絵本の古本屋 【えほんやるすばんばんするかいしゃ】

営業時間:14時~20時
定休日:火曜、水曜
電話/FAX:03-5378-2204

シーモアグラス25周年「季節のお便り箱」のこと

2021-09-22 | ● お知らせ










とっても大切でだいすきなお店、原宿にある絵本が読める喫茶店のシーモアグラスが、2021年9月で25周年を迎えました。
その記念につくった「季節のお便り箱」の制作のお手伝いをしました。

以前からお付き合いはありましたが、去年しばらくお店を閉めていたときに、おりえさんといろんな話をしていました。
ひょんなことからこの企画のお願いをされ、そこから進んでは止まり、再開してはまた止まり…を繰り返し、
最初作ろうとしてたものからぐいんと方向を変えたり、随分回り道をさせてしまいました…が、ようやく完成。
赤い箱にお茶とお手紙セット、そして「おてがみ」と題した小さな本を詰めました。

シーモアグラスに行くと、どこかに必ずある、安食史子さんが描いている文字を見るのが大好きでした。
あたたかくって人間味があって、芯のある文字。そしてシーモアグラスにぴったり!
絵本の題名が安食さんの文字だったら素敵だなあなんて、もくもく妄想をしていました。
なので今回一緒にものをつくることができて、とても嬉しかったのです。
東京とドイツでいっぱい話しながらできたのもありがたかった。(安食さん家族はドイツ在住)
お子さんの果乃子ちゃんの絵を小さな本に綴じているのですが、わたしは、 果乃子ちゃんの絵がとっても好き。
お茶に印刷してる果乃子ちゃんのドイツ語の四季の詩も、元気がでる。

そして、本の最後の安食さんの言葉にうんうん、と頷きながらの日々でした。
この言葉がずっと真ん中にいてくれたなと感じています。

25年…25年かあ。なんだかもう、日々や人々やとりこぼしてしまいそうな少しずつの積み重ねの集まりに
どうしてもうるうるしてしまう。本当にすごいことだなあと、しみじみ重みを感じています。
きっとたくさんの方の胸に居場所があるシーモアグラス。
これからもいろんな人に届いていくよう願っています。



現在「季節のお便り箱」はシーモアグラスの通販サイト( https://seemoreglass.theshop.jp/ )と、
るすばんの店頭と通販サイト( https://rusuban.ocnk.net/product/9530)でも販売しています。お便り誰かに書いてみてくださいね。
シーモアグラスは、緊急事態宣言が明けたらお店も再開予定。
そしたら店頭でもお求めいただけます。ブログなどで営業予定など確認してみてください。

あらためて、シーモアグラス25周年おめでとうございます!
こんな素敵なタイミングで関わることができて嬉しかったです。
作業しにシーモアに行くと、好きなCDをかけてくれるおりえさん。
たくさんの優しさをありがとうございます。


(じ)

展示のこと②

2021-09-19 | ●思うこと


昨日は、展示初日。なんだか一日中、痛かった。
「イタい。」という表記の方が正しいかも。
でも、久しぶりに店内でイタいのを体験したので「これだ、これだ」と思った。
同時に、なにかがちょっと違う気もする、とも思った。なんでだろう。
楽しい、というのとはちょっと違うからかな。
きっと、「楽しい」は素直だ。ただ、イコールでなはく素直の一種なのだろう。
じゃあ「イタい」はなんだ。わからないけど間違いなく今の自分に必要ではあった。
たぶん求めてた感覚でもあったし、体感できてよかったとも思っている。

少し過去形なのは、昨日と今日で展示の方向性がガラッと変わったから。
昨日の初日の時点では、ハダさんの文章が二つと、自分が書いた文章が一つあった。
昨日の閉店後、自分の文章を撤去した。
イタさの原因がここにあって、それは自覚した上で展示していたのだけど
想像していた以上にイタくて、ここまで「イタい」のはきっとなにかが違うんだろう。
うーん、正直その正体がなんなのかは今のところちゃんと理解できてないけど、
感覚的にそう思って撤去できたのはよかった気がする。
自分の中のバランス感覚が正常にはたらいてる感じがして、自分自身にちょっと安心した。

