今更ながら2008年に放送された「
風のガーデン」というTVドラマがとても好きです。
2008.10.9 - 2008.12.18に放送されました。
癌の緩和医療が題材になっているからか、このテレビドラマが好きだというと随分心配されました。
終末期を家族と共に過ごしたい、と思う主人公、でも帰るに帰れない事情。
母の死に目に立ち会わなかったこと、
子供と向き合ってこなかった事、
不倫、妻の自殺という過去。
やがて絶縁状態の家族に受け入れられ、終末期を家族と共に過ごします。
いや、何が好きかって、本筋もさることながら
細かいセッティングというか、デティールに膝を打つこと多し!
岳くんという主人公の子供は、小さい頃父親は死んだと思っている。
岳くんの祖父は父親を二度死なせて悲しませなくてもよいと思い、本当の事を最後まで言わない。
主人公は不埒(ふらち)な関係が健康な肉体の上に成立していると自覚しているところ。
不倫関係にあった看護師が主人公の体を心配して、実家を訪ねると
祖父は家ではなく、喫茶店を指定しそっと家族で看病する旨を伝える。
主人公が亡くなった後、若い頃問題を起した出来事を笑いながら、シャンプーしてもらうところ。
もう細かい所をあげたらキリがないくらい、
そうそうそうそう!!と思うことが多くて嬉しかった。
そう、私は嬉しかったのだ。
癌患者から見て、こうありたい、こうでありたくない、というのが見事に表されていた。