即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

テレビの存在意義

2009年02月22日 21時44分08秒 | メディア
最近のテレビ番組について、さんざん書いてきました。
マスコミの横暴
テレビ局の相互浸透
納豆問題
番組の価値
バレーボール中継のこと
スポーツ実況中継の今後

東洋経済1月31日号に、興味深い記事がありました。
週刊 東洋経済 2009年 1/31号 [雑誌]

東洋経済新報社

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業績が軒並み急悪化! 追い込まれる巨大マスコミの構造問題

関連記事:・テレビ広告はさらに減る、生き残るのは2~3社だ――氏家齊一郎・日本テレビ放送網取締役会議長

一部引用します。
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 電通調べによる日本のテレビ広告の市場規模は、2000年以降、おおむね2兆円台で推移。そのうち半分程度を押さえる在京のキー5局は、映画など放送外収入の伸びもあり、07年3月期の合計売り上げは過去最高を記録した。

 だが、その状況は07年10月を境に一変する。番組改変月で通常なら広告売り上げが9月比で伸びるべき月に、スポット広告(番組と番組の間に流す広告)が大幅に減少。08年3月期決算はテレビ朝日を除き4社が減収となった。

 今期が始まった時点では、各社とも北京五輪というビッグイベントでのスポンサー広告増加による反転を期待した。だが、時が経つにつれて状況は深刻化。急激な落ち込みに経費削減が追いつかず、08年9月中間決算で増益を確保したのは売り上げトップのフジテレビのみ。2位の日本テレビですら、単体決算が1959年の上場以来初の営業赤字に転落する非常事態になった。そして9月の「リーマンショック」以降は、冒頭のテレ朝のエピソードのように、ギリギリまで広告枠が埋まらない綱渡りが常態化した。

 広告収入の急減を受け、各テレビ局は制作費の削減を進めている。たとえば日本テレビの今期の制作費は1160億円。これを10年3月期は1000億円以内に収める方針を明らかにしている。制作費削減はスタジオだけでなく報道の現場にも及ぶ。閣議後の会見では、それまでNHKを含む各テレビ局がそれぞれ持ち込んでいたカメラを、1台の代表カメラに集約した。

 その結果、下図のように「番組の質低下」「視聴率の低下」につながれば、負のスパイラルがグルグルと回り始める。

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このチャート、わかりやすいですね。

ここに来て始まったスパイラルではないけれど、

まず、身近なところから始めると、

《視聴者》
番組がつまらない。
どこも同じバラエティやクイズ番組ばかりやっている。
代わり映えしないし、見たい番組がない。
これじゃ、テレビも見なくなっちゃうね。他にやることいっぱいあるし。

《番組制作会社》
だって、どんどん制作費は絞られているので、優秀な作家やスタッフ、そして高いタレントなんか使えないです。
じっくり練って、長い時間かけて、いい番組作りたいのはやまやまだけど、こんな悪条件では何もできないですよ。

《テレビ局》
十分な制作費、出せるような状況じゃないですよ。
だって、どんどん業績悪化していて、どこのスポンサーだって、降りる、もっと安い番組に乗り換える、値下げを要求、でしょ。
車業界の打撃も大きいし。
なんとか、パチンコ業界だけはいいんだけどね。
安い制作費だけども、アイディア出して、いい視聴率を取る、ってことをがんばるしかないです。

《スポンサー》
こんな不況、これだけ売れないのでは、広告費思い切って削減するしかないです。
テレビ広告は一番お金かかるので、どうしてもここに手をつけるしかないですよ。
少ない予算でも、変わらない効果を出すことに、局にもお願いして、やりくりしていくしかないです。そうなると、視聴率の取れる番組というのがキーになります。

このままどんどんこのスパイラルは負の方向に進行していくのか。

病は、悪化していくのか。

社会は、僕らは、テレビというものを価値のないものにしていくのか。

テレビは僕らの生活に必要ないものとなっていくのか。

どこかで、この流れは逆方向に変えられるのか。

それは、景気と言う事にリンクするしかないのか。

誰かがこの方向を変えないと、やばいんじゃないだろうか。

いや、テレビってものが、僕らにとって、本当に価値のあるものなのかどうか、問われているんですね。

「テレビの存在意義」を見直す。

なくなったら誰か困るの?

なくなってもいいよね?