コロナ以降、空間としてのお店が何のためにあるのかいまいちわからなくなってて
それに加えて数年前から抱えてた問題も混じりあって、どんどん身動きが取れなくなっていく感じがあった。
昨日の一日を体験できたおかげで、この展示に至った経緯を(展示がはじまる前より)より詳細に自覚することができた。
ぼんやり漂い続ける楽しくなさの原因は何だろう。
コロナのせい、と言ってしまえば楽なのだが、おそらくもうそれだけではない。
展示二日目だけど、この展示のおかげでお店の中で何がしたいのか、ぼんやりと分かったかもしれない。

この展示が終わるころには、ハダさんと話してみたいことがたくさんできてそうな気がする。

今回は、鑑賞という意味での展示を諦めてみようと思って
設営したら結果的に鑑賞として空間として好きな展示になった。
おもしろいなあ、、、なんなんだろうな、これ。世界って天邪鬼だなあ。
そういう意味でも自分の文章は不要に感じたので撤去してみました。
それだけで気分が全然違う、今日からは妙に楽しい。これで、いいのかなー。
何かが抜け落ちた感じもするので、補ったり膨らませたりしていこうと思います。
たぶん日々心境とともに展示も変化していくと思うので、
いらっしゃった日はその日しか観れないものになるのかも。

正直なことを言うと、お店に来て頂けるのが本当に嬉しいです。
ぜひいらしてください。

9/18から、ハダタカヒトさんの個展のように見える展示が始まります

2021-09-17 | ●展示のお知らせ


9/18(土)〜10/12(火)の期間、営業いたします。
この期間に合わせて、名前の無い展示(ハダタカヒトさんの個展のように見える展示)が始まります。
なんかそ妙にそわそわします。
胃は全く痛くないのに「胃が痛い」って言うのって
気持ちとしてはほんとなのですが全然痛くないから嘘ついてるんでしょうか。

明日の初日は、台風が来るとか来ないとか。
お店はちゃんと営業しますが、台風の日はお家でじっとしているのがおすすめです。

※今回の期間限定営業は、水曜日だけでなく木曜日もお休みしようと思います。
(ただし、祝日23日は営業します)

※画像はハダタカヒトさんの階段画より

[期間限定営業 & 展示]
会期|9/18(土)-10/12(火) ※10/31(日)まで延長になりました
定休|水曜、木曜
時間|14:00-20:00
会場|えほんやるすばんばんするかいしゃ
住所|166-0003
東京都杉並区高円寺南3-44-18

www.ehonnyarusuban.com

9/18からの展示のこと①

2021-09-16 | ●思うこと


9/18(土)から始まる展示(展示名は無し)では、個人的にいま思っていることやこれまで感じてきたことなどを
言葉に残しながらやっていくつもりです。なので、そういう部分も含めて展示が成立していけばいいなと考えています。

ほぼ間違いなく余計ことばかり書くことになるので未だに躊躇いばっかりですが、
これから先のことに少しでも繋げていければという気持ちで ひとまずやってみようと思います。
よろしくお願いいたします。もしよかったら、観に来て頂けたら嬉しいです。

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まず、自分とお店のこと。
2017年に「ロシアの装丁と装画の世界」という展覧会を開催しました。初めて、作家さんや他のお店に頼らず自分たちだけで開催した展覧会でした。同時に、自分たちの主観や感じたことを前面に出したという意味でも初めての展覧会で「ぼくは、この本たちのここが好きです、とても惹かれました。でも、他の人が見ても面白いかどうかわからないですけど、、」という半ば投げやりな感じで開催しました。

※その時の心情を書いたブログ
https://blog.goo.ne.jp/nabusuraynohe/e/2c3d3d0877b807fe3b1f8cd0af0d5dc3

