七曜工房みかん島

18年間の大三島暮らしに区切りをつけ、
滋賀大津湖西で、新たに木のクラフトと笛の工房
七曜工房を楽しみます

自給自足 ウコッケイの肉は、本当に、黒かった!

2007年10月29日 | 大三島での生活
我が出走組は、30世帯足らずの組で、
大三島の中でも、中心部より離れた風光明媚な場所にあります。

その出走組の青年団から、
“出走ならではのイベントをやりたい”という声があがり、
“芋炊き会” が、行われることになりました。

が、芋炊き会に先立つ、“プレイベント” が、
青年団の腕のふるいどころでもありました。

というのは、
出走にIターンして、養鶏をされているTさんから、
芋炊き材料として、ウコッケイを提供するという申し出があったのです。

“生きた” オスのウコッケイ9羽です。
    

在りし頃の 雄のウッコケイ。
平飼いの有精卵屋さんだが、多すぎるオスも可愛くて?オス部屋を増築。
 
 さあ~鶏を絞められるか 誰が絞める 

 「首を絞めるって、首を抜く?切る?折る?」
 「首なしで、100メートル走り出した鶏を、昔、見た」
 「羽は、どうして、むしる?」
 「足は切る?」 「どうして、さばく?」 etc・・・
   
 自分で、手塩をかけて、ヒナから育てると
 「絞めるのは気がすすまない」と 心優しいTさん、
 修行時代は、毎日絞めていたので、指導役に。

 たった一人、高校の頃、
 鶏を絞めて、友人達と宴会をした、楽しい思い出のある
 Mちゃんが、「よし、やってみよう!」と、名乗りを上げた。

 すると、恐る恐る
 「死んだ鶏の、羽ならむしれる」
 「さばくくらいは、やれる」
 みんなでやれば、怖くないと、志願者が次々と。
 
 もちろん夫も、自給自足実現に向けての、
 願ってもない、貴重な体験と,、
 青年団に、急遽仲間入りです。
 

朝8時、Tさんの鶏小屋より、みかんキャリーに入れられて、
9羽の、ウコッケイが我が家に到着

大鍋でお湯を薪で沸かし、吊るし台を作り、
建築用の足場台とコンパネでまな板の設定する。



1羽ずつ、みかんキャリーから、鶏を取り出し、足をくくる。



鶏の首を引っ張り、首の関節を抜いて気絶させる?
いや、首が硬くて、簡単には抜けない鶏も。
脚を持つ人、首を引っ張る人、見守る人と
1羽のウコッケイを気絶させるのに、3,4人ががりです。

何とか、気絶したであろう、鶏をまな板の上に寝かせて、
深呼吸して、精神統一して、「南無阿弥陀仏」と唱え
「成仏してくれ」と、しっかりと首を見据えて、いや目をつぶり
「エイ!」と 鉈を振り下ろし、首を落す。

脚を持ち、逆さにして、首から血を抜くのだが。
首がなくても、まだ、暴れるので、収まるのを待つ。

脚を括った紐で、吊るし台にしばらくぶら下げて、血を抜く。




 
大鍋より、一斗缶に熱湯を移し、70度のお湯を作る。
ウコッケイを1分半、お湯の中に沈めておく。



1分半後、引き上げたウコッケイは、茹だってる?



温かいウコッケイの羽むしりです。
もうすっかり、成仏してくれてるはずなんですが、
羽をむしっていた Mちゃん
「えっ、今、鳴いたぞぉ なんか、鳴いたな?」

 
 
お湯につけると、なぜか意外なほど、羽は抜き易くなり
羽が舞って困るのでは、 という心配は皆無。



丁寧に羽を抜くけれど、
細かい羽は抜け切らないので火で、羽を焼ききる。

聞いてはいたが、
ひやあ~ ウコッケイの身は、本当に黒い!



殺気を感じたウッコケイ2羽が逃げ出すという
ハプニングは、あったものの。


隣の空地へ脱走した、2羽を追いかける。


ここまでは、案ずるより産むが易し
手早く、できました。
 
さて、解体開始です。
小学生の理科の時間の「カエルの解剖」さながら
  
 足先を切り落し、
 モモ、手羽と、取り外し
 胸肉をそぎ落し、胸骨をはずす。
 食べれる内臓、食べれない内臓のの腑分けをする。
 心臓、肝臓、砂肝、腸 他)
   
 みんな、真剣そのもの


「あれ~、こりゃあ~メスじゃわ



お腹から、卵まで、出てきました。
まさに、今日生もうとする、卵が、1個コロンと
 

「トサカが大きいから、オスとメスを間違えたらしい」
と、かなりショックな様子のTさん

「商売物を、食べて悪いね。損したね」
と慰めるものの、

産みたて卵ならぬ、産む直前卵を割り、
醤油をかけて、ゴクンと、一飲みする、K君

 「ウ~ン。味が濃い効きそうや
  
本命の、芋炊き用の黒い、ちょっと、不気味な、ウッコケイの味は? 


モモ、ささみ、手羽、骨付き肉、ガラ、皮、ホルモンと分ける。

芋炊きに先立ち
 
はいだ皮も、串に刺し、焼き皮にしたのですが、 
硬くて硬くて、
お裾分けしてもらったハナまでも、困り顔の様子でしたが

新鮮なホルモン焼きのお味見は、役得と
ハツ、レバー、砂肝は、
ウ~ン 全然臭みがなくて、いけました。




撮影班を命ぜられた私は
ウコッケイの首が切り取られるショッキングシーンも、
目をそむけつつ、シャッターを押し続けました。
夫が、「切りとられた首や脚まで撮れ」と命ずるので、
遠くから、離れて、写しました。

なのに、夫は、「ブログアップはならぬ」と、
写真の削除を命じました。

「えっ、貴重な記録じゃないの?
    撮れて言うら、せっかく撮ったのに。それほど、怖くないよ」

切り取った頭や足は、
Tさんが、
鶏泥棒の野犬の罠を仕掛ける為
持ち帰られました。
依頼した罠が届くまで、冷凍庫保存ですって。 
奥さん、きっと、絶対凄く怒るよねぇ~


コメント
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