瞑想と精神世界

瞑想や精神世界を中心とする覚書

■遠い夜明け

2004年11月15日 | 普通の日記
今日は、めずらしく映画の話。映画『ガンジー』で著名なリチャード・アッテンボロー監督のもうひとつの代表作『遠い夜明け』を、必要があってDVDで見た。見るのは二度目である。関連して舞台となった南アフリカのアパルトヘイトの歴史もざっと復習した。「豊かで満ち足りて平和な」自分たちの生活を守るために、またそれを失うことの恐怖を打ち消すために、これほどの理不尽を行ってしまう人間の愚かさと弱さ。蜜のように甘い「既得権」を失うまいとして、これほどの悪を組織的になしてしまう人間の業の深さ。同じ弱さを自分の中にも自覚する。そして、その理不尽さと戦う人々の勇気。それと同じ勇気を自分がどれほど持ち合わせているのだろうか。

南アの新聞編集長ドナルド・ウッズが、逮捕され拷問死した黒人運動家スティーヴ・ピコのことを世界に知らせようと南ア脱出を試みる後半は、サスペンスたっぷりの娯楽的な要素もあり、思わず引き込まれる。

ビコのセリフより
「我々黒人の最大の問題は白人の差別より自分たちの劣等意識だ」
「我々の最大の敵はある種の人間が別の人間より優れているという考え方だ。その考えを殺す事は白人だけの仕事ではない 白人に頼る習慣は捨てて黒人である事の誇りに目覚めよう。」

現在の南アにアパルトヘイトがなくなったとはいっても、依然として白人と黒人の経済的な格差は埋まらず、厳しい現実が続いているという。ネルソン・マンデラの『自由への長い道』もいずれ読みたい。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。