テレビの本質的な価値というもの、いい機会だから、皆で考えてみましょう。
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2 コメント

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テレビに限らないコメントですが (もちこ)
2009-02-24 23:14:35
nanaponさんこんばんは。
度々お世話になっております、もちこです。

最近のテレビ番組は予算削減が著しいと聞いていましたが、
なるほどこのようになっているんですね。
スラング(?)で言えばまさにダメスパイラル。
私のような世間知らずにも、大変分かりやすい記事でした。


実は、私もマスコミの動向には非常に興味があります。
つい最近、自分のブログでも少しばかり本音を漏らしたのですが、
マスコミはいつになったらまっとうになるなり消えるなりするのかなあー
なんて思っている人間です。

以下、マスコミに対して非常に批判的なことばかり書き連ねると思いますが、
こういう批判材料もあるのか、と寛大に捉えていただければ幸いです。



テレビ・新聞・雑誌、いわゆるマスメディアは、
存在意義を超越して日本の害悪になりつつあると思います。
不祥事、隠蔽体質、偏向報道、世論操作、数字主義、モラルの低下。
理由はいくらでも挙げられそうです。

最近のマスコミの不人気の理由は、
こういったことが声高に叫ばれるようになった点にもあるのではないかと
個人的に思っています。
つまり、マスコミの闇の部分を知る人が増えてきたため、
それらが提供する情報を素直に受け取る人が少なくなったということです。
(闇が増えた減ったということより、それを知る機会が増えたことが重要かと)

前述のメディアは、視聴者投稿やインタビューなどはあっても、
基本的に情報の流れが一方的です。
下流にいる我々は、
上流にいるマスコミがが選んだ水を受け取ることしかできません。
水が選ばれていることを知るすべもありません。
たとえ原水が赤かったとしても、流れてくる水がすべて青ければ、
赤い水の存在など思いつきもしないでしょう。

それに対し、近年発達してきたメールやインターネットでは、
情報を相互に交換することが可能です。
また、ブログなどの普及により、特別な知識や職を持たない人でも
気軽に情報を発信することができるようになりました。
これは情報の方向に上下がなくなったことを意味していると思います。
(実際はそう簡単な話ではないでしょうが)
そして我々は、好きな情報を好きなときに好きなだけ、
得ることができるようになりました。

水(情報)を選べるようになれば、
わざわざ毒だと分かっている水を飲もうとする人はいないでしょう。
世間のマスコミ離れの、
少なくとも一端はこういうことではないかと思うのです。


たとえば、下記のサイトでは「放送に関する意見」を扱っているのですが、
そのほとんどが批判的なものです。
マスコミの不祥事が増えたのか、
それとも不祥事が一般人の耳に入りやすくなったのか、
はたまた一般人が意見を言いやすい時代になったのか、
このソースからは判断できないんですけれども。

視聴者の意見/BPO


ただ、「視聴率の低迷はネットの普及のせい」
という安易な考えは必ずしも正しくないと思います。
(少なくとも絶対の理由ではない)
実際、携帯やPCをほとんど使わない層でも、
テレビ離れは起こっているそうです。
マスコミ業界自身が、あるべき姿といるべき土俵とを見出さない限り、
ダメスパイラルからは抜けられないでしょうね。



さて、長くなってしまい大変申し訳ないのですが、
マスコミ業界の不祥事についても少しだけ。

マスコミ業界は横のつながりが強かったり、隠蔽体質が強かったりするようで、
普通に生活しているとなかなかその実態を知ることができません。
nanaponさんならご存知かもしれませんが、
悪名高い2社だけでも不祥事がこれだけあるんです。

国民が知らない反日の実態 - TBSの不祥事年表
国民が知らない反日の実態 - テレビ朝日の不祥事年表
国民が知らない反日の実態 - 朝日新聞の不祥事年表

上記リンク先は、ちょっとネット右翼のような雰囲気がありますが・・・


なお、最新ニュースはおそらくこちら。

朝日新聞社、4億円所得隠し=カラ出張で架空経費-元京都総局長、編集局長ら処分

テレビや新聞ではほんのちょっぴりしか報道されていないようですね。
各新聞社のホームページでは、
なかなか見つからない場所に埋もれるように記事があるとか。
朝日新聞社の知名度と事件の内容を考えたら、
ワイドショーなんかで引っ張りだこになるレベルだと思うのは私だけでしょうか。

政府や他企業など、他人は口汚く罵っておきながら、
自身の汚点は必死に隠そうとする。
そういう姿勢だから、視聴者が離れていくのは当然だと思うんです。
本当に、マスコミにはもっと質の高い活動をして欲しいですね。



それでは、これにて失礼いたします。
長文・乱文、大変失礼いたしました。
返信する
追記:テレビに限らないコメントですが (もちこ)
2009-02-24 23:20:24
ああ・・・
また消えている。
コメント内でタグは駄目なんですね。

何度もすみません、ただの文章になっていますがいくつかはリンクです。


視聴者の意見/BPO
http://www.bpo.gr.jp/audience/opinion/2008/200901.html

国民が知らない反日の実態 - TBSの不祥事年表
http://www35.atwiki.jp/kolia/pages/18.html

国民が知らない反日の実態 - テレビ朝日の不祥事年表
http://www35.atwiki.jp/kolia/pages/116.html

国民が知らない反日の実態 - 朝日新聞の不祥事年表
http://www35.atwiki.jp/kolia/pages/108.html

朝日新聞社、4億円所得隠し=カラ出張で架空経費-元京都総局長、編集局長ら処分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090223-00000094-jij-soci


何度も何度も申し訳ありません。
長々と書いた上に、大変見づらくなってしまいました。
お見苦しければご遠慮なくコメント削除してください。

それでは。
返信する

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