加地尚武の佐倉新町電気街

「福音の少年 Good News Boy」シリーズ(徳間書店 徳間デュアル文庫)著者による電脳生活と意見。

「ヘレン・メリルの夢は夜ひらく」歌謡曲とジャズのあいだ。

2018年09月05日 07時00分39秒 | 音楽・映画のこと

台風21号、愛媛は特に大きな被害はなかったんだけど、関空、大変だったんですね。一刻も早い復旧を祈りたいです。

ところで、台風一過、家でまったりと音楽を聴きながら思ったことを。

ボサ・ノヴァ・イン・トーキョー
ビクターエンタテインメント

ビクターエンタテインメント 

先日、アマゾンミュージックアンリミテッドという聴き放題サービスの利用を始めて、「買うほどもないけど聴きたかったアルバム」を集中的に聴いている。上のアルバムもそう。

あの超名盤の「ウィズ・クリフォード・ブラウン」のヘレン・メリルさんが60年代に日本で吹き込んだもの。ヘレン・メリルの声とボサ・ノヴァのリズムが心地よい(バックは渡辺貞夫カルテットとストリングス)。

ボサ・ノヴァの定番が並んでいる中に、なんと藤圭子の「夢は夜ひらく」が入っている! それも軽快なボサ・ノヴァのアレンジで。

最初は強烈な違和感があるけれど、元は昭和歌謡を代表する名曲、聴いていると、とてもいい。

魅惑のワルツ
日本コロムビア
日本コロムビア

歌謡曲とジャズというと、美空ひばりの「魅惑のワルツ」は愛聴盤。CDでも持っている。

昭和歌謡の有名な方は、ほとんど「ジャズ・シンガー」としてデビューしていると言っていいんじゃないか、と思う。

美空ひばりもそうだ。この方がずっとジャズ一筋に歌っていれば、「日本のエラ・フィッツジェラルド」になってたんじゃないかと思う。その代わり「りんご追分」や「王将」や「悲しい酒」は無かったことになるのも惜しいが。美空ひばりが二人いればなあ。こういう惜しみ方をしてしまうのも不世出の天才といわれるゆえんなのかも。

SEIKO JAZZ(通常盤)
Universal Music =music=
Universal Music =music=

最後にこのアルバム。これは、ひどい(個人的な意見です)。

松田聖子は嫌いではない。むしろ好きです。ファンだったと公言してもいい。全盛期の「キャナリー」(「スィートメモリーズ」の入っているやつ)は名盤だと思う。

でも、このアルバムはない。買わなくてよかった。

いわゆるひとつの「松田聖子」がジャズっぽい曲を歌っている、それだけのアルバムだ。いやそれはそのまんまなのだが、なんか、こう、もっとジャズとしてサムシンエルスが欲しい。

成熟とか老成とは無縁な歌手なのだなあ、と改めて思う。それは悪いことではないのだが。

いまこのブログを書いている最中にも、このアルバムからバカラックの名曲「遙かなる影」がかかっているけども、それこそ「スィートメモリーズ」からなにも変わっていないような。

気を取り直して、では、また。



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