それまでの展覧会やイベントは、例えばチェコの絵本のイベントをやる場合、自分の主観はもちろんあるんですが、そういうものはほぼ裏方に回って店頭にはできる限りの事実をただ置いておくだけ、という気持ちでやってました。あくまでも「チェコにはこういう絵本たちがありますよ」みたいな感じ。
作家さんの展覧会でもだいたい似たような感覚でした。

でも、あのときは、それができないくらいもう打つ手がなかったんだと思います。いくら考えても何も思いつかないし、誰とも一緒にやれる気がしない。どうしよう、、、みたいな気分。いろんなことに追い詰められて、あの展覧会に辿り着いたという経緯があります。そのせいか、あのときのことを思い出すといまでもなんだか恥ずかしい。

その展覧会にあわせて図録も作ったのですが、これも見てもらうのがなんだか恥ずかしくて、刷った部数に弱気さが反映されてました。のちのち、その恥ずかしさの正体がぼんやりとわかったとき、作家という人たちがやっていることのすごさを体感できたというか、彼らの抱えているものがほんの少しだけ想像できた気がしました。

展示や本づくりが終わったとき、結局、これって自分の勝手だったんじゃないかという思いがつきまとうことがあります。自分が好きで一緒に本を作ったり展示をやったり、いろんなものを一緒に形にしてるのに、作家の名前を前面に出して、作家のものとして扱うのにやや違和感がある。自分だけ安全地帯にいるような違和感というか。責任というのとちょっと違うのだけど、「こういうもの作りました」の表明を作家の勇気や覚悟に頼っているような気がして申し訳ない気がしてしまう。もちろんそんなつもりはないのだけど、なんだかなんだかそう思ってしまう。気持ちや頭では作家のことを尊重してるつもりでも、ほんとはそんなこと出来てないんじゃないかと思うことが多々ある。だったら一度「あなたのことを勝手に解釈して展示してみましたよ、どうでしょうか?」って言っちゃった方がいいんじゃないか。そういう姿勢の方がしっくりくるんじゃないか。

展示の設営をしているとき、こっちの方がいいとかもうちょっと右の方がいいとか、こっちの額の方が合ってるだとか、照明はこっちにあてた方がいいだとか、よくよく考えると何をやっているのか、よくわからない。自分はどこへ向かっていて、何を基準に良いとか悪いとか判断しているのか。全部、余計なことをしてるんじゃないか。絵たちの素はどこにあるのか。
展示が始まったら始まったで、店の人間(自分)がいることで緊張を与えたり和やかになったり、情報を与えたり、それだけで作品の感じ方って変わるはずで、少なからずなんらかの影響を与えてしまう。そのくせ、自分は作家が作ったものだと思っているから厄介で「この展示は、あなた(自分)の影響もあるのですよ」ということをもっと自覚しておきたい。

うーん、今日は何を書こうと思ったのだろう。姿勢とかそんなことかな。なんだろう。

そいういうわけで、9/18(土)から始まる展示はこんな感じのもやもやしたものが漂う感じになっていくといいなと思います。自分ができるだけ恥ずかしい気持ちになったらいいんじゃないかと思っています。
ハダタカヒトさんの協力でこういうことが実現できることが本当にありがたい。そもそも、どうしてハダさんなのか、そういうことも書きたいけれど、まだまだそこには辿り着きそうにないなあ。
先は長そう。

9/18(土)〜10/12(火)の期間、お店を開ける予定です / この期間、展示も開催します

2021-09-14 | ●展示のお知らせ


今せっせと準備中ですが、間に合えば9/18(土)〜10/12(火)(※10/31(日)まで延長になりました)の期間、お店を開ける予定です。それに合わせて絵描きのハダタカヒトさんに協力頂き、僕とお店のやや個人的な展示をやってみようと思ってます。一見、ハダさんの個展のように見えると思うのですが、少し違うのでぽろぽろと言葉で補っていこうと思います。

