃する先導役を務めてしまったのだから、確かにこれは大迷惑な話だ。
(^。^)
物語が始まってまもなく退場してしまったマーガレット夫人だが、移動中の車内でもゆっくりしていられない多忙な大統領との会話が面白かった。
夫人「私、ヒゲを剃ろうかと思うの」
大統領「悪くないね」
話を聞いているのか試したというよりは、余裕をもって楽しんでいた感じ。
心の余裕は大事だ。
さて、1月20日(金)には、アメリカ合衆国の新大統領としてドナルド・トランプ氏が就任することになっている(日本時間だと1月21日)のだが、氏が掲げている"アメリカ・ファースト"という考え方は、アメリカ人にとっては耳障りの良い言葉であるものの、保護主義的な貿易政策は日本をはじめとする世界経済への影響は大きそうだし、巡り巡ってアメリカ国民は、実は高い買い物をさせられることになるのではないかとも思う。
"アメリカ国民は分断している"などと言われてもいるようであるし、別の意味の"エンド・オブ・ホワイトハウス"とならなければよいのだがね。