ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

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夕陽丘寄席~10周年記念スペシャルin繁昌亭

2017-08-20 21:35:32 | 夕陽丘寄席

夕陽丘寄席~10周年記念スペシャルin繁昌亭


今日は、夕陽丘寄席の10周年記念スペッシャルが繁昌亭で、
スペッシャルゲストに福矢さんのお師匠さん、福団治さんが・・・・・。

幕が開くと、三人揃ってのご挨拶。
夕陽丘寄席、10周年記念で繁昌亭で、最初の会はお客様が10にも満たず
余りにも少なく、第1回目とせず、ゼロ回として回数に数えなかった幻の
落語会からスタート。

なんとなく、気負わずダラダラとやってきたのが、長続きした理由かもと・・・。
三人三様の味のあるご三人。
まとまりのあるような無いような、適度な個性のバラツキが
会自体の味になってますな。



一、笑福亭呂好・・・・・・・・・・・・・「牛ほめ」

この頃よく聞く、ご自分の酒癖の悪さから、師匠の家で
お酒をよばれて、へべれけに酔ってしくじった、マクラからスタート。

噺は今や得意の「牛ほめ」、時間の関係で適度に抜きながらも、
きちっと、「天角地眼一黒鹿頭耳小歯違う」の牛ほめまで・・・。

安定感といい、伸縮自由といい、すべて良しの呂好さんの「牛ほめ」でおました。


二、桂福矢・・・・・・・・・・・・・・・・・「笠碁」

鶴志さんとの仲と云いますか、「ああ、御無体な」という関係を暴露。
でも、愛情に満ちた仲なんですな・・・・・・。

噺はその鶴志さんにつけてもらった「笠碁」。
幼なじみで碁敵仲間・・・今や二人ともご大家の旦那さんですが、
遊んでいる時は子供みたいな二人、好きなのに強情をはって喧嘩を。

でも、幾つ何歳になっても、遊び友達は大事にせんとあきまへんな。

今や、十八番と呼べる福矢さんの「笠碁」でおました。


三、桂福団治・・・・・・・・・・・・・・・「藪入り」

これも、十八番中の十八番「藪入り」(冬なら「蜆売り」なんでしょうが)。

ええ、噺ですな・・・親の子を思う気持ち、奉公に出て初めて帰って来る日。
父親と母親の、一言一言が身に染みる・・・年がいって初めてわかる
子を思う気持ち・・・・・。

風呂に亀吉が行っている内に、紙入れの大金を見つけてのくだりはなし。

途中で終わったのだが、この噺の、子を思う気持ちは充分に伝わりましたな。

名作中の名作、福団治さんの「藪入り」でおました。


四、笑福亭遊喬・・・・・・・・・・・・・「首提灯」

亡くなられた師匠松喬さんの想い出を・・・
これも師匠の十八番だった「首提灯」を。

「これは~、なに」の声が、懐かしい。
あと二割増しくどくすると、師匠にぴったり。

でも「住吉駕籠」「高津の富」「首提灯」と師匠の十八番、
一番忠実に継承しているのは、遊喬さんでおますな。


五、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・「口入屋」
鶴二さんの十八番「三屋」と「稽古屋」「口入屋」「紙屑屋」と
勝手によんでるんですが。
どれを聴いても、よろしおますな・・・・。

この噺、番頭の「ドガチャガ、ドガチャガ」、あのおなごしの「立て弁」、
夜中の暗闇の中での大騒動・・・・どこをとっても、楽しさたっぷり。

ですが、やはり鶴二さんの「口入屋」が、一番でおますな。


夕陽丘寄席~10周年記念スペッシャルin繁昌亭
2017年8月20日(日)午後6:00開演
天満天神繁昌亭

一、笑福亭呂好・・・・・・・・・・・・・「牛ほめ」
二、桂福矢・・・・・・・・・・・・・・・・・「笠碁」
三、桂福団治・・・・・・・・・・・・・・・「藪入り」
仲入り
四、笑福亭遊喬・・・・・・・・・・・・・「首提灯」
五、笑福亭鶴二・・・・・・・・・・・・・「口入屋」
三味線・・・・・・入谷和女


次回の、31回夕陽丘寄席は、大江会館に戻って、
11月16日(木)午後7時開演でおます。

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