たぶん、余計なことをいっぱいやっていく感じになると思います。よろしくお願いします。

会期前から会期終了まで、ここのブログをたくさん更新するつもりです。
(できるかなあ、、、がんばろう)



高円寺の実店舗は、9/1(水)~しばらくお休みしています。

2021-09-07 | ●思うこと


高円寺の実店舗は、9/1(水)~しばらくお休みしています。
気付けば営業が終わってもう一週間が過ぎてしまってました。
時間が過ぎるのが早くて焦ります。また開ける日が来たらお知らせします。

通販と卸販売はいつも通りやってますので、引き続きよろしくお願い致します。

◎通販
https://rusuban.ocnk.net

◎卸販売
https://ehonyarusuban.cart.fc2.com

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8月の一カ月間、ポーランドとドイツの本たちをたくさん並べて営業しました。
こういう状況の中、足を運んで下さった皆さま、本当にありがとうございます。
近くから遠くからインターネットやらなんやらで気にかけて下さった皆さま、ありがとうございます。
このきっかけを与えて下さったペペさんにも心から感謝します。
たくさんの本を海の向こうから連れて来てくれた純子さんにも感謝です。
これらの本たちを通していろんな方々と直接お話しできたことは
本当に素晴らしい時間でした。心からありがとうございました。

9月に入って急に涼しくなったので8月のことが遠い日々のように感じます。







ここからは余談です。

純子さんがポーランドとドイツに行ったのが2019年2月なので、ほんとはその年のうちにお披露目がてらちょっとしたイベントでも開催しようと思ってました。でもなんとなく2019年は自分たちの中で気持ち的なタイミングが合わず、2020年は社会的にタイミングが合わず、気付いたら2021年になってしまってました。社会状況を見ると今ではないというのは頭ではわかりつつも、それでも自分たちの時間の流れの中で考えるとぎりぎりで、ベストなタイミングなんてないのもわかっていたので、もう今しかないかなぁと。イベントというかたちではなく期間を決めてただただ並べるだけというやり方でなら気分的にもやれそうな気がして、とにかくやってみようということになりました(まあ、それがイベントと何が違うんだという気もしますが)。でもやっぱりやってみると、この状況がなにかに似てて、というより世の中に溢れてるいろんな出来事に似ていて、それがどうしようもなくても、当たり前だけど自分のこととしてちゃんと捉えなくてはならなくて、やってることと思ってることの矛盾を抱えて営業することに悶々としてしまいました。こんな状況の中でお店に来て頂けることの喜びを感じた瞬間(本当に心からそう思う)、足を運ばせてしまったことになんだか申し訳なくなるのというのがどういうことなのかもうよくわからなくて、こんなことは今に始まったことではないのに、一年前より悶々が大きくなってることに途方にくれたり。結局のところ、なにがなんだかもうわからなくて、こういうことも今さら書く必要があるのか甚だ疑問に思いつつ、でもほんとは「今さら」なんて自分は全然思ってなくて、ただただ今もあり続ける問題であって、書く必要なんてないかもしれないけど わからないことをわからないまま書き留めておこうと思いました。たぶん、この矛盾やもやもやを抱えながらまた営業やらイベントみたいなことを続けていこうとするのだと思います。うーん、、、だけど。

ただ、このよくわからない状況を誰もがいろんなことを考えてなんとかがんばって生きてるんだなと思うことができたのはとってもよかったです。これはきっと次の出来事に繋がるような気がして、少なからず希望も感じています。今、いろいろ考えてることがあるのでそれに繋げていこうと思います。

そうそう。
ポーランドとドイツの絵本たちは、異国の地へ連れていってくれるような、違う時代の時間を見せてくれるような力があって、そんなものたちが今という時間の中で目の前にあるというのは星をみてるようでなんだか心地よかったです。



画像は、自分用に選んだ一冊。
この本、とってもいいのです。