仁左衛門日記

The Diary of Nizaemon

シンシナティ・キッド

2006年10月03日 | ムービー
『シンシナティ・キッド(原題The Cincinnati Kid)』(1965年/ノーマン・ジュイソン監督/アメリカ)を見た。
2006年現在、17歳以下の青少年の夜間外出禁止措置が取られているというアメリカ合衆国のルイジアナ州ニューオリンズが舞台。
この作品で描かれている時代はそれとは違うのだが、今も実際にディープな地域とあってギャンブルの物語の舞台としてはピッタリなのだろう。
また、ここはJAZZ発祥の地ということもあってか、映画は(まるでパレードのような)葬式行列のシーンから始まるのだが、楽しいような寂しいような音楽がこの映画の先行きを物語っていたような気がした。
主人公シンシナティ・キッド(スティーブ・マックイーン)は、ファイブカードスタッドポーカーで金を稼いでいるギャンブラー。
安定した生活を望む彼女メルバ(アン=マーグレット)とはうまくいってないのだが、彼女と寄りを戻したいと思う反面、大物ギャンブラーと大勝負をしたり友人の妻の誘いにのったりして、その世界から足を洗う気持ちはさらさらない男だ。
(^_^;)
物語のクライマックスはやはりポーカーの勝負なのだが、密室での勝負が延々と続く中、取り巻きの人達の顔が段々と脂ぎって、どんどんワル顔になっていくのが面白い。
(^_^)
この作品は撮影4日目にサム・ペキンパー監督が解任され、ノーマン・ジュイソン監督があとを引き継いだとのことなのだが、編集の時には配給側からラストシーンについての注文がついたりと、何かといわく付きの映画だったらしい。
それにしても、最後に流れるレイ・チャールズの曲は良かった。
この作品で描かれているような、社会に対して何ら生産も貢献もしていない人達は現実の社会でも少なからず存在するのだろうが、そういった出来事が小説化されたり映画化されたりすることによってビジネスになり、社会や経済に何らかの影響を与えていることを考えると、人間社会とはなんて面白いのだろうと思う。
1本の映画の公開から40年以上も経った2006(平成18)年の今、こんなことをBLOGに書いて楽しんでいるのだから。
(^。^)